14 11月

木暮浩明先生 「武で培った人間力」― 198号

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最新号『道』198号が発売になりました。

今回のテーマは「生き方が人を育む」です。 [詳細はこちら]

 

今回の「宇城憲治巻頭対談」は、本誌に長く「うつくし、日本」を連載いただいていた合気道家にして伊藤忠商事理事の木暮浩明先生にご登場いただきました。

連載のテーマではいつも、日本の伝統、文化のうつくしさや、日本人としてのあり方、武士道精神を説いてくださいましたが、そのぶれない姿勢・視点がどのように育まれたものかが、宇城先生との対話で明らかになっていきました。

 

198号 木暮浩明

 

木暮先生につながる家系図を掲載させていただきましたが、周りは全員海軍。お父様も海軍軍人で、その教育はスパルタそのもの。通われた学校の教育も今なら問題とされてしまうような厳しさですが、木暮先生は「いい躾だった」と振り返っておられるのが印象的です。

 

厳しさの根底にある愛情ややさしさ。それがきちんとあれば、その厳しさにも感謝が生まれることを、この対談は教えてくれます。

 

また、商社マンとして世界で活躍された木暮先生のお話も興味深いです。
白羽の矢が立ちダボス会議に出席されたときの機転の利いた対応。
語られた体験談のそこここにあふれるユーモア感覚、フェアな視点は、今、日本に一番足りていないものではないでしょうか。

 

198号 木暮浩明

 

両先生ともにお好きだという、山岡鉄舟談義も必見です。

 

木暮先生と宇城先生のやりとりは本当にスカっとして明るいです。
この胸が開かれるような感覚を、ぜひ感じていただけたらと思います。

 

27 9月

緒方孝市監督 広島カープ、リーグ優勝3連覇!

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2018年9月26日夜、緒方孝市監督率いる広島東洋カープがリーグ優勝を果たしました。おめでとうございます!

3連覇となった今年は、念願の本拠地広島のマツダスタジアムで決着を迎え、街ぐるみで歓喜に湧く様子から、市民に愛されていることが伝わってきます。

緒方孝市監督は、2年前の2016年、25年ぶりのリーグ優勝を果たされたあとに、季刊『道』191号(2017冬)で「宇城憲治巻頭対談」にご登場いただきました。

201809ogata

 

2001年から宇城先生の実践指導を受け、師とあおぎ、その教えを指針に進んでこられたことが語られました。

対談の一部を抜粋します。

・・・・・・・
【緒方】
「反省して準備する」ですね。勝とうが負けようが、「できたか、できなかったか」が大事なのであって、勝ってもできなかったことがたくさんありましたし、負ければ負けるだけの原因があった。その反省と次への準備、その日々の繰り返しのなかでやってきたのが良かったと思います。

やはり「何がなんでも優勝するぞ」という気持ちだけでは絶対に勝てないし、逆に結果ばかりを思っていた頃は本当に苦しかったです。

知り合いから教えていただいたのですが、「結」つまり「結び」に専念すれば、「果」が生まれるのだと。「果」ばかりに専念したら、「苦」が生まれ、苦しいばかりになると。まさにこの言葉は去年の自分だなと思いました。ですから今年はとにかく結び、自分のやるべきことに専念する。気持ちの向け方がそこだけでした。

実は先生に初めてお会いした時(2001年)に、「あなた、プロなんでしょう」と言われましたよね(笑)。ハンマーで殴られるようにそのことを突き付けられた。

「絶対に負けない」「勝つぞ」という気持ち比べだったら、アマチュアの高校生のほうが強いと思うんですね。プロというのは、それは当たり前のことであって、根性論だけでは結果はついてこない。技術レベルで戦っていかなくてはいけない、と。

【宇城】
そうでしたかね(笑)。「勝つぞ」という気持ちは誰でも持ちますが、それは精神的な根性論であり、プロとしては絶対あってはならないことで、まずは技術力、そしてそれを裏付ける「事理一致」のあり方が大切だと思うんですね。

【緒方】
そのことに気づいたら、自分のなかでバタバタしなくなったんです。相手のベンチの動きを見て、ああ、こういうことをやりたいんだろうなというのが客観的に見えるようになった。ということは、今回自分が見ているように、去年の自分は相手に簡単に見破られていたんじゃないかな、と思ったんです。自分で反省もしているところなのですが。

