08 5月

【どう出版 メルマガ】  今、届けたい言葉 〈村上優 ペシャワール会会長〉 「誰も行かないところに行き、誰もしたがらないことをする」

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└◆ どう出版メルマガ  (2025年5月8日)

◆◇ 今、届けたい言葉 — 最新号『道』より—
◇  村上優 国際NGOペシャワール会会長/PMS総院長

 

パキスタンとアフガニスタンに
「デュランド・ライン」という国境があるのです。

イギリスが過去にアフガニスタンに3回攻め込んで
1回は支配するのですが、
ゲリラに負けて撤退している。

それで撤退する時に折り合った人工の国境線が
このデュランド・ラインです。

ところがこの地域の民族はパシュトゥーン族で
同じ民族なんです。
ですから現地の人は自由に行き来していました。

(その頃から、その後の中村先生の活動に
つながるようなお話をされていたのでしょうか)

当時はまだそういう頭になっていたわけでは
なかったと思います。

ただ山にこもっている時に中村先生とは
「命の問題」など、いろいろ鋭い議論をしました。

当時登山隊というのは、国境に近づいていくものだし、
必ず警護に士官、兵隊さんがついて登らないといけなかった。

医者も必ず同行するのですが、
同時に登山隊には途中途中のキャラバンで「住民診療」が
義務づけられていたのです。

「医者が来る」というのでそこに貧しい人たちが
集まるわけですが、薬そのものは登山隊のためのものですから
かなり不十分な医療しかできなかった。

そういう思いが彼に半分あったと思います。

あとはやはりそこの風土が合っていて
魅力を感じるものがあったんでしょうね。
新婚旅行もパキスタンに行っていますしね。

その後1982年、JOCS(日本キリスト教海外医療協力会)
という団体がパキスタン側のペシャワールに
医者を派遣したいということになり、
伝を頼って彼のところに話が来たんです。

それで「行こう」と決めた。

ただJOCSの決まりは
「人は出すが、医療の道具やらお金やらは向こう持ち」
ということだった。

向こうも貧しいので、それを支援するために医療関係や大学、
高校、中学、登山のグループなどに呼びかけて、
彼自身がペシャワール会を作ったのです。

そしてまず彼は1年間はイギリスのリバプールにいき、
熱帯医学校に留学しました。

そして事前に現地のいろいろなところを見て回り、
選んだのがハンセン病だったわけです。

ハンセン病でなくてもよかったのですが、
内科の医者は足りているから
誰もやりたがらないハンセン病にしようと。

キリスト教では、キリストが奇跡を起こして
「病を癒した」と伝えられていますが、その「病」は
ハンセン病のことなんです。

ですからハンセン病はミッション病院にとり
募金を集めるという意味でも大事だった。

しかしそのミッション病院ですら、
ハンセン病に対してあまり熱心ではなかったこともあり、

その時に彼の
「誰も行かないところに行き、誰もしたがらないことをする」
という精神が生きてくるんです。



*  *

干ばつと戦乱で荒廃したアフガニスタンで
貧困と飢餓に苦しむ人々を、医師の枠を越え、
命を支える井戸や堰、用水路の建設を進め、
その復興支援に力を尽くしてきた中村哲氏。

氏が凶弾に倒れて今年で5年になる。

その中村氏を50年近くにわたり、もっとも身近な
相談役として支えてきた村上優先生は、
中村氏亡きあともペシャワール会会長として、
現地での事業を支え続けている。

中村氏との出会いや氏の人となり、また困難があっても
常にぶれずに信念を貫き通したその活動の原動力など、
多岐にわたって語っていただいた。

<ロングインタビュー>
中村哲の心と事業を未来へ ——
希望の灯をともし続ける

季刊『道』224号

季刊『道』224号


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※次項もご覧ください!

◆◇ 季刊『道』に関わる映画を観る
◇  『荒野に希望の灯をともす』〈6/11〉

季刊『道』224号でペシャワール会会長 村上優先生が
語ってくださった、
中村哲医師のドキュメンタリー映画
『荒野に希望の灯をともす』の上映会を行ないます。

アフガニスタンとパキスタンで35年に渡り、
病や貧困に苦しむ人々に寄り添い続けた、医師・中村哲。

戦火の中で病を治し、井戸を掘り、用水路を建設した。

なぜ医者が井戸を掘り、用水路を建設したのか?
そして中村は何を考え、何を目指したのか?

村上優先生のインタビューで語られた
中村医師のエピソードとともに、
ご覧いただければと思います。

お申し込み、ご来場をお待ちしております。

●『荒野に希望の灯をともす』上映会
2025年6月11日(水)
19:20〜21:00(受付開始18:50)
町田市民ホール(第4会議室)

入場料:
事前申し込み 1,200円

[当日]
季刊『道』購読者 1,200円
一般 初回特別価格 1,200円
一般 1,800円

詳細・お申し込み

映画上映会|2025年6月11日 『荒野に希望の灯をともす』


電話 042−748−2423

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季刊『道』は
日本人の真の強さとその心の復活を願って発信する季刊誌です。
理屈抜きに「やってきた」方々の深みある人生や熱い思いが、
読者の皆さまの生きる原動力となることを願っています。

年4回発行
年間購読料: 5,000円(税込・送料無料)

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