08 8月

【どう出版 メルマガ】 今、届けたい言葉 〈戦争体験者からのメッセージ〉 「遊んでいる子供が飛ばされていくのが見えました」

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└◆ どう出版メルマガ  (2025年8月8日)

『命の伝言』紹介動画

◆◇ 今、届けたい言葉 — 電子『命の伝言』より —
◇  谷口稜曄 長崎原爆被災者協議会会長

(谷口さんが被爆した日は、
自転車に乗って郵便の配達をしている時でした。

後ろからいきなり、すさまじい閃光と爆風で
地面に叩きつけられたと言います。
爆心地から1・8キロのところでした)

空襲警報も解除されているのに上空で飛行機の音がしたので、
おかしいなと見上げようとした瞬間、
自転車もろとも4メートル吹っ飛ばされ、道路に叩きつけられました。

近くで遊んでいる子供が飛ばされていくのが見えました。
直径30センチくらいの石が飛んできて
自分に当たると同時に飛んでいきました。

倒れている時は、
「このまま死んでしまうのか」と恐怖にかられました。
だけど、「死んではならない、死ぬものか」と自分を励ましました。

ずっと意識はありました。
途中で顔を上げると、自分が配達して通ってきた家が
全部潰れてしまっていました。

消防自動車の建物もあったのですが、
自動車が入ったまま潰れていました。

一番最後に自分が郵便を配達した家だけが残っていました。
その家は戦後遅くまでそのままの状態で残っていました。

しばらくして起き上がると、左手が肩から手の先まで、
ぼろ布を下げたように皮膚が垂れ下がっていました。
自転車を見ると車体もハンドルも曲がりくねってしまって
使いものにならない状態です。

起き上がって自転車のハンドルにかけていた鞄から
飛び出ている手紙を拾って鞄の中に入れ、
大事な書留などの書類だけは自分のポケットに入れたんです。

見ると、飛ばされた子供は黒焦げになって死んでいて、
もう一人は傷も何も受けていないのに死んでしまっていました。
その時は、痛みもぜんぜん感じず、出血もありませんでした。

そんな状況のなか、とぼとぼと夢遊病者のように、
どこへ行けば安全かと考えながら歩いていきました。

その行ったところが、200メートル離れた
住吉のトンネル工場でした。

トンネルに入って腰を下ろしました。
当時私は背が低く、自転車でも飛び上がりながらでないと
乗れないくらい低かった。

だから手に垂れ下がった皮膚がじゃまなので、
工場の人に皮膚を切ってもらったんです。

子供の頃から火傷には
油がいいんだと聞いていましたから、
そこで機械油でキズを拭いてもらったんです。

しばらくして、そこの工場の人たちは、たぶん、
その工場が標的にされたと思ったのでしょう、
いつまた攻撃されるかわからないから、
ほかの場所に避難しようと言い出した。

その時はもう、立ち上がろうとしても
立つことも歩くこともできなくなっていました。

元気な人に背負われてトンネルの中をずーっと通り抜けて、
山を登って木の陰へ寝かされたんです。



——— 谷口稜曄 長崎原爆被災者協議会会長
「原爆を背負い続け67年
苦しみ憎しみを乗り越えて今こそ核廃絶への思い」

*  *

戦禍を生き抜かれた方々が語る
戦争の理不尽さ、悲惨さ、命の尊さ。

大切な生かされた命だからこそ、
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季刊『道』で丁寧に聞き取ってきた
貴重な証言インタビュー集です。

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