07 11月

安藤誠氏 『原野から』出版記念講演会が開催されました

2022年11月3日(木祝)、東京都 町田市文化交流センターにて、ネイチャーガイド・写真家 安藤誠さんの『原野から』出版記念講演会が開催されました。

安藤さんは毎年恒例の「秋の全国ツアー」に10月中旬、北海道鶴居村ヒッコリーウィンドからオートバイで出発。
岩手、群馬、福岡、兵庫、大阪、京都、名古屋、静岡……と、時に1日に2講演をこなしながら、前日に町田市に到着、この日を迎えました。

会場には62人が来場くださり、オンライン参加(見逃し配信)には52人のお申し込みをいただきました。

冒頭は、ヒッコリーウィンドのスタッフである山本浩史さんと山田佳奈さんにお話しいただきました。
山本さんからは、安藤さんとの出会いと、安藤さんが主宰するオンライン講座「至誠塾」について動画を交えてご紹介と、塾への想いを語っていただきました。
山田さんからは『原野から』の紹介と、執筆・制作にあたる安藤さんをずっと傍らで見て、サポートしてきた想いを語っていただきました。

山本浩史さん 山田佳奈さん

 

撮影秘話 ―― 情熱が試される瞬間

安藤さんの講演は、『原野から』の表紙のクマについてのお話から始まりました。
近代日本において危険な動物と刷り込まれてしまっているクマの、愛すべき本当の姿を伝えていきたいという表紙に込めた思い。

『原野から』特大ポスターは、速水諄一さんがご厚意で制作くださったもの

 

ツルやフクロウ、キツネの一瞬を捉えた1枚の写真が、どのように撮られたか、1枚1枚のストーリーが語られました。
「不利な条件の時こそ、本当のプロフェッショナルの魂とか、本当の情熱が試される瞬間なのです」

白樺の林が湖面に映りシンメトリーになった美しい緑の写真では、白樺が森を形成する時にスターターの役割を担っていること、そしてその役割が終わった時に潔く倒れて次世代に譲っていくことにまで深く踏み込んでお話しいただきました。時間軸に添った森の変化を捉え、伝えてくださる安藤さんの広い視野と深みあるお話に、参加者は聞き入っていました。

映像作品「Pass the Winter」では、東北海道の冬を生き抜く動物たちの姿が、ケルティック音楽とともに映し出されました。放映後、1シーン1シーンについてその背景が語られていきました。

 

お金で買えないものを自慢する

「お金で買えるものは自慢にならないし、憧れないほうがいい。
オートバイはお金で買えます。しかし、オートバイを乗りこなすスキルや経験はお金で買えません。かっこいいのはどちらか? 所有することではなく、そのオートバイを自在に操ることのほうがはるかにかっこいいし、価値がある。
自然というのはお金で買えません。お金で買えないものは一度壊すと、復元が非常に難しいです。復元が難しいからこそ、守らなければならない」

「僕の夢は、北海道知事をガイドして、北海道の素晴らしさ、価値を行政や国に理解してもらって日本中にひろめられたらなと思っています。きっとそれは夢物語でなく、実際に今JALさんやANAさんと『人を幸せにしよう』という概念で仕事ができています。
これからみんなで幸せになっていくということはそんなに難しいことではなく、意識の持ち方で、それを実践するということにかかっていると思っています。
もう一度言います。お金で買えないことを自慢する、ということをやっていきましょう」

安藤さんが16歳で手に入れた自転車で500kmを走破する、まさに「お金で買えない」貴重な体験をまとめた映像作品が放映されました。

「実践する、やり続けることが、いろいろな人を勇気づけて、信頼につながると思っています」

そして、2022年版の映像作品「Ordinary Miracle」の放映をもって、講演を締めくくられました。

自然の大きさ美しさ、動物たちのいのちの輝きが伝わってくる写真の数々。安藤さんのご講演から、その1枚1枚の背景に豊かなストーリーが流れていることが感じられました。

以下に参加者の感想の一部をご紹介いたします。

 

≪参加者の感想≫

●東京 学生 19歳 女性
安藤さんの自然界を写真で切り取る瞬間へ真摯に向き合う在り方に、武道や人間関係にも通じるものを感じました。
厳しい北の大地を通じて生まれた出会いやお金に換えられない経験など、自然が教えてくれる謙虚で晴れやかな気持ちを大切に、『原野から』に掲載されている写真を見て、今回の縁を心に残していきたいと思いました。

