【最新号】 208号 (2021春)


テーマ 「今が未来をつくる

未来を見据え思い描けるからこそ、
今、何をするべきかが分かり、迷いなく進んでいける。

世の中がますます混迷を深める今こそ、
私たち一人ひとりに
先を見る力を持つことが求められています。

大きな視野で生きる人たちの姿を
この1冊の中に見ていただけます。

 

2021年4月22日発売

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読者の声

  巻頭対談

時空を超えた気と木の世界
― 無意識が生み出す人間の潜在力 ―

版画家 名嘉 睦稔

VS UK実践塾代表 宇城 憲治

 

道208号 巻頭対談 名嘉睦稔 道208号 巻頭対談 名嘉睦稔 道208号 巻頭対談 名嘉睦稔


描いている切っ先から
絵が生まれてくる感覚なのです。
描いているというより、
絵の世界で泳いでいるような。
だから周りはすべて見えているのです。

沖縄の島・伊是名で生まれた名嘉睦稔さん。その版画制作は実にダイナミックだ。
始まりは静かな祈り。しかし一端制作が始まると、目にも止まらぬ速さで一気に彫り上げる。自分で描いている感覚はなく、絵が独自に生まれてくるのだという。
そこに繰り広げられるのは、森、動物、風、植物、海……限りない自然への愛と郷土愛にあふれる睦稔さんの世界。本号では、その睦稔さんの魂の世界を、人間のエネルギー「気」という観点から、広く、深く、突き詰めていく異色の対談となった。

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名嘉 昨今のスポーツ空手の世界大会の組手を見ていると、顔を打ってはいけないので、みんな胴を打つ。それは頭は危険だし、防具もつけていないからだと思いますが、体力勝負のようになっていますね。しかし、そこには一撃必殺などの武術の要素などが見られなくなっているように思うのですね。
先生が『道』でも繰り返しおっしゃっているように、真剣であれば、ちょっと触れただけで命にかかわる。そういう危険性をはらんだ中で、命をかけて相手を制していく。それが武術の肝要なところなんだと。そのためには心が大事である、というふうになっていくわけですよね。

宇城 今は武道そのものが競技武道になっていますから、あえて私は「武術」と言っているのですが、武術の原点はやはり江戸時代の真剣勝負のあり方ですね。競技空手は、「はじめ! やめ! 判定!」ですが、刀だったら、やればどちらかが傷つき、命に関わるわけで、できれば戦う前にけりをつけたい。
ですから勝ち方においても「打って勝つは下の勝ちなり、勝って打つは中の勝ちなり、戦わずして勝つは上の勝ちなり」という言葉が残っていますが、この最後の「戦わずして勝つ」の術技を可能にするのが「気」なんです。気は細胞と会話できるので、細胞の時間、すなわち100万分の1秒のスピードで先を取ることができるんですね。

名嘉 「細胞で会話する」というのは非常に興味深いことですね。

宇城 それは簡単に示すことができます。机に手を置いてください。それを他の人が手前に引っ張ると、簡単に手が引かれてしまいますね。そこに気を通すと、手が机にくっつく。

名嘉 強くなりました。

宇城 これは意識してできるものではありません。「気はどうしたら使えるようになりますか」とよく聞かれるのですが、自転車に乗るのに、筋トレも教科書もいりませんね。こけることの繰り返しで身体が勝手に覚える。それと同じです。

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道208号 巻頭対談 名嘉睦稔 p8-9 

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●プロフィール

◎ なか ぼくねん
1953年、沖縄県伊是名島に生まれる。版画家。
絵画、イラスト、デザインを経て版画と出会う。
創作活動は版画にとどまらず、琉歌、三線、絵本、作詞などを手がける。
個展多数。世界規模プロジェクトのポスターや記念切手の原画制作。映画やテレビへの出演など活動多彩。
映画『地球交響曲 第四番』(龍村仁 監督)出演。
絵本『紅逢黒逢の刻』(マガジンハウス)、『ボクネン~大自然の伝言を彫る~』(サンマーク出版)など、著書多数。

◎ うしろ けんじ
1949年、宮崎県生まれ。
エレクトロニクス分野の技術者、経営者として活躍する一方で武道修行を積み、文武両道の生き様と、武術の究極「気」による指導で、人々に潜在能力を気づかせる活動を展開中。「気」によって体験する不可能が可能となる体験は、目に見えないものを信じられない人にも気づきを与えるとともに、人間本来の自信と謙虚さを取り戻すきっかけとなっている。
空手塾、道塾、教師塾、野球塾、企業・学校講演などで「気づく・気づかせる」指導を展開中。
㈱UK実践塾 代表取締役
創心館空手道 範士九段
全剣連居合道 教士七段
宇城塾総本部道場 創心館館長

