26 4月

『道』200号 前島由美インタビュー「自然食と温もりの関わりで子どもたちの未来を守る」

突然あばれる、教室を飛び出す、暴言を吐く、といった症状のために「発達障がい」と診断されて薬を飲まなければ学校へ行けなくなったり、その薬の副作用で本来の生きる力をなくすなど、今、多くの子どもたちが行き場のない苦しみの中にいます。

一旦薬に依存すると、なかなかやめられなくなる怖さ、難しさは、毎号本誌でダルクの岩井喜代仁さんが語ってくださっていますが、そういった精神薬を自分の意志では断れない幼児や小中学生に、「子どものため」という切実な思いで、親や学校教師が何の疑いもなく与えてしまう、むしろ服薬を奨励してしまっているという現実。

その実情は学校やメディアでは広く公表されておらず、その数は年々増加の一途をたどっていると言います。

200号 前島由美

島根県出雲市にある「ゆめの森こども園」の代表・前島由美さんは、そんな子どもたちとその保護者を、「食と温もりの関わり」を柱にした療育支援を通して救う活動を展開しています。

具体的にはミネラルたっぷりの食事を子どもに摂らせることで、子どもたちのさまざまな苦しい症状が治まっていくというものですが、食を変えてミネラルを補給するだけで子どもたちが短期間で落ち着いたり、集中できるようになっていくという実例を身をもってたくさん経験している前島さんは、「これをここだけで済ませてはいけない。全国で苦しんでいる子どもたちを救うために伝えなければ」という強い思いを抱かれ、まさに命がけで活動されています。

私たちが知らなかった、知らされなかった子どもたちの実情や、現状をどう解決に向けるかの具体的な前島さんの取り組み、思いは、マスコミが伝えないことばかりであり、是非多くの親御さんに知っていただきたいと強く思います。

200号 前島由美 200号 前島由美

2園のうちのひとつ「古民家 ゆめの森こども園」
天然素材のみでつくられた昔ながらの家で、化学物質過敏症の子どもも安心して通うことができる。

 

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25 4月

『道』200号 三枝成彰 巻頭対談「人間とは何か」

今回200号の巻頭対談にご登場いただいたのは作曲家の三枝成彰氏です。

三枝氏は笑顔がとても素敵な方で、NHKの音楽番組でよくお顔を拝見していたこともあり、お会いした時はなんともいえぬ懐かしさを感じました。

200号 三枝成彰

去年、野中ともよ様(185号で本誌対談に登場していただきました)のご招待で、宇城氏が、三枝氏率いる合唱団のコンサートに行かれていたので、対談はそのオペラの題材となった『最後の手紙 The Last Message』 についての話題から始まりました。

三枝氏が一貫してオペラのテーマにしているのが、反戦であると言います。三枝氏が昭和の三大悲惨と呼ぶ事件の一つに神風特攻隊がありますが、三枝氏はそこに強い「理不尽」を感じたからこそ、『KAMIKAZE ― 神風』というオペラ曲が生まれたのだそうです。三枝氏は『特攻とは何だったのか』という本を出すほど特攻について徹底的に調べたそうですが、そんな三枝氏に対し、お父様が少年飛行隊で特攻を守る護衛機に乗っていたという宇城氏との対談は、まさに臨場感あふれるものとなりました。

また、三枝氏がいかにして曲作りをされているのか、制作秘話についてもお聞きしました。忙しかった頃は1週間で7時間くらいしか寝なかったとか、1日中やってやっと7秒分ができあがるとか、まさに、絞り出すように曲が生み出されている過程がとても印象的でした。

さらに、曲をつくるだけでなく第二次世界大戦でアジア地域で命を落とした方で、いまだ野ざらしに放置されている何百万の柱を慰霊するために、合唱団メンバーを率いて元戦地に赴き献歌ツアーを企画するなど、その活動には作曲家を超えた人間としての強い思い、一貫したエネルギーを感じました。

今、政治の虚構はもとより、身内による虐待や無差別殺人など、命への冒涜が止まりません。三枝氏は、そんな時代だからこそ、戦争で生きたくても自分ではどうにもならなかった特攻という歴史の事実、そしてそこに生きた実在の人物のドラマを伝えることで、現代人にも通じる命の大切さ、戦争の理不尽さを伝えたいと語られました。

 

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22 4月

季刊誌『道』200号ができあがりました

道200号

『道』200号ができあがりました。

「200号? すごいですね。何か特別なイベントはないのですか」

と多くの皆様に聞かれるのですが、
私たちにとり『道』の1冊1冊が最高の1冊であり、宝であり、特別な1冊です。

今日まで『道』を出し続けてこられたのも、本誌を通じてたくさんの出会い、たくさんのご縁にめぐまれたからこそ。
応援してくださる皆様に心より感謝申し上げます!

