12 6月

『荒野に希望の灯をともす』上映会を開催しました

2025年6月11日(水)、4回目となる季刊『道』にまつわる映画上映会を、町田市民ホール(東京都)にて開催し、『道』購読者を中心に50名を超えるご来場をいただきました。
放映は、『道』224号(2025春)にて現ペシャワール会会長 村上優先生が語ってくださった中村哲医師のドキュメンタリー映画『荒野に希望の灯をともす』。
干ばつと戦争で命の危機に立たされたアフガニスタンの人々を、医療と井戸・用水路建設で救った中村哲医師の、35年の軌跡が編まれています。

上映会『荒野に希望の灯をともす』

「中村先生が残した言葉というのは、あらゆる面で人を動かす力がある。
行動があっての言葉。
その言葉が出てくる背後の知性だと僕は思うんです」

『道』で村上優先生がそう語ってくださったように、中村医師の言葉が現地スタッフを鼓舞し、行動で示す中村医師の姿は、私たちに多くのものを感じさせてくれました。

以下に、参加者感想の一部をご紹介します。


●東京 50代 女性
日本政府が日本を壊そうとする中、あきらめずに行動する大切さを感じた。中村さんの行動(言っていることではなく、やっていることがその人の正体)は勇気を与えてくれた。憲法改悪に反対します。

●東京 主婦 70代 女性
日本人の魂を見ました。今ここから、背筋を伸ばして今の生きている場から、私の中にある日本をよみがえらせて生きていこうと思います。ありがとうございました。

●神奈川 会社員 50代 男性
「平和とは……人の命を大切にすることにつきる」
まさにその通りだと思った。中村さんの想いに深く感銘を受けました。
アフガンの地に平和が続きますよう願っています。

●千葉 学生 20代 女性
中村哲さんにとっての行動の芯はいのちで、長年にかけて色んな形で貫いていく姿を知れた。自分にとっての芯は何かと問う機会となった。

●東京 学生 20代 男性
やはり行動できる人が何かを成し遂げられ、人を魅きつけるということを改めて感じました。私自身、学生で土木工学を専攻しているが、理論を越えた、「何を実現したいか」という意志と行動力がモノを形作ると教えてもらった。偉大な方の生き様を、一端ではあるが垣間見ることができ、自分が将来どうなりたいかも少し明確になったような気がします。

●東京 会社員 50代 男性
一人の人間の想いがこれだけ多くの人を助け、それが他界した後も引き継がれていく。一人の人間のすごさ、一人の人間、その人の可能性を知ることができました。ありがとうございました。

●東京 清掃業 男性
医師として、治療だけでなく根本の生活を改善するため、様々な困難を乗り越えながら用水路を建設するなど、本当の平和とは何かを教わりました。

●東京 会社員 60代 男性
中村哲医師の逃げない心で命がけで現地の人々のために行動する姿に感動しました。
また、本当の平和とはこうやって築くものだと教えていただきました。どんな困難があってもやり遂げる強い意志を持ち続けることも教えていただきました。

●群馬 自営業 60代 男性
何があってもあきらめない、すべて行動に移す姿に感動しました。
私もそういう風に生きていきたいと思います。

●群馬 公務員 30代 女性
飢餓や戦争など絶望的な状況の中にありながら、中村先生と共に用水路を建設する現地の方の希望に満ちた姿がとても印象的でした。

●静岡 農業 40代 男性
中村哲さんの姿を見て、人間が生きるとはどのようなことなのか、それをエネルギーとして感じました。
人間、最後は水、食べ物、それが生きるという事に繋がるのだと。農業、先人の知恵の堰、昔の日本人の行なう農業も生きるそのものだったと思います。今は金儲けになっています。自然との繋がりを取り戻さなければならないと思います。

●千葉 自営業 50代 男性
そもそも人間とはなんぞやと思いました。
人間は自然の一部でしかなく、常に恩恵にあずかっている存在である。
人はどう生きるべきか、今後の生き方を考えたいと思います。
中村哲様のご冥福をお祈りいたします。

●大阪 60代 男性
「言葉とは実践が土台にあり」
中村先生の生き方、愛情がエネルギーとなり国境を越えて繋がっていくのを感じました。江戸時代の先人達の知恵、生き方が中村先生を通して継承されていくのを改めて感じ、エネルギーとは一時的なものではなく、深く繋がっていくことを学ばせていただきました。一人でも多くの方に観ていただきたい内容でもありました。

東京 教員 60代 男性
すばらしい上映会でした。
中村先生が常に理不尽に対し怒り、立ち向かって行く姿に感動しました。
また、人に対する愛を持ち続けながら変化し続けていくことが、本当にすばらしく感じるとともに、自分がいかに現状に留まっているかを知りました。

●神奈川 会社員 60代 男性
人間の心、思いというものが、いかに大きく強いものかということを感じた。人間は自然の一部であり、助け合って生きていく中に本当の幸福があるのだと思いました。

●神奈川 主婦
本や何かで知っていたつもりでしたが、映画はまた格別でした。
中村医師のことは一つひとつが自分もみんなも身にしみこませて行動、生活をしたい、してほしいと思いました。ありがとうございました。

●埼玉 公務員 60代 男性
本当に気概を持った中村医師の生き様に感動しました。何が彼を突き動かしたのかが少しでも感じられる映画でした。すばらしい日本人に続きたいという感覚になりました。
日々の行動、活動の大切さがよくわかりました。明日からの元気をいただけた思いです。ありがとうございました。