●東京 会社員 50歳 男性
昨年の講演会からあっとい間の一年だったように思います。
今年もまた安藤さんのお話を直接聞かせていただくことができて本当に良かったと思います。
信頼とは継続だ、その本質は“ペイシェント”耐えて待つというお話が印象に残りました。耐えて待ち、心で観ること。それが「先(せん)をとる」こと。まさに武道につながることを感じました。安藤さんが侍として見えました。
また、目に見えないものを感じること、気配を感じること、そこの部分を自分自身も磨いていきたいと思いました。

●東京 60代 女性
去年はリモートで、今年は会場で、直に安藤さんの気を大いに感じながら楽しみました。
いつかヒッコリーに行ってみたい!! 強く思いました。
ありがとうございました!

●東京 女性
すばらしい講演でした。映像にも感動しました。
心に残る言葉をたくさんいただき、感謝しています。ありがとうございました。

●東京 会社員 60歳 女性
安藤さんの魅力を充分に満喫した貴重なひとときでした。
写真、映像はもちろん、そこにある哲学に多くの参加者が魅了されていました。
今後もこのような機会が続いていかれますよう祈念いたします。ありがとうございました。

●東京 教員 66歳 男性
今日は勇気と元気をいただき、ありがとうございました。
安藤さんにとって、自然(人間も含む)は恋人なのだなと思いました。まるで大好きな人が遠くからやってくるように耐えながら待っている。出会った瞬間の喜び、感謝、それがとても感じられて、私も楽しくなりました。人生を楽しんでいらっしゃる、達人ですね。

●神奈川 会社員 64歳 女性
楽しいお話を聞けました。
日本という素晴らしい国に生まれ、この国を愛し続け、人と出会い元気で生き続けたいと思います。
そんな勇気をいただきました。

●神奈川 会社員 57歳 女性
「お金で買えないものを自慢する」がとても印象に残りました。
モノだけに頼らず、モノを使って素晴らしい経験につなげていきたいと思います。本日はありがとうございました。

●神奈川 主婦 73歳 女性
毎回、安藤さんの講演は魅力的で、自然のことや生きる指針など私の年齢でもためになります。
安藤さんを5年前に紹介してくださった方に感謝。そして安藤さんもそろそろ還暦をお迎えとのこと、これからも健康で Japan tour を続けてくださいませ!
本日は動画で、最新版や自転車500km宗谷岬までを続けられた皆様の姿を拝見したり、胸が一杯になることばかり。お話と映像とで興味深い講演会でした。ありがとうございました。

●神奈川 クライミングインストラクター 61歳 女性
毎回なのですが、自然への動物への、そして人への安藤さんのあふれる愛を感じて感動するとともに、そても幸せな気持ちになりました。
信頼とは継続である。本当にそう思います!
出会いを大切にし、それを信頼につないでいく。
「心」への価値観のパラダイムシフトを信じて、行動に移していこうと思います。
本当に素敵な講演をありがとうございました!

●宮城 医師 70代 男性
講演会は安藤さんのお人柄のとおり和やかで楽しいものだった。
プロカメラマンとしてまたアドベンチャーツーリズムの草分けとしての矜持を随所に入れながら、美しい映像と音楽でお話をされました。心が癒やされ、エネルギーをいただき元気になれました。
北海道の原野で繰り広げられている植物や動物のたくましい生命力とその美しさをたっぷり味あわせていただけて感動でした。本物を継続していくこと、見えない時間軸を大切にすること、自然の中で忍耐強くピントを心で合わせること、自然の本質を見抜いたアイヌ文化の素晴らしさなどたくさんのことを教えていただきました。自然は真実・本物そのものであり、人間の都合で自然を見る視点から、自然と調和し自然に感謝し自然の本質に従う視点になることの大切さを再認識しました。本当に素晴らしい講演会をありがとうございました。ご準備いただいたスタッフの皆さん、どう出版の方々に深謝致します。

 

