25 11月

『道』210号 安藤誠さん連載 「双頭」

◆写真家・ネイチャーガイド 安藤誠
連載『日常の奇跡』

「双頭」

「双頭」とは、争い合ったオスシカの角が絡まり、そのまま絶命した相手を一方が首ごと引きちぎった結果、その頭蓋骨を角にからめたまま生きることになったシカのことです。
今回、安藤さんはその「双頭のシカ」を写真に収めました。

先日、東京町田で行なわれた安藤さんの講演会では、写真だけでなく、その実際の映像も放映されました。まさに、厳しい自然に生きる動物たちの生命力、生き様が伝わってきます。

安藤さんは常に自然界のありのままの姿だけでなく、そこにある目に見えない大事なものを感じ取り、映像や写真に魂を吹き込んでくれます。その一枚を通し、覚悟、生き様、そして私たちが見過ごしている日常の奇跡を、教えてくれます。

季刊『道』210号
 
 
道210号 安藤誠

21 11月

『道』210号 前島由美さん連載 「お母さんの心の安定を図り、子どもが安心できる家庭をつくる」

◆ゆめの森こども園代表 前島由美
連載『愛の関わりと連携で、輝きを取り戻す子どもたち』

「お母さんの心の安定を図り、子どもが安心できる家庭をつくる」

療育支援施設「ゆめの森こども園」で、生き辛さを抱えている子どもたちに向き合う前島由美さん。
愛情いっぱいの関わりと、親御さんや学校・地域との丁寧な連携によって、本来の輝きを取り戻していく子どもたちの実例を紹介していきます。

今回は、子どもの悩みを解消するために行なった、お母さんへの関わりを紹介しています。
長年服薬してきた向精神薬で苦しんでいたお母さんの「変わりたい」思いに寄り添い、環境を変える手助けをすることで、状況が好転していく様子を紹介いただいています。

季刊『道』210号

道210号 前島由美

20 11月

『道』210号 野村哲也さん連載 「初めての入院生活」

◆写真家 野村哲也
連載『地球を歩く ~知られざる絶景を求めて~』

「初めての入院生活」

今回の野村さんの連載は、異色のエッセイでした。

2月に撮影中に転んで足を複雑骨折をした野村さんが、しばらく余儀なくされた入院生活を題材にエッセイを書いています。
舞台はいつもの自然ではなく病院ですが、写真家としての野村さんの興味や視点が遺憾なく発揮されていて、同じ入院患者である、あるおじいさんにフォーカスしたお話は、まさに抱腹絶倒!

どんな時も、落ち込んだり投げやりになったりせず、現状を受け止めてエネルギーにしている野村さんの素敵な生き方が垣間見れる、笑いの中にも学び多き今号です。

季刊『道』210号

19 11月

『道』210号 宇城憲治氏の連載「人間に内在する真の力」

◆UK実践塾代表  宇城憲治
連載『気づく気づかせる』

「人間に内在する真の力」

宇城氏によると、人間には三つの力があると言います。
一つが今私たちが常識としている筋力の力、
二つ目は、火事場の馬鹿力に代表されるような必死な時に出る力、
そして最後は、気による力です。

今回の連載では、この三つの力の本質を分かりやすく実証事例とともに解説しています。

私たち人間には眠っている潜在力があり、その潜在力は今さまざまな常識によって蓋をされている状況にあること、そのことへの理解が深まれば、本来の力を取り戻すきっかけを得ることができると宇城氏は言います。この三つの力のあり方から見えてくる事象は、未来へ向けての一つの指針となることでしょう。

季刊『道』210号

道210号 宇城憲治

18 11月

『道』210号 工藤清敏さん連載 「私たちの身体は海である」

◆健康回復学研究所所長 工藤清敏
連載『塩から社会を見てみれば』

「私たちの身体は海である」

前号209号のインタビューにご登場いただいた工藤清敏さんの新連載が始まりました。

前号の塩の真実のお話には「塩についての認識が覆った」など、多くの読者から反響がありました。

5000年の歴史のなかで4900年以上、命に欠かせない大切なものとされてきた塩。
今なぜ減塩が叫ばれるのか。真実はどうなのか。
また塩と言ってもいろいろあり、すべて「塩」でひとくくりにしてきたことが様々な誤解を生んでいます。

