【どう出版 メルマガ】 今、届けたい言葉 〈対談 黒木国昭・宇城憲治〉 「これで彼らをあっと言わせました」
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└◆ どう出版メルマガ (2025年9月5日)
◆◇ 今、届けたい言葉 — どう出版の本より—
◇ 宇城憲治対談集『大河にコップ一杯の水』
◆ 黒木国昭 ガラス工芸作家
【黒木】
宇城さんは宮崎・小林のご出身なんですね。
そして私と同じ小林高校。
何回生ですか。
【宇城】
黒木さんがちょうど卒業された年に入りましたので、
昭和41年卒業です。
【黒木】
そうですか。
私は昭和38年卒業です。
はやくから小林を出て、卒業と同時に東京の向島の
ガラス会社に飛び込んでから、あと3年ちょっとで、この道50年です。
半世紀になります。
今、私は森永貞一郎の顕彰会の記念カップなども担当し、
また宮崎の県民栄誉賞や市の栄誉賞、若山牧水記念文学賞なども
私の作品なんですが、非常に文化に関わることを
お手伝いしてきております。
また私は須木村(小林と合併する前の区域)の出身で、
須木村の名誉村民でもあるんですよ。
【宇城】
そうなんですか。
しかし今や黒木さんは須木村や小林どころか、
日本の名誉国民ですよ。
「世界に誇れる100人の日本人」という番組を
拝見させていただきましたが、黒木さんの作品・技術は、
まさにガラス工芸の聖地ベネチアのプロの職人たちが絶賛していますね。
そこに至る黒木さんの原点みたいなものは
どこにあるのでしょうか。
【黒木】
一貫して日本の美、文化、歴史、風土、
環境という問題をしっかり底辺に据えて仕事をしてきました。
そのことが国内外に広く反響を呼んでいるのです。
おととしの暮れから去年の1月にかけて
イタリア・ベネチアの国立博物館で大型の展覧会を2ヵ月間やりました。
圧倒的な評価を得たのは、20年間取り組んできた
歌川広重の東海道五拾三次シリーズの成果であったり、
48年間やってきた琳派の世界であったりです。
ベネチアがガラス工芸で一番の聖地と言われながらも、
今日本で私がやっている仕事というのは、
それをはるかに超えている。
なぜ西洋と東洋とで、これだけの差が出たのかということですね。
そこの違いというのは、私が「ものを作れる作家」
という強みにあると思います。
でき上がった作品のみでなく、ベネチアの国が指定した
ムラーノ島の工房で、ベネチア中のマイストル(親方)を全部集めて、
彼らや新聞社をはじめ、マスコミ各社の目の前で
展覧の制作をやったんです。
いつも使っている自分の工房ではなく、現地の工房で、
しかも現地の道具を使ってです。
これで彼らをあっと言わせました。
ベネチアは、吹きのガラスを主導にして
1000年近い歴史を積み上げてきている。
ですから歴史の長さから言えば、私たちの及ばないほど
素晴らしい歴史を培ってきている。
しかし手法とか考え方というのはやはり一本なんですね。
私の場合は日本人として、日本独特の古来からの手法、
いわゆる蒔絵や象嵌を取り入れながら、
その吹きガラスをさらに高める形で複合的な仕事をやってきた。
5通り、6通り、7通りと、
今は大きな柱がすでに私の歴史にあるんです。
これが世界をリードする仕事にもなっているんです。
このようにガラスという西洋の素材を使いながら、
日本人としての感性や、自分の生まれたふるさとというものを
大事にしながら仕事をしてきましたので、
その積み上げが大きな成果として
出たということだと思うんです。
【宇城】
黒木さんの作品を実際こうして目の前にすると、
ただただ感動で言葉が見つからないくらい
すごい魅力とオーラを感じますね。
その技術はもちろんのこと、ガラス工芸を
ここまでもってくるのに日本古来からの文化を融合させ、
単なる新しいだけの現代日本文化としてではなく、
日本のDNAをしっかり持った技法作品だけに、
世界をリードするに至っているんですね。
——— 黒木国昭 ガラス工芸作家
「日本の心と歴史文化をガラスアートに込めて」
* *
スピードある水であれば、
どんな大きな川にも呑み込まれず、
ずっと流れていける——
季刊『道』の巻頭対談で宇城憲治氏が引き出す、
実践する方々の生き方。
それぞれ活躍の世界は異なっていても、
中途半端ではない生き方を貫いた方々の、
身体を通した言葉。
その思いは 人を奮いたたせ、
さらなる勇気、希望を与えてくれます。
『大河にコップ一杯の水』 全3巻
◆◇ 参加申込受付中
◇ 宇城憲治氏のイベント〈11/30 大阪〉〈12/20 東京〉
宇城憲治氏による《親子塾》。
対象は、自らの潜在力を体験したい! 方々です。
小学生からご参加いただけます。
宇城氏によって引き出される、
子どもたちの自然体の力。
今の常識ではあり得ないことが
目の前で起こります。
そこから何に気づき、何を学ぶか。
まずは体験してみてください。
●宇城憲治《親子塾》宇城道塾体験講習会〈大阪〉
2025年11月30日(日) 13:30〜16:30 (開場13:15)
NLC新御堂ビル 6階貸会議室(601号室)
参加費: 大人(高校生以上)5000円/小中学生 2000円
詳細・お申し込み
●宇城憲治《親子塾》宇城道塾体験講習会〈東京〉
2025年12月20日(土) 13:30〜16:30 (開場13:15)
町田市文化交流センター(5F けやき)
参加費: 大人(高校生以上)5000円/小中学生 2000円
詳細・お申し込み
これまでの開催レポ—トです。
https://www.uk-jj.com/single-post/20250527
https://www.uk-jj.com/single-post/20250701
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