安藤誠著
『原野から』   『日常の奇跡』

安藤誠連載
季刊『道』

27 4月

『道』212号 坂野晶さんインタビュー

視座を広げあらたな道へ
― ごみゼロ取り組みからの出発 ―
 
一般社団法人 ゼロ・ウェイスト・ジャパン代表理事 坂野晶

 
 
日本で初めてごみをゼロにする「ゼロ・ウェイスト宣言」を行なったのは
徳島県にある人口1500人の町・上勝町。

リサイクル率80%以上というその取り組みは世界でも注目を集めたと言います。

この活動を推進するNPOの代表として5年間奔走した坂野さんは、世界経済フォーラム・通称ダボス会議で共同議長を務めるなど、 よりグローバルな組織での経験を積んでいきました。

「なぜそうなるか」
「元の要因は何なのか」
「どう取り組めばよりのか」

様々な問いかけを自らに課しながら、常に視座を広げてきた坂野さんの活動は、 どんな分野であっても、問題解決の糸口になることと思います。

 
[季刊『道』212号]

 

26 4月

『道』212号 西川悟平さんインタビュー

感謝が僕を支えてくれた
― 最悪の出来事を最高の出来事に ―

ピアニスト 西川悟平
 
 
15歳からピアノを始め、だただたピアノが好き!という情熱と凄まじいまでの努力で、ニューヨークでのデビューという夢のようなチャンスをつかんだ西川悟平さん。
しかしその2年後、病魔に襲われ指が思うように動かなくなってしまった西川さんは、 一転、絶望の淵に立たされます。

その西川さんは、今、世界で演奏活動を展開し、2021年の東京パラリンピックでの閉会式では フィナーレ曲「この素晴らしき世界」を演奏しています。

今に至るまでの苦難を、どのように乗り越えて復活に至ったのか。
そしてその原動力となったものは何か。

西川さんは、それは、徹底して人に寄り添う、人を大事にする、人に感謝する「心」だと、自らの行動を振り返りながら、語ってくださいました。

 
[季刊『道』212号]

 

道212号 西川悟平

25 4月

『道』212号 宇城憲治巻頭対談 特別編

宇城憲治巻頭対談 特別編
怒り、覚悟、寄り添う心を原動力に

 

2005年から2011年に本誌巻頭対談にご登場いただいた
4人の方々との特別編。

一人目は、元神風特攻隊員の浜園重義氏です。

氏は激戦区に送られ、グラマン3機に攻撃された時のことや、 特攻出撃の時の心境などを包み隠さず語ってくださいました。

飛行機には78発、身体にはその破片が15発。
それでも生き抜いてこれたのは、どうすればよいかを常に考え、研究し、工夫したからこそと。特攻に行く日の
お母さまの思い、何度読んでも、涙が止まりません。

2人目は、フィリピンのルパング島で3人の戦友とともに戦い続け、戦友たちが 亡くなるなかで30年間、一人任務を全うされた元陸軍少尉・小野田寛郎氏。

一人で生き抜いた小野田氏は、一人ではぜったいに生きられないこと、だからこそ 、お互いを認め合う社会でなければならないと語ります。
同じ言葉でも、壮絶な体験をされた小野田さんの言葉は、どんな政治家やコメンテイターの 言葉よりも重みがありました。

3人目は、70歳から家を売り払い、覚悟を決めて、命がけで秘境ネパールムスタン で農業指導を行ない、見事不毛の台地を沃野によみがえらせた近藤亨氏。

農業指導だけでなく、果樹や魚の養殖、さらに病院や学校まで建てた近藤氏は、 恩師の「常に弱者のためにあれ」の言葉を守り通し生きてきたと語ります。

70歳からの行動。
取材当時は88歳。まさにその命がけの活動のさなかでした。

4人目は、広島陸軍病院に赴任中で被爆し、直後より被爆者治療に携わり、 内部被爆に苦しむ6000人以上の人達診療し共に戦い続けた肥田舜太郎医師。

目の前で苦しむ人たちを決してみはなさず、その人が亡くなるまでつきあった肥田氏の生き様は、 医療とは 医師とは 人間とはを、あらためて問うものでした。

人のためにこれほどまでにエネルギーをそそぎ、寄り添う生き方。
そして勇気、覚悟。まさに日本の侍ここにあり!