●東京 公務員 50代 男性
アフガニスタンの人々に同化し生きたからこそ、人々にしたわれたと思います。自身のお子さんが亡くなる時も、現地の子供たちが亡くなっていることを受け、完全に同一化していたと思います。こういう人が今、日本にいるのかと思いますし、自分がはずかしくなる思いでもあります。
本日は良い映画を親子で鑑賞できました。ありがとうございました。

●東京 会社員 50代 男性
映画を鑑賞し、本当に考えさせられる事ばかりでした。
現在の我々がいかに豊かなのか、また周りが見えていないか。中村先生が国会で発言した言葉、派遣は有害無益であること、現地をもっとよくみてほしいことを訴えたことが、非常に印象に残りました。

●東京 会社員 50代 男性
どんなに理不尽な状況にあっても、決して決して諦めず、道を切り拓き前進し続ける中村先生の覚悟と実行力に感動しました。
中村先生の最期には、この世には神も仏もないのか!と憤りをかんじましたが、先生の遺志は確実に現地の人たちに受け継がれ、彼らの中で今も生き続けていらっしゃることと思います!
先生の万分の一でも、私も貢献の道を進みたいと思います。

●神奈川 司会し 30代 女性
中村先生のことはYoutubeで知り感銘を受けました。
今回、映画を通してより深く中村先生のことやアフガニスタンでどういうことがあったか知れて、とても良かったです。
同じ医療を携わる者として中村先生のお考えは医療ってこういうものだよなと我にかえりました……
日本人としてこのような方が居たことを引き継いでいく必要があると思いました。ありがとうございました。

●神奈川 自営業 40代 男性
感動しました。…という言葉を選んでいいのか迷います。
私の生活とは全く違い、生き方をかんがえさせられました。
何度も国難があっても、何度も解決に向かおうとする姿に感銘を受けました。今の私ならあきらめています。
何度も打ち迎える人間になっていきたいと、映画を通して感じました。ありがとうございました。

●東京 自営業 30代 男性
私も一人の親として、深く感銘を受けました。
命というものへの考えが、より一層深まったようにも思います。
重ねて、自己の為でなく他者を想う心、奉仕する事の意味を強く感じました。
自己の人生においても、改めて考えるきっかけとなりました。

●神奈川 健康指導 60代 男性
一人の日本人がアフガンという国と人々を救ったことに感動しました。
2019年にニュースで中村哲先生が亡くなったと知ったのですが、当時、これほどの方だとは思っていませんでした。
人生、命をかけて人々のために想像をはるかに超えることをやる人がいる。
日本人の魂と、アフガンの子供たちの目のかがやきに、心を洗っていただきました。

●東京 会社員 40代 女性

先日は『荒野に希望の灯をともす』の上映会を開催してくださり、ありがとうございました。

正確な言葉は記憶していないのですが、9・11後にアフガンへの攻撃が始まり、トラックで食料を、空爆を避けるため夜に運搬していた場面で、中村哲さんが、我々の平和は積極的なものである。破壊を破壊で返すのではなく、壊された以上に生み出す、といったようなことをおっしゃっていた記憶があります。 古事記でイザナミが1000人命を落とすといったのに対し、イザナギが1500人生み出すと言っていた場面を思い出しました。ただの理念や知識としてではなく、日本人の根底にあるものを、本当に実践されていたことに、すごい信念と確固たる覚悟を感じました。

また用水路建設のために、一度帰国され、福岡の河川を見に行かれた時、それまで漠然と景色としかみていなかったものがまったく別物に感じられた場面で、「人は見ようとするものしか見ない」という言葉も印象的でした。自身を振り返り、本当に見ていないものは見ていませんし、みようと思えば目の前にあるものはたくさんあると思いました。

●埼玉 教員 40代 女性

すごくよかったです。ありがとうございました。
映画が終わって、一番最初に頭に思い浮かんだのが、タイトルにもある“希望”という言葉でした。
中村医師の行動は、すべて人々に生きる希望を与えている、と強く感じました。
堰を作る大変な作業の中でも、みんなの顔が笑顔で希望に満ちていたことが、とても印象的でした。

●神奈川 公務員 40代

今回も素晴らしい上映会を開催していただき有難うございました。

私が、中村哲さんに興味を持ったのは、中村哲さんが亡くなられた後でした。
宇城先生から、稽古の中で、「中村哲」の名前を聞いた時に、何故か気になり、それから著書を読み、そのことばに引き込まれました。
中村哲さんのことばは心から発せられものだからだと思います。だからこそ、皆の心に入ってきて、心を離さない、亡くなられても変わらずその想いが引き継がれるのだと思います。
中村哲さんは、アフガンの地で、辛い思いをしている人たちのために、世の不条理に一人で立ち向かった侍だと思います。
日本人としてこのような先達がいることに勇気をもらえました。
一面続く砂漠が、見事に緑の大地に生まれ変わったシーンには本当に心の底から、感動しました。
人間の潜在能力の凄さを信じさせてくれる、素晴らしい映画でした。
ありがとうございました。

 


季刊『道』では引き続き、その人の行動のエネルギーに学ぶべく、分野や有名無名を問わず取材を続けてまいります。

季刊『道』