  ロングインタビュー

パンは無添加が当たり前
夢に向かって貫く職人魂

無添加パン職人 廣瀬 満雄

 

道208号 廣瀬満雄 道208号 廣瀬満雄 道208号 廣瀬満雄

パン生地を前にしたらパンには嘘をつけません。
私はただパンに対して
ひたすらまじめでいたいと思うのです。

山梨県富士川町で「無添加ベーカリー・デッセム」を営む廣瀬満雄さん。「無添加パンが当たり前」という父の教えを踏襲し、食の不正がはびこるなか、無添加、自然酵母、国産小麦を貫いて、安心で安全なパンを作り続け、最盛期には開いた店が7店舗となるほどの人気店となった。
2011年の東日本大震災による原発事故をきっかけに、無添加を貫くことができないと、育ててきた店を次々に縮小、閉店。
2017年に新天地を山梨に移し、自分の納得する「安心安全な無添加パン」を、会員制という形で、応援してくれる人たちに届けている。
「無添加パンが当たり前となる日がくるのが夢」と語る廣瀬さんに、今に至る道のり、思いを聞いた。

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無添加は禁句だった

―― 無添加パンは、お父様の頃からずっと作っておられたのですか。

廣瀬 父親からパンを習っていた頃は、大手のパン屋が台頭していた時期で、父は「パンに薬を入れるのはおかしい、パンは無添加で当たり前なのだ」と言っていました。
ですから私自身、「パンは無添加が当たり前」ということが、ずっと遺伝子に入っていて、無添加以外のパンはもう全然受け入れられないのです。
実は、私自身、40年ほど前に製パン機械メーカーでテストベーカーをしていた時があったのですが、ある時からひどい発疹が体中にでき、総合病院で診察してもらったところ、湿疹は体外だけでなく、肝臓などあらゆる臓器に出ている、これは、薬疹だと判断されました。
テストベーキングする際に大量に使用する食品添加物が原因でした。それでその会社を早々にやめてパン専門のコンサルタントを始めたのです。身をもって添加物の恐ろしさがわかっている私は、無添加パンを推奨しました。

ところが、当時「無添加」というのは食品業界ではタブーだったのです。「無添加」の三文字を言ったがためにあらゆる妨害、中傷にあいました。業界誌で叩かれたり、暴力団のようなところからの脅しがありました。
多分大企業にゴマをする反社会勢力だったと思いますが、事務所に電話をかけてきて「無添加などと言っていい気になるな。月夜の晩ばっかりじゃねーぞ! テメーー」とか。今どき「月夜の晩ばっかりじゃねー」という脅かし方もないだろうと思うのですが(笑)。
私は、Facebookにもはっきり書くんです。自分は右翼でも左翼でもなく、愛国者であると。そういうスタンスを明らかにして、脅迫するなら、その辺にも磨きをかけてこいと(笑)。

こうやってお会いすれば、自分で言うのもなんですが、年相応以上の柔和なおやじだと思うんですけれどね(笑)。ただ、自分としては、どうしても「無添加」という事は譲れないのです。
今から30年前はどんどん食品添加物の需要が増えている時だったので、「添加物はいらない」と言ったら、もう怒る人は怒るわけですよ。

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道208号 廣瀬満雄 p26-27

 

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●プロフィール

◎ ひろせ みつお
1951年東京杉並区のパン屋の三男として生まれる。1973年、東京経済大学経営学部卒業、アメリカに留学。製パン機械メーカーを経て、約15年間ベーカリーコンサルタントとして無添加パンの大切さを伝える。1944年、論文が評価され、経営学博士号(DBA)を授与される。1995年、東京・西荻窪に無添加パン工房「リスドォル・ミツ」を出店したが、福島原発事故を受け2014年、商品の安全性が確保できないと閉店。2017年山梨県に無添加ベーカリー・デッセムを開店。安心安全な納得するパンを作りたいと、会員制の販売を始め、現在に至る。
リスドォル・ミツの時代、10年間で160本のテレビ番組に出演した。講演会も行なっている。

  ロングインタビュー

乗り越えるまで、今は私に寄りかかりなさい
24時間若者ラインサポートに込めた思い

NPO法人 若者メンタルサポート協会理事長 岡田 沙織

 

道208号 岡田沙織 道208号 岡田沙織 道208号 岡田沙織

子どもたちの「死にたい」は
「生きたい」の心の叫びなんです。
それを乗り越えた先に、
それを生かす本当のお役目が待っている。
それは、私自身がそうだったからです。
だから乗り越えるまで、
今は私に寄りかかりなさい、
という気持ちでいるのです。