そんな特集ページとなりました。

 

[季刊『道』212号]

 

道212号 巻頭対談

27 2月

『道』211号 さとう うさぶろうさんインタビュー

地球の未来に思いを馳せる
自然をまとう いのちの服作り

「うさとの服」デザイナー さとう うさぶろう

素材には、シルクや綿、麻などの自然のものを使い、草木で染めて、機械を一切使わず手つむぎ、手織り――というように、徹底的に人間の手を介してつくられた、いのちの服、それが、デザイナー・うさぶろうさんがつくる「うさとの服」です。

着ると肌になんともいえないエネルギーを感じさせるうさとの服は、人間も自然の一部であることを、思い出させてくれると言います。

うさぶろうさんの活動は、210号で取材させていただいた、吉岡敏郎監督の作品『つ・む・ぐ――織人は風の道をゆく――』でも描かれています。

ヨーロッパのファッション界で第一線のデザイナーとして活躍していた うさぶろうさんが、なぜ「いのちの服」にたどりついたのか。一言では言い表わせない、人生ドラマを語っていただきました 。

[季刊『道』211号]

読者の方々からもたくさんの感想をいただいています。
[読者の声]

道211 さとううさぶろう

26 2月

『道』211号 髙坂 勝さんインタビュー

成長路線を降り、人間本来の豊かな暮らしへ
減速する生き方の提案

NPO法人SOSA Project代表 髙坂 勝

より早く、より効率的に、もっと稼げ!――
企業戦士としてひたすらに経済成長路線を走ってきた髙坂さんが、身心の変調をきっかけに、生き方をダウンシフト、すなわち減速して自由に生きる路線へ変更したのが約20年前。

現在髙坂さんは、千葉県匝瑳市で米と大豆を自給しながら、自分の時間を生きるライフスタイルを貫きつつ、同じ生き方へシフトする人たちをサポートしています。

髙坂さんが提唱する「半農半Xの生き方」とは、半分を食の自給、半分を天命なるナリワイ=Xを持つ生き方のこと。自給できているからこそ、自立が具体的に可能になっていく。
人が生き方を変える時、幸せへの方向へ向かう時、何を大切にして、どう一歩を踏み出せばよいか、髙坂さんのお話にはたくさんのヒントがつまっています。

[季刊『道』211号]

読者の方々からもたくさんの感想をいただいています。
[読者の声]

25 2月

『道』211号 辻本雅史・宇城憲治 巻頭対談

江戸に見る豊かな人間教育
今こそ身体の学びを子どもたちへ

中部大学フェロー
京都大学名誉教授/中部大学名誉教授 辻本 雅史

VS UK実践塾代表 宇城 憲治

最新号の211号のご紹介です。テーマは「人間力を育む身体の学び」。

長年江戸時代の教育や思想文化を歴史的な観点から研究されてきた辻本先生がまずお話になられたのが、今の学校教育がいかに時代遅れであるかということでした。
「学校」が通うのが当たり前とされたのは、ここ100年くらいの話であって、人間を育てるという本質から考えると、今の学校教育の行き詰まりは、学びの場を「学校」にこだわるあり方からきていると。
そして江戸時代の、生活や身体を通して培われていた人間形成のあり方を詳しくお話しくださいました。

また、「人間」の「間」のあり方について、両先生の捉え方は大変興味深いものでした。宇城先生は「気」のエネルギーから見ると人間とは「間」のことであって、その間が調和することが本来のあり方であると言われ、辻本先生は、江戸時代の思想家のお話から、人間の本性は人と人との間に置かれるもので、そこに本質があらわれると話されます。

人間というものを、こういった視点で語れるのも両先生ならではで、その他、次から次にと人間のあり方の核心に触れるようなお話が続き、とくに教育現場におられる方々にとっては、大きな気づきを得られる対談となりました。

[季刊『道』211号]

読者の方々からもたくさんの感想をいただいています。
[読者の声]

道211 辻本雅史・宇城憲治

06 12月

岩井喜代仁氏 講演会を開催いたしました

去る2021年12月5日(日) ハートピア京都にて、茨城ダルク 今日一日ハウス代表の岩井喜代仁氏の講演会を開催いたしました。

20211205岩井喜代仁講演会

 

20211205岩井喜代仁講演会

 

20211205岩井喜代仁講演会

 