【宇城】
しかし、すごい成長ですね。

【緒方】
いや、いや。もっともっと結果にこだわらずに、「こういう野球をするんだ」というのを選手一人ひとりに伝えていきたい、チームの力としてもっともっと大きくするために、やらなくてはならないことがたくさんあるな、と思っています。

【宇城】
私は長年エレクトロニクス関係の開発技術者をやってきましたが、その時の信念としての言葉があるのですが、「設計はだいたいよろしいでは困る。実は一滴の水も漏らさぬ緻密さが絶対で、プロはそれを案外苦しまずに実践している。しかし、それ以上に重要なことは、その設計が正しいかどうかを検証する工夫こそ急がねばならない」というものです。

それはまさに製品開発において100点が当たり前であって99点という妥協は許されないということなんですね。完成してこそ商品となるわけですから。

野球も本来は同じだと思うんです。人間対人間の勝負なので、技術力だけでは難しいところがあると思いますが、常にこの打っているあり方が正しいかどうか、それをコンスタントに成績につなげることができているかどうか、その事理一致の法則性を自分なりに見つけ出していくことが大事だと思うんですね。

・・・・・・

 

球団史上初だというリーグ優勝3連覇。

その喜びのインタビューにおいても選手をねぎらい、ファンへの感謝を述べた緒方監督は、
「リーグ優勝は達成しましたが、これがゴールではない。日本一というゴールに向かってまだ戦いは続きます。ご声援をよろしくお願いいたします」と、次を見据えておられました。

日本シリーズも、引き続き応援したいと思います!
健闘をお祈りいたします。

 

道191号

[『道』191号]

 

20 9月

『道』のつながりを感じた日

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去る2018年9月13日、次号『道』の取材で北海道釧路郡鶴居村にいらっしゃるネイチャーガイドの安藤誠さんに取材してきました。

 

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ウィルダネス・ロッジ ヒッコリー・ウィンド

 

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安藤誠さんと奥様 忍さん、愛犬キャンディー

 

安藤さんは、鶴居村でウィルダネス・ロッジ ヒッコリー・ウィンドを営み、ライセンスを持ったプロのネイチャーガイドとして活躍しています。
今に至る道、そして大自然と人との関わりについてなど、たっぷりと伺ってきましたので、それは次号『道』198号でのお楽しみ!

ここでお伝えしたいのは、『道』がくれる「つながり」についてです。

 

ヒッコリー・ウィンドには、京都から安藤さんのガイドを受けに来た一組のご夫婦が前日からお泊りでした。

夕食時、屋外のウッドデッキで安藤さんが焼いてくださるバーベキューをいただきながら、お互いに自己紹介、ご夫婦がその日体験したことなどをお話しいただきました。

私たちも、安藤さんのインタビューに来たことや、『道』についてお話しさせていただきました。

食事が終わり、「こういう本なんです」と最新号を1冊お渡しすると、奥様の目が「…?」。

「どこかで見たことがある…」

この時は、はっきりとは思い出されなかったのですが、後日、メールをいただきました。

 

「『道』に出会ったのは、京都駅近くの野城クリニックという歯医者さんだったことが判明。そして、アグネス・チャンさんの表紙であったことが思い出されました。

喫緊の課題である原発、種子法、ネオニコチノイドなどによるミツバチ絶滅の危機、かっこちゃんや金澤翔子さんの顔写真や記事の載ってる冊子に、『こんな本があるのか』と驚きながらも待合室で読み込む時間はなく、また手に取ってみたいと思っていた本でした。

釧路空港から関空の飛行機での帰途にゆっくり頂いた『道』197号を読ませて頂きました。

『ありのままの私たち』の記事の なおくんとかっこちゃんがとても素敵で泣きそうになりました。私は自分のアトピーの身体に対処するのが精一杯で、あまり世の中のお役に立てないなぁと思っていましたが、なおくんの言葉に励まされました。私も『天からもらった仕事は、“私”という仕事をしています』と思って、いま出来ることをしてゆこうと思いました。」

 