両親の離婚、孤独な幼少期、ドラッグ、自殺未遂、15歳から水商売、家出、リストカット、レイプ、DV、離婚など、自身の壮絶な体験を活かし、自分と同じ辛い思いをしている子たちを支えるために、たったひとりでライン支援を立ち上げた岡田沙織さん。以来、悩める若者たちに寄り添い続け、6年前にNPOを立ち上げたあとも、全国から多くの相談が寄せられている。
現在は生きづらさに悩む若者だけでなく、子育てや人生に悩む大人たちまで幅広くサポートする活動を展開。

「見返りを求めず必死にやっていたら、自分にかえってきた」と語る岡田さんに、あきらめず、くじけず、今に至った思いや、苦しむ若者や大人たちへのメッセージを語ってもらった。

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かつての自分のように
苦しむ子を救いたい ―― 24時間対応のサポート

―― 現在、岡田さんは、生きづらさを抱えて「死にたい」と思い詰めている若者たちを24時間体制でサポートされているのですね。何人体制でやられているのですか。

岡田 今、40人弱、37〜38人です。常時稼働している人は20人弱ですね。
相談はLINE@(ラインアット)というアプリを使っているのですが、40人全員がすべての相談を見れるのです。ちなみに未読が緑で、カッコ内に対応した担当者の名前を書きます。カッコがないのは、まだ未対応の子で、新規の相談です。それを相談員がランダムに拾っていきます。

―― 相談は、やはり10代の子が多いのでしょうか?

岡田 はい。「死にたい」「消えたい」「辛い」とか、そういう子が圧倒的に多いです。コロナでお父さんによるレイプも増えています。
私はこのライン相談の活動をかれこれ9年ほどやっています。最初は「死にたい」と言っているかつての私みたいな子がいたら力になりたいと、一人でブログを立ち上げました。月に2〜3人ぽつぽつ相談に来ていたのが、だんだん増えていき、6年前にNPOにしたのです。
活動をしていると「沙織さんを応援したい」と、テレビ局の人を紹介してくださる方もいたのですが、当時はテーマが重くてニュースでは扱えないとけっこう敬遠されていました。
ところが「死にたい」とツイッターでつぶやいた子たちが殺されてしまった座間の事件(2017年、神奈川県座間市のアパートで自殺願望の男女9人が殺害された事件)以来、いろいろな団体がライン相談を取り入れるようになり、SNS相談が一気に広がりました。
その時に日経さんが「一番長くライン相談をやってきたのは岡田さん」と取材してくれて、そこからいろいろなメディアで取り上げられるようになりました。それまでは子どもの自殺とか、彼らの多くが「死にたい」と言っている状況などはあまりメディアで取り上げられなかったのです。
ただ、ラインを取り入れても、どこの団体も朝9時から夕方6時まで事務所のパソコンでライン相談をしているので、事務所が閉まったら強制終了なんです。そして6時頃には「また明日ね」となり、次の日にラインをしても、また同じ人と話せるとは限らない。
私はずっと一人で24時間、個人のラインでやっていたので、どれだけ夜の寄り添いが大切かがわかっているのです。「明日がんばって学校へ行きます」と言う子に「じゃあ、帰ってきたらまた教えてね」と言って、「うん、明日連絡する」というやり取りこそが寄り添いなのに、次の日に誰だか分からない人と話をするのでは意味がないのです。
ですから私としては、寝る時間もあるので、すぐに返信ができないこともありますが、「いつでも連絡してきていいよ」と24時間受付可能にしているのです。起きている相談員がいたら、夜中でも対応してくれます。24時間対応で、なおかつ同じ人がずっと話を聞く担当制にこだわってやっています。
始めた頃は「なぜラインなのですか?」と聞かれましたが、今の子たちは電話ではなく、SNSを使って文字での連絡が一番安心なのですよ、と当時から訴えてきました。ラインでも、やっとの思いで登録して、さらに連絡をくれるまで2ヵ月かかりました、という子もいるくらいなのですからと。

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道208号 岡田沙織 p38-39

 

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●プロフィール

◎ おかだ さおり
1973年生まれ。幼少期から波瀾な人生を送り、両親の離婚・孤独な幼少期・いじめ・ドラッグ・自殺未遂・15歳で水商売・リストカット・レイプ・家出・DV・刺青・離婚、etc、その他数々の経験をする。自分の経験を活かし、2012年から悩める若者の24時間LINE相談を始め、2015年NPO法人若者メンタルサポート協会を設立。現在は子育てに悩む親御さんや、人生に悩む大人まで幅広くサポートする活動も始めている。講演活動やコラム執筆、ラジオパーソナリティーを務めるなど精力的に発信活動をしている。

