04 3月

「私が最優先する事実」 宇城憲治著『心と身体の神秘』

『道』で取材をする時、ただ単に頭、知識で取材するのではなく、
自分の全身を通して話を受け取らなければならない・・・
その大切さに気付かせてくれたのが、
『心と身体の神秘』の、以下の宇城憲治先生の言葉でした。

宇城先生が、ルバングのジャングルで30年間生き続けてこられた小野田寛郎さんと対談された時のことを綴ってくださいました。

『私が最優先する事実とは、小野田さんが30年間ジャングルで生き抜かれたという事実です。そこにある話は、全て体験に基づく事実だからこそ、本や教科書で得られる知識とはまったく異なります。戦争に行く前、ご自身がルバングに30年もいることになる事については未知だったにもかかわらず、実際小野田さんが生き抜かれたという事実、その生き抜くことができた根源にある生命力の本質とは何か――。それを自分の全身を通して感じ取ることができれば、貴重な教えとして生きてくるものだと思っています。
たとえ自分自身がジャングルで過ごしたという事実はなくとも、小野田さんの体験を身体を通す聞き方をして初めて、それは擬似といえども自分の体験となるからです』(p10)

技術者であった宇城先生は常に「事実」を最優先してきたと言います。

それは、知識で得る情報量と事実から得る情報量は、桁違いであることを経験から知っておられたからです。

また事実から得る情報は、感性を通して得る情報だと言います。
知識だとそのまま頭につめこまれるだけだけれども、感性を通した情報は自然に行動につながると。

このお話はとても印象に残り、取材に際してずっと大切にしていることです。
https://www.dou-shuppan.com/books/u_kokoro/