奥様は、「この偶然と奇跡に感謝しています」とおっしゃって、定期購読と息子さんへのギフト購読を申し込んでくださいました。

『道』は幸せな本で「『道』を広める運動」という取り組みが読者によって立ち上げられています。購読にさらにプラスして購入し、周りの方々に『道』をプレゼントし紹介くださるという活動を、たくさんの読者がしてくださっています。(『道』を広める運動

野城クリニックさんに置かれていた『道』も、おそらくその中の1冊であったのだと思います。

 

『道』が皆さんの手を渡って旅をし、誰かに出会う。

その「誰か」にこうして出会うことができるなんて、思ってもみませんでした。

 

安藤さんが撮られた素敵な写真が絵葉書になる、年ごとのブックレットがあります。

その1ページ目にかならず書かれている言葉を、まさに実感したのでした。

 

「魂的な出会いに理屈はいらない。
 自然も、人も、出会うべくして出会う。

 オーディナリーミラクル(日常にある奇跡)を感じていれば、
 それらは引き寄せ合ってくるものだから。」

(写真・文 安藤誠『Ordinary Miracle Ⅰ~Ⅷ』より)

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12 9月

ハニーさん ☆ 船橋康貴さんの活動に共鳴する方が、世界中に♪

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小さなミツバチが、私たちが暮らすこの地球で果たす大きな役割。

そのことを素敵な音楽に乗せて伝える動画を紹介します。

 

旗振り役となってミツバチの現状を伝え、少しでもよい方向に変えていこうと活動する船橋康貴さんの想いに応え、

アメリカのヒーリング・ミュージックの代表的存在であるティム・ジャニスさんが作曲提供された音楽です。

ミツバチがとても愛おしく感じられませんか?

 

船橋さんのドキュメンタリー映画上映、講演会のイベントは、この「ミツバチ絶滅の危機」を自分のこととして捉えてくださる人が一人でも増えれば・・・・という思いで企画しました。

どうぞ、ご家族、ご友人お誘いあわせのうえご参加ください。

 

船橋康貴 出版記念 上映会&お話会  [ 船橋康貴 出版記念上映会&お話会 ]

●開催日時
2018年10月7日(日)
13:30~16:30 (受付開始 13:00)

●内容
○ドキュメンタリー映画「みつばちと地球とわたし」 上映

○船橋康貴さん お話会

●参加費
大人 3,500円
小・中・高校生 2,000円

●主催
どう出版

●会場
【町田市文化交流センター(5F けやき)】
町田市原町田4丁目1番14号 プラザ町田

●詳細・お申し込みはこちらです [ 船橋康貴 出版記念上映会&お話会 ]

 

新刊 船橋康貴著
『ハニーさんの自伝エッセイ ねえねえ、ミツバチさん 仲良く一緒にどこ行こう』
『ハニーさんの ミツバチ目線の生き方提案』

24 8月

「自分のいのちをつなぐために」 船橋康貴 出版記念上映会・講演会

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今、ミツバチが世界中で激減しています。

それが私たちの生活にいかに影響するか、ご存知でしょうか?

 

私たちが毎日口にする食べものの70%が、ミツバチが受粉することで出来ています。

ミツバチがいなくなるということは、私たちが生きていけなくなるかも知れない、ということ。

アインシュタインは、
「ミツバチがいなくなると、4年以内に人類は滅亡する」
と言ったそうです。

 

この深刻な危機を知り、考えるきっかけになればと、どう出版ではハニーさんこと船橋康貴さんのイベントを企画しました。

地球環境や、私たちが生きていくための糧を、実は小さなミツバチたちが支えてくれていることを、船橋さんは2冊の本で分かりやすく伝えてくれました。

そして、
「地球環境は、一人ひとりからしか変えることはできない」
とおっしゃいました。

 

自然環境への取り組みを描いたドキュメンタリー映画『みちばちと地球とわたし』、そしてハニーさんの講演を、
地球に生きる自分自身の生き方を見つめるきっかけにしていただきたい。

そんな思いで企画したイベントです。

ぜひ、足をお運びください。

 

 

こちらの動画は、映画に込めたハニーさんの想いです。

 

船橋康貴 出版記念 上映会&お話会  [ 船橋康貴 出版記念上映会&お話会 ]

●開催日時
2018年10月7日(日)
13:30~16:30 (受付開始 13:00)