本講演会は、宇城憲治氏に学ぶ「宇城教師塾」の発案・企画により実現したもので、参加者85名のうち多くを教員が占めました。
岩井氏のお話は、薬物依存にまつわることだけにとどまらず、学校のあり方や教員の心構え、親をはじめとする周りの大人の役目など、子供の命を守るために必要なことは何かを、岩井氏の実践に基づいてお話しいただきました。

薬物を使って行き着く先は「刑務所・精神病院・死体置場」の三ヵ所である ―― 岩井さんがこれまで関わってきた薬物依存者を例に、どのように薬物につながり、どのように死んでいったかのお話に、参加者は真剣に耳を傾けていました。

また、ダルク女性シェルターとちぎの施設長 不動めぐみ氏にも、ご自身の薬物依存の実体験と、ダルクにどのように救われたか、また現在施設長として、仲間(施設入寮者)にどのように関わっているかや、気づきなどをお話しいただきました。

20211205岩井喜代仁講演会

 

20211205岩井喜代仁講演会

 

 

薬物が目の前に現われた時にどうするべきかを、子供たちにどう伝えるか。
薬物を使ってしまったら、あるいは我が子・教え子が薬物を使っていたら、どうするべきか。

ダルクで行なわれている関わり方は、本人に徹底的に寄り添い、しかし甘やかさずに共に歩むあり方であり、それは薬物依存にかかわらず、人生を歩むために必要なことでありました。

 

◆ 2021年12月15日(水)まで録画配信をします ◆

閲覧期限: 12月15日(水)まで
申込期限: 12月14日(火)17:00まで
閲覧料金: 3,000円(税込)

録画閲覧の代金はすべて、ダルクへの寄付といたします。

【録画配信申込ページ】

 

 

以下に、参加者の感想を一部、ご紹介いたします。

●大阪 教員 55歳 男性 MN
薬物依存の講演会には、初めて参加しました。
依存は病気であり、まず治療が必要であること、否定ではなく“使ったらどうなる”の話には納得できました。“ダメ”を教えても意味がない。
教師はのすべきことは治療機関につなぐこと、正しい認識をもっていなければ、正しい対応ができず救うことができない。薬を使わない生き方を教える。
初めての学びに大変感謝いたします。ありがとうございました。

●大阪 教員 29歳 男性
薬物の講演会ではりましたが、至る所に日々の教育に活かせる話があり、とても勉強になりました。
岩井さんのエネルギーを受けてまた明日から頑張っていこうと思いました。
本日は貴重なお話を聴かせて頂いてありがとうございました。

●奈良 教員 29歳 男性 M
摂食障害をもつ子ども今後増えてくるのではないかと懸念しています。今までも学校の中でおこなわれてきた「断る勇気」を持つ指導は口先だけのものだと改めて考えさせられました。
断り方も教えず、勇気を持っているだけでは本当の意味で薬物依存に陥る子どもたちを守ることはできないと感じました。
少なくても「断る勇気」と「逃げる勇気」を持つ必要性があることを説き、教師である前に信頼できる大人として、子どもたちと接することができるように、日頃から精進し、魅力で人をひきつけられるように、自らの取り組み実践を繰り返していきたいと思いました。
本日は誠にありがとうございました。

●京都 主婦 54歳 女性 YF
知人に誘われて参加しましたが、お二人の先生の迫力、経験に基づいた的確なアドバイス、どれも本当にすばらしいものでした。
公的機関すべて体を張った対応ができなくなっている状況でこのような活動をされている方を知れて本当に貴重な時間でした。
親としてもとても参考になりました。ありがとうございました。

●奈良 教員 32歳 男性 TH
貴重なお話しが聞けました。ありがとうございました。
薬物中毒の生徒とどう向き合えばいいのか、非常にリアルに学ばせていただきました。同時に薬物とは関係なく、教員として生徒とどう向き合っていくべきなのか、そのエネルギーをいただけた気がしております。今日学べた事を、目の前の子どもたちに返していければと思います。

●奈良 教員 30歳 男性 TT
薬物依存を経験した友人との関わり方を学びたくて参加しました。
薬物依存の実際も分からず、本当にやめられるのかも分からず困っていました。しかし、今日『「やめる」のではなく「使わない生き方」を回復という』ということを知れて、とても希望がわきました。やめさせるのではなく、使わなくてすむ生活を目指し、見守ることを薬物だけでなく、生徒理解全般に繋がるお話しを聞き、生徒と関われるエネルギーをいただきました。
本日は本当にありがとうございました。

