27 4月

『道』208号 巻頭対談 版画家・名嘉睦稔さん

「時空を超えた 気と木の世界」

今回巻頭対談にご登場いただいたのは、版画家の名嘉睦稔さん。
その創作活動は版画にとどまらず、琉歌、三線、絵本、作詞、エッセイと、実に多岐にわたり、各地での個展や映画やテレビなどにも多く出演されています。
睦稔さんの版画制作の様子は、初めて見る人には衝撃的なほど実にダイナミックで、静かな祈りから一端制作が始まると、目にも止まらぬ速さで一気に彫り上げるまでそのエネルギーがほとばしります。

対談では、その創作時の睦稔さんの内面の世界を、宇城先生が気というエネルギーの観点から深く掘り下げる展開となりました。言葉では表わせない睦稔さんの「自分で描いている感覚はなく、絵が独自に生まれてくる」あり方は、まさに魂の世界。タイトルを「時空を超えた、気と木の世界」としたのも、目に見えないエネルギーについて縦横に語り合ってくださったからです。

また睦稔さんは幼少より沖縄空手を修行されたそうで、空手家である宇城先生とは、空手談義や師匠についての語り合いもあり、生き方として多くの共通したゆるぎないベースがあることも、対談を特別なものにしました。

今号のテーマは、「今が未来をつくる」ですが、対談会場となった睦稔さんの作品を常設するアカラギャラリーは、いずれそこに自然な森がつくられるのを想定して「樹座(じゅざ)」という台座を置き、そこに鳥が糞をして、その糞にまじる木の種がそこで成長して森をつくる……という、まさに「先」を見て今を生きる世界。
是非たくさんの方に訪れていただき、その時空を感じていただきたいと思います。

季刊『道』208号

道208号