【どう出版 メルマガ】 今、届けたい言葉 〈三上智恵 ジャーナリスト/映画監督〉 「これを持っていた人は死んだんだ」
◆◇ 今、届けたい言葉 — 季刊『道』より—
◇ 三上智恵 ジャーナリスト/映画監督
(三上さんが12歳の時に
辺戸岬の祖国復帰闘争碑を見て「モヤモヤするもの」を感じたと)
祖国復帰闘争碑についてはのちに取材したのですが、
復帰運動をけん引した桃原用行さんという方が
あれを一気に書いたそうです。
「これは不完全な復帰であって、
その不完全な部分を是正しておかないと
また同じことが起きる。また戦争に使われる」
と予告しているんです。
その通りになっていますね。
私たち家族は「記念碑」だと思って訪ねたのに
「闘争碑」だった。
12歳の私には闘争碑の意味も分からないし、
読めない漢字も多かった。
でも何か「怒り」が感じられたので、
父に「なんでこの人たち喜んでないの」と聞いたら、
父も「そうだね……」と言って私に説明する言葉はありませんでした。
なんかすっきりしないなと思って、
翌々日に平和祈念資料館に行ったのです。
この資料館は2000年に改装される前のものですが、
最初の展示室に
「振ってみてください。当時の水が入っています」
という水筒が置かれていて、
振るとピチャピチャと音がする。
ぞっとしました。
「これを持っていた人は死んだんだ」と。
みんな水を欲しがっていたんですから、
残しているということは、と考えて怖くなったわけです。
その次の部屋には、火だるまになって死んだ
おばあさんの半分焼けた着物や、
血だらけの5歳の男の子の着物が展示されていたり、
最後の部屋には、20個くらいの譜面台の上に
証言があった。
パラパラ見ると、たとえば、
「夜になってピシャピシャ音がする。
その音はウジ虫が這う音なんです」とか
断片的な証言が描かれています。
誰が、いつ、どこで、などの説明よりも、
強烈な文章が抽出されていて、
子どもの私には怖いことこの上なかったのです。
でも、この旧平和祈念資料館が
私の人生を変えたんです。
だから私はのちにこの平和祈念資料館の
ドキュメンタリーを作りました(1999年)。
後ろから髪の毛を掴んで、
「お前、行くな!」と感性に訴えるような
ものすごい芯のある展示をしたのは
誰なのかというのを探し当てて、
そのおじいちゃんたちを取材したのですが、
「私は彼らの罠にはまったのね」と思うような、
すごい哲学を持ったプロデューサーたちでした。
復帰の時に合わせて
いろいろな人が日本から来るので、
絶対上っ面だけ持って帰られないようにするために、
そこまでしたのだと。
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* *
軍事要塞化が加速する沖縄の現状を長きにわたって
取材してきた三上智恵監督は、12歳で初めて沖縄に訪れた時、
旧平和祈念資料館の展示資料に衝撃を受け、
この沖縄の歴史的事実を自分が伝えていかなければと思ったという。
アナウンサーとして、現在はフリーのジャーナリスト、映画監督として
ほとんどの本土メディアが伝えてこなかった沖縄の現状を
動画で記録し、抗っても抗っても強行され翻弄されていく、
その絶望でしかない生の記録を、
4本のドキュメンタリー映画にして伝えてきた。
そして今年、6年ぶりに5本目の『戦雲』の制作公開に踏み切った
三上監督。
映画には「戦争を止めるために一緒に走れる人が集まり直してほしい」
という熱い思いを込めた。
これまでに至る軌跡、そして映画制作への思いを語っていただいた。
<ロングインタビュー>
戦争に至る究極の道筋を突き詰めない限り、戦争は止められません
映画(ドキュメンタリー)に平和への思いを託して
季刊『道』221号
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