●奈良 教員 29歳 男性 NA
今だ自分がどれだけ上辺だけで薬物に関する授業をしていたのかを痛感しました。
「使ってはダメ」ではなく「使ったらどうなるか」をしっかり伝えること、本気で伝えることが大事だと改めて思いました。
薬物依存は「自分の二番目に大切なものを手放すのと同じだ」という話しを聞き、自分の大切なものを思い浮かべると絶対無理だと思いました。
自分たちができることは、子どもに寄り添い話を聞き、専門機関に一緒についていくこと。もし出会った場合はそのようにやっていきたいと思います。
心に残る講演会、ありがとうございました。

●京都 学生 19歳 男性 RN
本日お話を聞いて、絶対体験できないことを、実際に経験した人から聞くことはなななか出来ないことで、とてもいいお話しを聞かせていただいたと思います。
また、経験のない人が話す「これをやってはいけない」と、実際に経験のある人の「使ったらどうなるのか」という話しでは、言葉の重みが変わってくると思います。
経験できない、経験という財産をいただけてとても素晴らしい機会でした。
今回は、本当にありがとうございました。

●大阪 学生 19歳 男性 HU
改めて自分の周りを見てみた時に、何でも話せる友達が何人もいてくれていると感じました。
依存性の怖さをとても実感したので、自分と自分の周りに広まっていかないようにしたいと感じました。
本日はありがとうございました。

●大阪 大学生 19歳 男性 KN
今までここまで深く薬物について考えさせられることがなかった。きれいごとばかりの話で、岩井氏の話とはかけ離れていると感じた。それくらいリアルで、どれだけ恐ろしいものか。実際に使われていた人だから言えることがある、だからこそ鳥肌が立つくらい話が入ってきた。伝え方次第でこれだけ思いが伝わるか、そういう部分も分かった。
リアルを伝える大切さを学んだ。

●京都 30代 中学校教師 男性 KT
岩井様、本日は多忙の中、講演をしていただきありがとうございました。
薬物は犯罪であるから警察に委ねるのが一番であると考えていた自分の認識不足を痛感しました。薬物依存は病気であり、覚醒剤などの違法薬物だけでなく、市販薬でも起こりうることであり、一筋縄にはいかない根深い課題が横たわっていると感じました。ちょうど先週に学校で行われた薬物乱用防止教室の内容がいかに上辺で実感できないものかと思いました。警察に連絡したからと言って解決するものではなく、依存をいかに止めていくのかが大事であると知りました。また、依存している本人よりもまずは保護者に関わって相談機関などに繋いでいかなければ、本人に関わるには限界があることを知りました。
私ら教師がやるべきことは、生徒にいかに信頼できる友達を作る手助けや出会いを作ること、家族にいかに関わって行動を起こす一助となれるのかであることだと知りました。
今回の講演では、何よりも岩井様の経験から語られる熱い思いに自分の心を揺さぶられました。自分が起こすべき行動とは何かを学ばせていただき、今までとは違う行動を起こしていきたいと強く思いました。

●奈良 20代 教師 女性 YN
薬物依存は市販薬でもなるということ、自分の身にも降りかかる可能性があることを知りました。

●奈良 20代 高校教師 男性 KI
とても勉強になりました。そしておもしろかったです。生徒が薬物依存になったとき、担任としてどう動くべきか、具体的にしれたのが良かったです。また、薬物のきっかけから、使用の先に行き着く先まで詳しく聞けて、それもいろいろな実体験を知れて、勉強になりました。本日の本日のご講演ありがとうございました。

●奈良 30代 教諭 女性 IY
小学校で勤めているので、なかなか薬物依存についての講演は聞いたことはなかったので、初めて知ることもあり、とても勉強になりました。
そして、子どもたちの悩みや抱えていることに寄り添ってあげる、何を求めているか気持ちをわかってあげるってことが、救いになるんだなと改めてわたしの教師生活を振り返りました。
今日はありがとうございました。