『道』は、前身の『合気ニュース』という雑誌を143号から誌名変更して引き継いできました。
『道』となってからはこの200号は58冊目です。

誌名変更してから14年、いろいろな方々の生き方に触れ、そのエネルギーを伝えたいと走ってきました。
理屈抜きに「やってきた」「行動してきた」方々の人生や熱い思いは
「よし、自分も!」という勇気となったり、止まっていた自分の背中を押してくれるエネルギーとなりました。

読者が『道』を読み、感想をくださる。
その感想を登場してくださった方や連載執筆者へフィードバックする。

さらに読者が、登場してくださった方々のイベントや講演会に足を運んでくださったりする。
そこに循環、絆が生まれるのをたくさん見てきました。

そんな素敵な循環が私たちの前に進む原動力です。

そんな絆を、これからも『道』を通してつくっていけたらと願っています。

 

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08 4月

『身体に気を流す 宇城式呼吸法』 予約受付中

「昨今の日本では、身体に呼吸を通らなくし、止めてしまう要因が多々あります。その根底にあるのが『対立』の世界です。『対立』と言うと、喧嘩や争い、戦争という目に見える形での『衝突』を思い浮かべるかと思いますが、実は私たちが日常で『常識』とされていることの中にたくさんの『対立』『衝突』が潜んでいるのです。」(『宇城式呼吸法』本文より)

宇城氏はこれまで様々な著書やセミナーなどで、人間には生まれながらに素晴らしい潜在力があることを体験させ、気づかせる指導を展開してきています。
本書では、そうした潜在力の発揮に一番適した身体、すなわち身体に気が流れている「統一体」になるための実践呼吸法を紹介しています。

腹式や胸式あるいは丹田式、あるいは瞑想、イメージ法などを使った呼吸法など、現在様々な呼吸法が紹介されていますが、『宇城式呼吸法』はそうした身体の各部を意識したり、イメージしたりして行なう呼吸法とは本質が全く異なります。

『宇城式呼吸法』で一番大切なことは、冒頭の本文の引用にもあるように、「対立」「衝突」しない身体となることです。外から鍛えたり、意識したりするのではなく、本来の自然体の身体に戻る方向に向かうことが大切であるのです。

その方向に向かうために大切なことは、大きく分けて二つあります。

一つ目は、私たち自身が現在、どれだけ対立・衝突の身体になっているかに気づくこと。
二つ目は、その要因が、現在常識や当たり前とされていることの中に多々あることを理解することです。

この二点に気づくことが、まずは自然体の身体を取り戻す方向へ向かう第一歩となります。

本書では、宇城道塾で行なっている実践呼吸法を、文書とイラストでわかりやすく解説しています。
自然体の身体となれば、身体は居付いたりこわばったりせずに自由な動きが可能となります。バラバラだった身体が一つになり、気が流れ始めます。

そして、気が流れている身体とそうでない身体の違いに気づくことができます。
「ああ、これが自然体の身体なのだ」と理解できた時がその第一歩です。

そうした本来の自然体の身体を取り戻すことこそ自らに眠るエネルギーを引き出すベースとなります。
そしてそれは武術の極意にも通じる、隙のない身体をつくる呼吸法とも言えます。

本書を通し、多くの方が本来の呼吸を取り戻すきっかけを得ていただけたらと願っています。

本書は、日英対訳版です。呼吸法実演のオンライン動画付き。

2019年6月上旬発売予定。
ご予約受付中です。

宇城式呼吸法
『身体に気を流す 宇城式呼吸法』
1冊 1,512円(税込 送料別)

[ご予約はこちらです]

05 3月

〈宇城道塾〉体験講習会 東京・大阪 6月に開催します

体験で学ぶ、宇城憲治氏の講習会が、2019年6月、東京と大阪で開催されます。

宇城氏の指導で、一瞬にして自分の身体が変わる。

自分自身に眠る潜在能力に気づかされる感動の体験は、進歩・成長につながります。

「宇城道塾」の体験版、ぜひお誘いあわせてご参加ください。

●大阪会場 6月 9日(日) [詳細・申込]

●東京会場 6月30日(日) [詳細・申込]

