18 10月

【どう出版 メルマガ】 今、届けたい言葉 〈山里和枝 沖縄戦 語り部〉

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└◆ どう出版メルマガ  (2023年10月18日)

『命の伝言』紹介動画
https://youtu.be/-HjCs5NdDyw

◆◇ 今、届けたい言葉 ― 電子『命の伝言』より ―
◇  山里和枝 沖縄戦 語り部

轟の壕の入り口に
千羽鶴がかかっていたでしょう。

あれは、本土から大阪の生徒さんたちが
お参りに来る時に持ってきてくれるので、
それをいつも壕の入り口にかけています。

私も壕へ行く時は牛乳と黒糖だけは
必ず持って行きます。

なぜなら「黒糖を食べたい、食べたい」と
泣いた男の子がね、
友軍 ―― 同じ日本軍ですよ、米軍でなくて ―― に
撃ち殺されたからです。
その砂糖のために。

沖縄では黒糖のことを「サーター」と言います。
男の子は「サーターカモンドー ―― 黒糖ほしい、黒糖ほしい」
と泣いて殺されたのです。

ある時おばあさんが2人の男の子を連れて
轟の壕に入ってきました。

その子供たちは何日も何日も食べていないものですから、
ひもじいわけですね。

でもおばあさんが持っているのは黒糖しかない。
おばあさんはこれを割って少しずつ子供に与えていました。

しかし子供ですからすぐにガリガリっと
食べてしまって「もっと食べたい」と泣くのです。

友軍の兵隊がそこへやってきて
「子供を泣かすな」と怒鳴った。

「今度泣かせたら撃つぞ」と言い残し
その兵隊は一旦は引き上げます。

その子は兵隊が近くに来て脅している間は黙っていたのですが、
兵隊がいなくなったら「サーターカモンドー」と言って
また泣きました。

そうしたらその兵隊がまた来て、
「今度泣かしたら撃つぞと言ったはずだ。
いくら言ってもわからんのか」と怒ったのです。

おばあさんが「この子は、黒糖を食べたいと言って
泣いているんですよ」と糸満の方言で言うと、

兵隊はイライラして、
「どこの国の言葉を使っているんだ、
わけのわからないことを言って、おまえはスパイだな」
と言って、おばあさんから砂糖を取り上げてしまったのです。

するとその子供が「その砂糖は僕のだーっ!」と叫んで
兵隊に飛びついたんです。

兵隊はその子を一発で撃ち殺してしまいました。

私は10メートルくらい離れたところにいましたが、
砂糖を取り上げた兵隊が子供を撃ち殺したことがわかってから、

私の敵愾心はアメリカではなく
友軍に向けられましたよ。

自分が黒糖をほしいために友軍が子供を撃ち殺した。

「友軍ってこんなむごいことをするのだ」と思うと同時に
島田知事の言葉を思い出し、
「絶対に生きてやる」と思ったのです。



――― 山里和枝 沖縄戦 語り部
「沖縄の祈り 語り伝えるために生かされて」

*  *

戦禍を生き抜かれた方々が語る
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