●山口 30代 中学校教員 男性 SA
今日初めて、岩井さんのお話を聞かせていただきました。直接お話をお聞きし、薬物依存症が病気であることやそこに至るまでの想像を絶する経緯、本人や家族が直面する事態を知りました。教員という立場からできることをご教示くださり、これから必ず実践していこうと思いました。
これまでの人生の中で、薬物を使用したという人に何人も会ったことがあります。私は、岩井さんの御著書や季刊誌道の記事を読んでいたので、勧められた時も断り、逃げることができました。しかし、何も知らなければ、手を出し、薬物依存症になっていたかもしれません。改めて今このように生活できていることは、岩井さんと宇城先生の出会いと対談記事があったからです。本当にありがとうございます。
教員に採用される前も子どもと関わる仕事をしていました。自分自身が薬物を勧められた経験があっただけでなく、実際にガスや危険ドラッグに手を出した子どもとも出会ったことで、岩井さんの仰るように薬物の危険性は子供達にも本当にすぐそばにあるのだと実感しました。今日のお話をお聞きできたことを大きなきっかけとして、これから勉強を重ねていこうと思います。
この度の講演会をお聞きし、岩井さんは怖い方なのかなと勝手なイメージを持っていたのですが、すごく優しい方なんだなと感じ、今日直接お話をお聞きできて、本当に良かったです。本日は貴重なお話をしていただき、誠にありがとうございました。

●奈良 30代 教師 女性 RM
岩井さんのユーモア交えながらの気迫溢れるお話に吸い込まれました。子どもたちと身近な存在である教育現場にいる大人=教師に訴えるように話された姿には、数十年前から変わらない、変わろうとしない教育現場に怒りや歯痒さがあるように感じました。女性ハウス不動さんの「ダルクの仲間が教えてくれた事は、私の人生で欠けていた時間に学ぶべきものでした。」という言葉に、薬物乱用防止の観点以外でも考えさせられるところがあり、やはり、教育現場で伝えるべき「本当のこと」があると奮起いたしました。
「プログラムの初めはまずは歩くことから」実践・行動にうつすべく=繋ぐべく、「歩いて」いきます。本日は有難うございました。

26 11月

『道』210号 船橋康貴さん連載 「自然の叡智に学び、ゆだねる生き方」

◆一般社団法人ハニーファーム代表 船橋康貴
連載『ミツバチが教えてくれること』

「自然の叡智に学び、ゆだねる生き方」

ハニーさんは今、山梨県の清里を拠点に活動されていて、時折、朝の散歩で撮った素敵な森林での写真や、夕方の美しい山々の風景などを送ってくださいます。

今回は、アスファルトでひっくりかえって、起き上がれなくなっていたセミをハニーさんが助けたところ、そのセミがハニーさんの足を登ってきた時の動画でした。なんとハニーさんの足にとまって、元気よく鳴いています。
「ハニーさんにありがとう!」と言っているかのようです。しかも、そのセミが止まったところは、ハニーさんがつらいと思っていた場所であったそうです。

ハニーさんは、ミツバチと同じように昆虫たちがそうやって私たちを癒してくれる存在であることを教えてくれます。自然のなかに溶け込んでいるからこそ、一体となって感じることができる。
そんなハニーさんが伝える自然のやさしさが、毎号嬉しい連載です。
 
季刊『道』210号
 
 
道210号 船橋康貴

25 11月

『道』210号 安藤誠さん連載 「双頭」

◆写真家・ネイチャーガイド 安藤誠
連載『日常の奇跡』

「双頭」

「双頭」とは、争い合ったオスシカの角が絡まり、そのまま絶命した相手を一方が首ごと引きちぎった結果、その頭蓋骨を角にからめたまま生きることになったシカのことです。
今回、安藤さんはその「双頭のシカ」を写真に収めました。

先日、東京町田で行なわれた安藤さんの講演会では、写真だけでなく、その実際の映像も放映されました。まさに、厳しい自然に生きる動物たちの生命力、生き様が伝わってきます。

安藤さんは常に自然界のありのままの姿だけでなく、そこにある目に見えない大事なものを感じ取り、映像や写真に魂を吹き込んでくれます。その一枚を通し、覚悟、生き様、そして私たちが見過ごしている日常の奇跡を、教えてくれます。

季刊『道』210号
 
 
道210号 安藤誠