長年にわたる塩の研究と実績を土台に、自然治癒力の要が塩にあることを全国に伝え歩いている工藤さんに、
人と塩の関係から見えてくる、さまざまな社会の矛盾や課題を見つめていただきます。

季刊『道』210号

道210号 工藤清敏

17 11月

『道』210号 岩井喜代仁さん連載 「外国人を受け入れる施設 群馬ダルク」

◆茨城ダルク代表 岩井喜代仁
連載『今日一日を生きる』

「外国人を受け入れる施設 群馬ダルク」

薬物依存回復施設・茨城ダルクの施設長である岩井喜代仁さんは、約30年前は、ご自身が薬物依存に苦しむ一人でした。ダルクに出合い、自ら回復の道を歩みながら、一転、今度はダルクを運営する側に回り、同じ依存症に苦しむ多くの仲間を救ってきました。

数々の行政との連携を先頭に立ってすすめてきたのも岩井さんです。
今や、薬物依存者が社会復帰を目指すリハビリ施設として、薬物依存回復の確立した方法論を持つダルク。各地にある施設長は、すべて同じ薬物回復に向かう仲間たちです。

仲間に励まされ、支えられ、許され、受け止められながら、施設長として独り立ちしていく姿は毎回感動です。ともに歩み、苦しみを分かち合う仲間の絆があるからこそ、人は前に進むことができるのだと教えてくれます。

今回は、日本で71カ所あるダルクのなかで唯一、英語を母国語とする仲間が運営する施設のお話です。

岩井さんの講演会が12月5日に、京都で行なわれます。

■ 岩井喜代仁 講演会
「子供たちを薬物から守るために」
2021年12月5日(日)9:15~11:30(開場 9:00)
京都府立総合社会福祉会館 ハートピア京都
参加費:3,000円

詳細・お申し込み
https://www.dou-shuppan.com/event/202112iwai/


 

季刊『道』210号
 

16 11月

『道』210号 近藤直樹さんインタビュー「水と土と山の力を保育の土台に」

水と土と山の力を保育の土台に
人の力を最大限発揮できる社会を目指す

くわなひまわり保育園園長 近藤 直樹

14年前に保育園を立ち上げた近藤園長は、若かりし頃は相当やんちゃで学校嫌い、ボクシングをやり、俳優をめざしていたと言います。
様々な経験を経て高校教師になった近藤園長は、生徒に厳しく指導するなかで、学校や家庭の課題に気づき、教育とは何かを深く追究するようになったそうです。
そしてもっともっと早い段階で教育に関わりたいと保育園の立ち上げを決心します。

今回の取材は2日間にわたり、1日目は近藤園長のお話、翌日は、山への保育への同行でした。1歳児から4歳児の山の保育の日だったのですが、いきなり1歳児が這って斜面を登る姿に度肝を抜かれました。

2歳児は、見つけた虫や花や草と遊びながら登る。さらに元気いっぱいの4歳児は、途中の倒木などを滑り台にしたり、木登りしたり大忙し。そして文字通り斜面を園庭のように駆け上り、駆け降りていました。
まさに自然が遊び場、しかしそこにはたくさんの思いを込めた見守りと、導きがありました。

近藤園長は、こうした土と地域に根差した保育園を全国に広げることで、人の力が最大限に発揮できる社会の実現をめざしたいと語ります。近藤園長に保育への思いを聞きました。

道210号 近藤直樹

 

季刊『道』210号

15 11月

『道』210号 吉岡 敏朗さんインタビュー「出会いと発見の旅 」

出会いと発見の旅
ドキュメンタリー映画にかける思い

映画監督 吉岡 敏朗

映画は見る側にはなるけれども、撮る側のお話はなかなか聞く機会がないものですが、今回、テレビや映画、ビデオ作品など様々な映画制作にたずさわってきた吉岡敏郎監督にお話を伺う機会をいただきました。大きな転機は2011年の東日本大震災で、その時に生きること、死ぬことに対し、映画を通して自分なりに答えを出そうと思ったのだそうです。そしてその映画制作の原点にあったのが、生まれ故郷である松江の、自宅前に広がる宍道湖の夕陽や打ち寄せる波の音だったと。そのように身体で経験したことや、身体の奥底に流れているものが原動力となっているお話をお聞きすると、日々の時間が未来の展開に確実につながっていることを感じます。
何かを生み出す人のお話は、まさに今回のテーマの「先を見る生き方」のお話だと思いました。