●内容
○ドキュメンタリー映画「みつばちと地球とわたし」 上映

○船橋康貴さん お話会

●参加費
大人 3,500円
小・中・高校生 2,000円

●主催
どう出版

●会場
【町田市文化交流センター(5F けやき)】
町田市原町田4丁目1番14号 プラザ町田

●詳細・お申し込みはこちらです [ 船橋康貴 出版記念上映会&お話会 ]

 

新刊 船橋康貴著
『ハニーさんの自伝エッセイ ねえねえ、ミツバチさん 仲良く一緒にどこ行こう』
『ハニーさんの ミツバチ目線の生き方提案』

20 8月

「地球を歩く」  写真家 野村哲也

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季刊『道』で連載してくださっている野村哲也さんは、見る人を圧倒する、地球のエネルギー溢れる写真を世界中で撮っておられる写真家です。

179号(2014冬)でのインタビュー取材で初めて野村さんにお会いした時は、その迫力ある地声というか、あまりの声の大きさにびっくり。

ご自分の体験を身振り手振り、身体を大きく使って屈託なく語り、笑う。その底抜けの明るさにぐいぐい引き込まれていったことを今でも覚えています。

 

野村さんのお父様は、「何事も体験させる!」を信条にしていたそうで、「体験だけをつぎ込んでいったらどういう子になるんだろう?」と思い、末っ子の哲也さんをまさに実験台にして、とにかくありとあらゆることを体験させていったそうです。

野村さんはこのお父様の方針で10歳から一人旅を始め、18歳になる頃には、47都道府県は全部旅をしつくしたと言います。ですから18歳になった野村さんの目線は、もう日本ではなく、当然世界に向けられていました。

 

そんな子供時代を過ごした野村さんは、大人になりプロの写真家となった今も、世界各地で、いろいろな人との出会いとともに、たくさんの体験を重ねています。
連載「地球を歩く」では、そうした野村さんの旅先での出会いと体験を、写真とともに綴ってくだっています。

 

197号 野村哲也連載

 

最新号197号では、そんな野村さんが、ある大企業の「あなたの夢をかなえます」という企画に当選した若者の夢をかなえるツアーに、企業に依頼されて、撮影を教えながら同行している様子が描かれています。

かつての自分と同じように夢をいだいた若者とともに、南米ボリビアの写真ツアーを満喫するその興奮と感動がいきいきと伝わってきます。

野村さんはインタビュー(179号)でこんなふうに語っていました。

「人が変わる時は、必ず一つのことが働いていると思っています。

“感動”です。
“感動”が人を変えるのです。

僕の写真がそのきっかけのひとつになればいなと思っています。」

 

今回の記事は、まさにその感動を若者と共有した旅の軌跡が綴られています。

 

[道197号]

13 8月

「本物の人」 岩井喜代仁 茨城ダルク代表

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毎回、岩井喜代仁さんの連載には、心にずしーんとくるものを感じています。

 

岩井さんの言葉が、真実でありかつ何の飾りもなくそのままストレートにメッセージが伝わってくるからであり、だからこそ、その迫力ある岩井さんの胸の内の、あまりに赤裸々な吐露に読むほうが思わずたじたじになってしまうのです。

 

岩井喜代仁

 

元やくざの組長だった岩井さんは、麻薬の密売人もしていて、23歳から17年間、自らも覚醒剤にのめりこみ薬物中毒にくるしんでいます。

 

そして45歳の時にダルクと出合い、以来、一転して麻薬依存に苦しむ人たちを救う側に生まれ変わりました。
岩井さんの人生、、本当にすさまじいです。そして、ものすごく正直です。

 

岩井さんは、193号の宇城憲治氏との対談で以下のように言われていました。

 

「自分の信念の中で破ってはならないものがある。それは正直に生きる大切さです。

どう考えても病んでいる子たちを捨てる、手放すことができなくて。

これは一体自分の中の気持ちとして何がそうさせるのか。

たぶんこれが自分で分かった時に俺は初めて棺桶に入るんだろうなと思ったんです。」

 

岩井さんは、これまで、薬物依存の人たちを救う戦いのなかで、依存者一人ひとりと向き合う戦い、遺族との戦い、そして医療現場や、役所との戦い、地域住民との闘い、次から次に襲ってくる、これでもかというくらいに立ちはだかる現実の壁と戦ってきました。

 