20 2月

『道』199号 安藤誠 新連載「日常の奇跡」

今号より、197号に登場いただいた写真家・ネイチャーガイドの安藤誠さんの連載が始まりました。

タイトルは『日常の奇跡』。

目に見えないものを見、声なき声を聞くプロフェッショナルとして、私たちが見過ごしている「日常の奇跡」を、一瞬を切り取った写真とともに届けてくださいます。

今号の写真は、キタキツネ。多くの読者が、思わず「あっ」と見入ってしまったと言います。まさに自然の一瞬がそこにありました。

 

 

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18 2月

『道』199号 宇城憲治「気づく、気づかせる」

鳥や魚やクジラや渡り鳥などの自然の動物は、誰に何を教えてもらえなくても、飛び立つ日がわかっていたり、どこで子供を生んだらいいかがわかっていたりします。それは、彼らが自然の一部として、空や海に溶け込んで地球からのメッセージを受け取っていると宇城氏は言います。

それでは人間はどうなのか。

自然の一部であるはずの人間は何に溶け込んだらよいのか。宇城氏は、人間は気流、「気」の中に溶け込んで生きるのが本来の姿であると言います。

人間が本来の姿になって、生まれながらの力を発揮させるためには、鳥や魚と同じように地球のエネルギー、電波を取り込む力を取り戻さなければなりません。そのためには、まずは私たちが、いかに電波を受け取れない身体「死に体」になっているかに気づかなければなりません。今号は、現状の「死に体」から、本来の気の通った「生き体」への道筋がわかりやすく提示されています。

199号 宇城憲治筆者の発する目に見えない力「気」で渦状に動かされる(199号より)

 

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15 2月

『道』199号 金澤泰子 「母さんから、翔子へ」

「今日は翔子にお手紙を書きますね」

連載いただいている金澤泰子さんの今回の記事は、お母様である泰子さんから娘翔子さんへの手紙でした。

独り立ちをした翔子さんに向けて、お母様が思いを綴っておられるのですが、お二人の溢れんばかりの愛情が伝わってきて、一読しただけで目頭が……。

本誌で同じく連載をいただいている「かっこちゃん」こと山元加津子さんからも、

「金澤泰子さんが翔子ちゃんに送られたお手紙の文章に涙が止まりませんでした。翔子ちゃんも泰子ちゃんも人類の宝物だと思いました」

と感想をいただきました。

お二人の歩みは、私たちに「愛」とは何か、「親子とは何か」をしみじみ教えてくださいます。

199号 金澤泰子

 

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13 2月

『道』199号 インタビュー「みんなで愉快に生きる! ここかまどの取り組み」 

「ここかまど」という東京八王子にある福祉事務所を取材させていただきました。「ここかまど」の名前の由来は、楽しいことをドンドン「こころみ」るということと、「カマド」でわかしたお茶をみんなで楽しむからきていると言います。

「ここかまど」では、ここに通う「しょうがい」のある方々を「利用者」とは呼ばずに「従業員」とか「メンバー」と呼び、ともに汗を流して無農薬野菜作りに専念しています。栽培した野菜は給食の食材だけでなく、近隣のレストランにも販売されるなど、健康な野菜の力で新しい自立事業に挑戦しています。

こうした事業に力をそそぐ吉田祐司理事長と樋口秀樹施設長のお二人に、「ここかまど」がスタートしたきっかけや、子どもたちの変化、保護者への働きかけ、そしてこれからの取り組みについてお話しいただきました。そのお話は、大人が気づいて変わることの大切さを教えてくださるものでした。

199号 ここかまど

199号 ここかまど

 

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11 2月

『道』199号 野村哲也「地球を歩く ~知られざる絶景を求めて~」

「地球を遊びつくす」と決め、世界の秘境・絶景を求めて旅をする写真家の野村哲也さん。毎回世界の様々な舞台から、自然や動物・人々の命輝く写真を、愉快なエッセイとともに届けてくれます。

「今度は地球のどこからの発信だろう?」

編集部は毎回わくわくどきどきしながら原稿を待っています。

199号 野村哲也

今号は、前号に続く、北極からの発信<後編>でした。北極を楽しもうと世界中から集まった仲間との時間や、そこで出会ったシロクマの話。雪面をヘッドスライディングしながら滑っている写真は、あまりにも可愛くて、もう言葉も何もいらないくらい。こんな愛嬌溢れるシロクマさんの瞬間を撮れるのは、やっぱりいつも愉快な野村さんだからだなと納得してしまいました。シロクマさんは野村さんがカメラで狙っていることをきっと知っていて、わざわざ頭から滑っていったんじゃないのかな?

抱腹絶倒の野村さんのエッセイはいつも私たちを笑顔にしてくれます。

 

 

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