  連 載

 

◆ゆめの森こども園代表 前島由美
連載『愛の関わりと連携で、輝きを取り戻す子どもたち』

「オウム返しから言葉のコミュニケーションへ 食の大切さを教えてくれたハルヤくん」

療育支援施設「ゆめの森こども園」で、生き辛さを抱えている子どもたちに向き合う前島由美さん。愛情いっぱいの関わりと、親御さんや学校・地域と丁寧に連携によって本来の輝きを取り戻していく子どもたちの実例を紹介していきます。

◎ まえじま ゆみ
療育支援施設ゆめの森こども園を開き「発達障害」とされる子どもたちをサポート。子どもの食環境改革を目指す。

道208号 安藤道

 

◆写真家・ネイチャーガイド 安藤誠
連載『日常の奇跡』

「エゾモモンガに癒される」

ネイチャーガイドとして自然と向き合う安藤氏。
目に見えないものを見、声なき声を聞くプロフェッショナルとして、私たちが見過ごしている「日常の奇跡」を、一瞬を切り取った写真とともに届けます。

◎ あんどう まこと
写真家/ウィルダネスロッジ・ヒッコリーウィンドオーナー&ガイド
北海道アウトドアマスターガイド。

 

◆一般社団法人ハニーファーム代表 船橋康貴
連載『ミツバチが教えてくれること』

「『好き』はかならず上手くいく」

ミツバチ絶滅の危機は人類滅亡の危機
私たちが生きていくための環境維持に欠かせないミツバチの存在を伝え、守ろうと東奔西走する船橋氏。
その活動の「今」を伝える。

◎ ふなはし やすき
養蜂家・環境活動家。
世界中で激減しているミツバチを守るために、環境のプロとして、ミツバチを使った「ハチ育」や町おこしなどを行なっている。

 

◆銀河浴写真家 佐々木隆
連載『私たちは銀河のなかに生きている』

「銀河の中の月」

生かされていることに気づけば、人生はもっと豊かになる。
銀河を舞台に生命の息吹を写しとる、佐々木隆氏の銀河浴写真。

◎ ささき たかし
銀河浴写真家。銀河と地球を一体化させた写真で新聞掲載多数、数々の賞を受賞。元公立高校教諭。

 

◆写真家 野村哲也
連載『地球を歩く ~知られざる絶景を求めて~』

「夢の大学開校!」

世界に飛び出し旅するからこそ見える、日本のこと、自分自身のこと。
秘境と絶景を求めて 150ヵ国以上を旅してきた写真家 野村哲也氏の連載。

◎ のむら てつや
写真家/高校時代から山岳地帯や野生動物を撮り始め、〝地球の息吹き〟をテーマに、アラスカ、アンデス、南極などの辺境地に被写体を求める。渡航先は150ヵ国以上で著書は14作。

 

◆作家 山元加津子
連載『ありのままの私たち』

「いつも、何もかもが大丈夫にできている」

人と違っていても、障がいがあっても、人はみな素晴らしい力を持っている。
植物も動物も人間も、みんなでひとつの命を一緒に生きている――。
長く特別支援学校で子供たちと接してきた山元加津子さんが伝える、生きる上で大切なこと。

◎ やまもと かつこ
長年、特別支援学校の教員を務める。作家。植物状態と思われる人も回復する方法があり、思いを伝える方法があることを広める「白雪姫プロジェクト」を推進中。

 

◆書家 金澤泰子
連載『きょうも、いい日』

「翔子の幸せ方程式」

ダウン症の書家として活躍し、また生活面でも独り立ちをはじめた娘、翔子さん。その成長の日々を、母金澤泰子氏が綴ります。
母娘の絆に、胸が熱くなります。

◎ かなざわ やすこ
書家。久が原書道教室主宰。
一人娘、翔子さんをダウン症児として授かり苦悩の日々を送るが、その苦しみを越えて、翔子さんを立派な書家として育て上げた。

 