しかし岩井さんは苦しみながらも、悩みながらも、絶対にその現状から逃げなかった。

 

だから岩井さんの「今」がある。

 

その岩井さんの「今」がつまっているのが、『道』の連載「今日一日を生きる」です。

 

岩井さんの逃げない人生、言い訳しない人生、その生き様、その姿は、
どんな分野にいる人たちであろうと、その背中を必ず押すものだと思います。

 

今回の『道』では、やくざの世界にいた子をダルクの施設長に育て上げるまでの奮闘が語られています。

 

[道197号]

07 8月

野口勲さん「命をつなげないタネが世界で増え続けている!」― 197号

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最新号197号で取材させていただいた野口のタネの野口勲氏が発信されていることは、今の日本のメディアからは知ることができません。

 

道197号 野口勲

 

今、日本の野菜の多くが、子孫を残せないタネ、すなわち「雄性不稔」(ゆうせいふねん)のタネに変わりつつあるのだそうです。

 

「雄性不稔」とは、男性機能を失った植物のことを言います。

動物では無精子症と言い、植物では雄性不稔と言う男性機能を失う現象は、動物でも植物でも、細胞の中にあるミトコンドリア遺伝子の一部が異常になることによって起きると言います。
しかもこの、ミトコンドリア遺伝子の異常は、母系遺伝によってすべての子に遺伝していくのだそうです!

 

固定種と雄性不稔F1種固定種の大根のタネはびっしりとついているが(右)、F1種はまったくと言っていいほどついていない(右)

 

だから、今、世界中で命をつなげないタネが、増え続けているのです。

 

私たち編集部も、野口勲氏に2年前の186号で取材するまでは、「雄性不稔」だとか「F1種」「固定種」などといった用語など、それまで耳にしたこともなかったですし、そもそも、日本の野菜がそんなことになっているなど知りもしませんでした。

 

2年前のインタビュー記事への読者からの反響は大きく、私たちもその後の状況が大変気になったので、今回、あらためて野口氏に取材させていただいた次第です。

 

やはり、状況はどんどん悪くなる一方だそうです。

 

命に直結する事柄でありながら、一般の私たちはほとんどその状況を知りません。

 

せめて、状況を正しく知った上で、自分の判断でどうすればよいかを考える材料を読者に提供したい、そう願っての取材でした。

 

2年前の186号と合わせて読んでいただければ、野口勲氏の生き様とともに、「知らなかった」ではすまされない、“情報”という選択肢を手にすることができます。

 

是非ご一読をおすすめします!

 

[道197号]

30 7月

小出裕章先生の「願い」― 197号

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最新号197号でインタビュー取材させていただいた、工学者で元京都大学原子炉実験所助教の小出裕章先生。

取材前に何度もやりとりをさせていただいたメールでは、取材する私たちへの細やかな配慮が感じられ、
同時に、子どもたちをなんとしても被曝から守るんだ、という強い決意が伝わってきました。

 

小出先生は原子力の真実に気づいた20歳の時から、一貫してその危険性を訴え、原子力発電を止める活動をしてこられました。

科学者として人間として、ぶれずに活動できたのは、なぜなのか。
なぜたった一人でも戦い続けられたのか。

『道』197号のインタビューでは、これまで知り得なかった小出先生の生き様がつまっています。

道197号 小出裕章

 

以下は、取材後に、ある方を通じて知った、小出先生の文章です。

自由に使ってよいとの許可をいただきましたので、ここに掲載させていただきます。

 

わたしたちの願い,小出裕章

たとえば,あなたのクラスに34人の生徒がいるとします。その中の33人が,あることを賛成したとします。よく考えて賛成というひともいるし,あまり考えずに「みんながそうなら、そうしよう」と、まわりに合わせてしまうひともいるかもしれません。

クラスは、あなたひとりを除いて,「賛成」の意見でまとまりそうです。けれど,あなた自身は,どうしても賛成できません。そのとき、あなたはどうするでしょう。

たったひとりで、33人を前に「反対」といえるでしょうか。

「いえない」とあなたが思うなら,それはなぜでしょう。

みんなとちがうと、クラスで浮いちゃうから?
孤立するから?
みんなに合わせておいたほうが、らくだから?
ひとりだけちがうと、「かっこつけて」とか「目立ちたがり」とか「生意気」とかいわれそうだから?
そして,仲間外れやいじめにあいそうな気がするから?

