【どう出版 メルマガ】 今、届けたい言葉 〈対談 岩井喜代仁・宇城憲治〉 「ダルクという名前がブランド化している」
┌┐
└◆ どう出版メルマガ (2025年10月23日)
◆◇ 今、届けたい言葉 — 最新号『道』より—
◇ 【対談】 岩井喜代仁 茨城ダルク代表
◆ 宇城憲治 UK実践塾代表
【岩井】
先生との対談もこれがおそらく最後だと思うので、
話しておきたいことがあります。
3年前に日本ダルク創設者の近藤恒夫が亡くなって、
彼からいろいろ引き継いで、そして今度自分が
世代交代で茨城ダルクを後継に手渡すことになったんだけど、
これがすごく難しくてまいっちゃったんです。
なんでこんなに苦しむのかなって。
先生は、前の会社のトップを降りる時に、
引き継ぐ人に「仕事を取られる」という感覚はなかったですか。
【宇城】
それはぜんぜんなかったですね(笑)。
【岩井】
そこがやっぱり違う(笑)。
俺は、ずっと病んでいる奴らと一緒にいたじゃないですか。
任せると目の前のことが全部次の施設長に移っていって、
手が抜けてくる。
すぐそこに仕事が見えているのに、
相談がこっちに来ない寂しさ……それで2ヵ月間、
鬱になっちゃった(笑)。
若い奴に譲った時から「好きにしろ」と言って
仕事の面では一切口を出していない。
ただ、お金だけは胴体の一番大事なところだから
渡していないんです。
最初俺は「近藤恒夫」をやれないから
近藤がやっていた役割を「降りる」と言ったんだ。
岩井喜代仁という個人を
活かしてやるのだったらいいと。
そしたら65ヵ所あるダルクのうち30ヵ所から
「親父なんとかしろよ」と言ってきたから、
まぁいいかと引き受けることにしたんです。
財産の相続と違って人間関係の相続は
至難の技なんです。
いろいろ問題があるなかで
取りあえずダルク全体の
「40周年フォーラム」(2025年10月)をやり、
そこで今度は岩井がトップであることを示していく。
そうしないといろいろ難しい。
もう一つ生まれた問題が、これまでダルクは
当事者(薬物依存者本人)活動だった。
つまりダルクを作って活動するのは依存者本人。
にもかかわらず、今、ダルクの中で一般人が
長になっている施設が2つあるんです。
NPO法人だと定年があって、
当事者が定年で降りた時に一般の人が長になった。
ダルクは「当事者活動」ということになっているのに、
なぜそういうことになっているのか。
それで北海道と九州にある施設に話をしに行きました。
すると「今、下に育ってきている“当事者”がいるから、
これが育ったら継がせたい」という。
「それなら分かる」と。
ただ65ヵ所あるダルクというのは
一つの団体ではないんですよ。
ダルクという名前のもとに、
同じ回復プログラムを、同じ「当事者活動」という形で
やっているだけであって、全部が独立採算制なんです。
それを取りまとめる何かが必要なのか、
という話なんです。
実は近藤が亡くなった途端に、20ヵ所から
「ダルクの名前を使わせろ」という依頼がきたんです。
ダルクという名前がブランド化している。
それは全部貧困ビジネスなんですよ。
依頼してくる団体はアルコールや薬物依存を扱いたい。
それは刑務所から出てくる人たちを引き取ると
「緊急準備法務制度」があって、国の金が出るからです。
昔に比べると厚生労働省の
ダルクの扱いは変わったのです。
国が依存症を「病気だ」と認めて、
「治療する」という形にしたのは7年前、
たしか前回先生と対談した後でしたね。
【宇城】
そうそう。
それくらいでした。
【岩井】
以前と違い、今はダルクに来る人たちには
「生活保護をかけろ」という圧力が厚労省からかかっているので、
「ダルクです」といけば生活保護がかけられる。
昔みたいに「ダルクなんて胡散臭い」みたいな
言われ方はしなくなった。
そりゃそうですよ、
今は3000人もダルクの中で生きているわけですから。
・
・
・
・
* *
元やくざ組長、覚せい剤の密売人、そして自らも
薬物依存にのたうち回った過去を持つ岩井喜代仁さん。
いま岩井さんは、オーバードーズや性の問題に追い込まれた
10代・20代の若者たちの親から相談を受けていると言う。
さらに岩井さんは、年老いて行き場をなくしたダルクの仲間や、
アルコール依存症などで家族に見放されたり刑務所を出された
高齢者を引き取り、最期まで面倒を見る覚悟を自らの
生き様とするという。
若者から高齢者まで、社会からこぼれ落ちた命に
全力で寄り添う岩井さんの姿に、現代が抱える深い闇と、
私たちが今どう行動すべきかの指針が浮かび上がる。
これまで2回の対談をはじめ交流を深めてきた
宇城憲治氏と本音で語り合っていただいた。
<巻頭対談>
闇の世界から見えた日本の未来
— 今、誰かが立ち上がる時 —
季刊『道』226号
☆ 内容の一部をお読みいただけます。
定期購読のお申し込みはこちらです。
◆◇ 参加申込受付中
◇ 宇城憲治氏のイベント〈11/30 大阪〉〈12/20 東京〉
宇城憲治氏による《親子塾》。
対象は、自らの潜在力を体験したい! 方々です。
小学生からご参加いただけます。
宇城氏によって引き出される、
子どもたちの自然体の力。
今の常識ではあり得ないことが
目の前で起こります。
そこから何に気づき、何を学ぶか。
まずは体験してみてください。
●宇城憲治《親子塾》宇城道塾体験講習会〈大阪〉
2025年11月30日(日) 13:30〜16:30 (開場13:15)
NLC新御堂ビル 6階貸会議室(601号室)
参加費: 大人(高校生以上)5000円/小中学生 2000円
詳細・お申し込み
●宇城憲治《親子塾》宇城道塾体験講習会〈東京〉
2025年12月20日(土) 13:30〜16:30 (開場13:15)
町田市文化交流センター(5F けやき)
参加費: 大人(高校生以上)5000円/小中学生 2000円
詳細・お申し込み
これまでの開催レポ—トです。
https://www.uk-jj.com/single-post/20250527
https://www.uk-jj.com/single-post/20250701
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
季刊『道』は
日本人の真の強さとその心の復活を願って発信する季刊誌です。
理屈抜きに「やってきた」方々の深みある人生や熱い思いが、
読者の皆さまの生きる原動力となることを願っています。
年4回発行
年間購読料: 5,000円(税込・送料無料)
お申込みは、お電話(042-748-2423)
またはホームページからお願いします。
http://www.dou-shop.com/hpgen/HPB/entries/8.html
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
☆ どう出版Facebookページ
http://www.facebook.com/doushuppan
※このメルマガは、季刊『道』(どう)編集部が発行する、
日常の活力となる「元気」をお届けするメルマガです。
週1〜3回配信しています。
※本メルマガは どう出版ショッピングサイトをご利用くださった方と
ご希望いただいた方にお送りしております。
※本メルマガの配信停止、アドレス変更は
以下のページでお手続きください。
○ 登録・解除ページ
https://qyo.y-ml.com/form_if.cgi?id=dou_mm
○ アドレス変更
https://qyo.y-ml.com/form_if.cgi?id=dou_mm&modify=1
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
−文武に学び未来を拓く− 季刊誌 “道(どう)”
===============================================
どう出版へのお問い合わせ(フォーム)
—————————————
TEL 042(748)2423
FAX 042(748)2421 (24時間)
===============================================