◆茨城ダルク代表 岩井喜代仁
連載『今日一日を生きる』

「ダルクとの連携を図る 岡山家族会ぴあ」

薬物依存者が社会復帰を目指すリハビリ施設として、薬物依存回復の確立した方法論を持つダルク。入寮者が回復へのレールに乗れるかどうかには、実は「家族のあり方」が大きく影響している。
ダルクをサポートする「家族会」は、入寮者家族が薬物依存症について学び実践する場であるとともに、当事者同士で悩みを共有し、支え合う場でもある。
ダルクと出合って以来、自らも薬物依存回復の道を歩みながら、一人でも多くの仲間の回復を求めて各地にダルクを開設、家族会をけん引してきた岩井喜代仁氏に、家族会の取り組みについて聞くとともに、家族会代表の手記を紹介する。

◎ いわい きよひろ
薬物依存回復施設 茨城ダルク「今日一日ハウス」代表 女性シェルター代表
自身が薬物依存症となり、苦しみ抜いた末にダルクと出合う。以来、救う側へと生まれ変わり、薬物依存に苦しむ子供たちを預かり、共に生きて回復を目指す。

道208号 宇城憲治

 

◆UK実践塾代表  宇城憲治
連載『気づく気づかせる』

「未来志向で今を変化させる」

最先端のエレクトロニクス技術者として、さらには企業のトップとして活躍してきた宇城憲治氏は、現在徹底した文武両道の生き様と、武術を通して得た「気」によって、人間の潜在能力の開発とその指導に専念。
現在、氏は目に見えないものを目に見える形にするために、「普遍性、再現性、客観性」の実践検証をもって「目に見えないもの」の存在を解き明かす研究を先行させている。

◎ うしろ けんじ
㈱UK実践塾 代表取締役 エレクトロニクス分野の技術者、経営者として活躍すう一方で、武術の究極「気」の指導で人々に潜在能力を気づかせる活動を展開中。
創心館空手道 範士九段。全剣連居合道教士七段。宇城塾総本部道場 創心館館長

◆編集部コラム 『心の奥の取材ノート』

「歌手・女優・園長 坂本スミ子先生のこと」

交わした言葉、ちょっとした仕草、振る舞い ――
今もありありと思い出す、取材で出会った人たちの思い出を綴ります。

  編集後記

■ 名嘉睦稔さんには、ちょうど10年前に会見取材させていただきました。その時に版画への思いをたくさん伺ったのですが、今回の対談では、睦稔さんが版画を彫る時の身体がどのような状態となっていて、そこに込められた思いにどんなエネルギーが働き、そこにある空間にどんな変化を生じさせているかなどが次々に具体的な形に示されていくなど、まさに異色の対談となりました。6時間の対談はあっと言う間で、次回の展開が今から楽しみになるのでした。

廣瀬さんのパンを取材直前にいただいたのですが、給食のやわらかふわふわパンと違い、その実の詰まりようといい、どっしり感といい、作った人の思いでこれだけの違いを生むのかと、いたく感じ入りました。

『道』に登場くださる方々のお話は、ふつうのメディアからは伝わってこない内容が多いのですが、岡田沙織さんのお話は、まさに実際に伺わなければ知ることのできないことばかりでした。岡田さんが今に至った壮絶な経緯については、是非サイトや本を読んでいただきたいです。岡田さんが苦しむ子どもたちを支え続ける中で、結局大人を、親をなんとかしなければ、というところにいきつくのは、多くの活動家もおっしゃっているところです。私たち大人の課題がそのまま今の世の中に反映されている。子どもを守るには常にその責任を痛感することだと思いました。

(木村郁子)

■ 廣瀬満雄さんへの取材依頼と同時にパンを注文……と思ったらどれも「売り切れ」の赤い文字! たった一つだけ「1日2セット限定」のパンセットを見つけ、無事取材前に廣瀬さんのパンを味わうことができました。まず重い。そしておいしい! パンはおなか一杯に食べても腹持ちしないとずっと感じてきましたが、廣瀬さんの無添加パンは次の食事までしっかり私を支えてくれました。これが「当たり前」になりますように。添加物を使っていないということだけでなく、食べる人を幸せにするパンがどこでも手に入ったら嬉しいですね。

岡田沙織さんには、「子どもたちの食を変えよう」と前島由美さんの呼びかけで行なわれた集まりで初めてお会いしました。「3メートルの『死にたい』がくるんですよ~」と衝撃のライン画面を見せてくれながら、淡々と子どもたちの置かれている現状を教えてくださいました。聞くだけで胸がふさがるような辛い体験、苦しい思いをしている子どもたち。その一人ひとりを受け止め、寄り添い続ける岡田さんの思いを、いつかじっくり聞けたらいいな……その願いが叶いました。浮かび上がってきたのは、やはり大人のゆがみが子どもたちに影響しているということ。自分にできることはわずかかも知れないけれど、そういう現実があることを忘れずにいたいと思います。

(千葉由利枝)

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