理由はたぶんいろいろだと思います。しかし,反対なのに,反対である自分を消して,まわりに合わせた自分を,あなたはいつか「いやだな」と思うようになりませんか?

そうして,いつも,まわりに合わせてしまうことがあなたのくせになって,ずっとそんなふうに生きていくことになったら、あなたは自分を好きでいられるでしょうか。

みんなの意見に無理に自分を合わせることに必死だった11歳のある子は。ある日、いいました。

「ずっと、ずっと、消しゴムでゴシゴシ自分を消しているみたいだった。そんなのいやだと思いながら,ゴシゴシ消していた。そしたら、自分が消えて、自分でなくなっちゃったみたい」と。

わたしは、日本という国がひとつになって,原子力発電に賛成する人たちがどんどん多くなっていくときにも,反対をしてきたひとりです。

「たいへんだったでしょう」と、よくいわれます。

けれど、わたしは、そうは思いません。

自分に対して誠実に生きることはとても気持ちのよいものです。自分にウソをつくことのほうが、わたしにはたいへんなことであり、いやなことであるからです。

少なくとも私は,自分の考えを裏切らずに済みましたので,ありがたい人生だと思います。

しかし,十分に原発の危険性を伝えることができず,今回の事故が起きてしまったのは,とてもくやしい思いがします。

原子力発電は、あなたのいのち、あなたの人生に直接かかわることなのですから,しっかりと学んでください。

私はやがてはいなくなります。あなたよりずっと年上なのですから。

そのときに、自分で考えて,ひとりでも行動できる,そういうひとになってほしいと願います。そして思ったことをひとに伝えて、みんなで話し合いながら未来を考え,決めていくような社会が来ることをこころから願います。

起きてしまった原発の事故を起きなかったことにはできないし、過去を変えることはできないけれど,現在と未来をつくることができるのは,一人ひとりの「あなた」です。

 

[道197号]

27 7月

アグネスさんの「子育て実践技」― 197号

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最新号『道』197号が発売になりました。

今回のテーマは「次世代へ命をつなぐ」です。 [詳細はこちら]

 

特別インタビューで登場いただいた歌手のアグネス・チャンさんには、

子育てのことや教育についてのことをお話しいただきました。

 

道197号 特別インタビュー アグネス・チャン

道197号 特別インタビュー アグネス・チャン 道197号 特別インタビュー アグネス・チャン

 

ご存知のようにアグネスさんは、3人の息子さんを、歌手としてのお仕事はもちろんのこと、自ら大学で学びながら、さらには世界各地で危機にさらされている子どもたちの現状を日本ユニセフ協会大使として世界へ訴えるお仕事などもされながら、育てあげられました。

その子育ては、徹底的に子どもの身になってその気持ちに寄り添い、大人都合を無理強いしない。
自らのさらなる成長のためには、スタンフォード大学院に進んで教育学を学び、仕事は仕事で徹底的にこなす。

女性として、母として、仕事人としての生き方は、とてもエネルギッシュで魅力的です。

何しろ3人の息子さんを育てたので、子育ての「実践技」はたくさん身に付けたそうで、

「なるほど、そうやって対応したら子どもだって納得するよね」

というような“技”がたくさんあり、感心いたしました。

 

そんなアグネスさんが危惧するのが、現在の日本の閉塞感、停滞感です。

アグネスさんは、日本人のいいところは、自分の好きなことを一生懸命手抜きなしでやるところだそうです。そうした、「自分の最高を目指してやる姿勢」「魂」こそが日本をつくってきたのだと。

そういうものが今失われつつある日本を大変危惧されていました。

 

今の日本の教育は、あらかじめ敷いたレールに子どもたちを乗せる教育になっています。国際基準からしたら、英語教育しかり、相当な遅れをとっているのが今の日本。

世界で羽ばたける人材の育成に、今何が必要なのか。

従来型の教育法の課題点など、今回徹底してアグネスさんの魅力を引き出してくださった宇城憲治氏と語り合っていただきました。まさに、次世代へ人材をつなぐ、命をつなぐための対話がくりひろげられました。

 

子育て中の方々には必見のインタビューです!

 

[道197号]