現在監督は、自然の摂理や昔ながらの暮らしをテーマにしたドキュメンタリー制作に力を入れておられ、今は、後世に役立つこと、地球が喜ぶことを自分で学ぶ、その原点に教育を立ち返らせたいと、『八世代先の子どもたちへ』という映画を制作中です。その映画の案内役が、本誌でも連載いただいている、ゆめの森こども園代表の前島由美さんです。この制作中の映画についても語っていただきました。

季刊『道』210号

道210号 吉岡敏朗

12 11月

『道』210号 紫 舟・宇城 憲治 巻頭対談

個性を手放し、その先の領域へ
― 見えないエネルギーを見える形に ―

  
書家/芸術家 紫 舟 VS UK実践塾代表 宇城 憲治
 
 
新しい『道』210号ができました。テーマは「先を見る生き方」。
巻頭対談に登場いただいた書家で芸術家の紫舟さんのお話がまさに先を見る生き方。現在も過去も未来も自由に行き来するようなエネルギーを感じました。

対談会場となった紫舟さんのアトリエに入ると、まず目に飛び込んできたのが迫力満点の龍の絵。大河ドラマ『龍馬伝』の題字を書かれたことから、龍の絵を描こうと思ったそうです。でもその龍は、これまで誰かに描かれてきたような龍ではなく、自分の内面の眼を通して観て描いた龍。その龍はまさに紫舟さんのエネルギーが形になったかのような作品でした。その龍をバックにエネルギー溢れる対談が始まりました。

紫舟さんは今「個性を捨てる」ことで、自らの限界を超える境地を目指しているのだそうです。対談ではお作品のエネルギーをひとつひとつ体感しながら、制作を次のステップへ導く存在とは何か、その目に見えない内なる原動力を語り合いながら模索していくという臨場感あふれるものとなりました。

紫舟さんは対談後、FBで「私に『師』が必要な時期を迎え、そして出会えたのが宇城先生でした。先生は、私が『個性』や『自分』と指したものを、『意識』という言葉としてを使われていましたが、指しているものは同じです。意識を利用してクリエイションをするところから、その先の領域への行き方を、幾つもの実践を通して教えていただきました。3時間半実践を繰り返し何度も教えていただいたことで私に理解でき、ようやく『心が晴れ渡る』感覚を得ました。」と語ってくださっています。

[季刊『道』210号]

読者の方々からもたくさんの感想をいただいています。
[読者の声]
 
 
道210号 紫舟・宇城憲治

05 11月

安藤誠講演会を開催いたしました

2021年11月3日(水)、町田市文化交流センターにて「安藤誠講演会 ~日常の奇跡~」を開催いたしました。
秋の晴天の下、会場には66名の方が、オンラインでは60名の方が参加され、安藤さんの世界に引き込まれていきました。

20211103安藤誠講演会(どう出版)

まず冒頭に、安藤さんに弟子として学んでいるヒッコリーウィンドのスタッフ、山本浩史さんと小川浩司さんによるお話がありました。
安藤さんのどこに惹かれ何を学んでいるのかや、この春から始まった安藤さんのオンライン私塾「至誠塾」について。そしてスタッフ・山田佳奈さんの成長を描いた動画作品「山田佳奈の世界2021」が披露されました。

 

20211103安藤誠講演会(どう出版)

20211103安藤誠講演会(どう出版)

 

マイクはいよいよ安藤さんへ。

毎年挑戦しているという国際フォトコンテスト「ネイチャーズベストフォトグラフィーアジア」の動画部門にエントリーし、最終選考まで残っている2作品を披露いただきました。
北海道の厳しい冬を描いた「We're Going Through a Toush Winter」。
凍てついた世界で一日一日を必死に生きる動物たちが、美しい映像と音楽で表現されていきます。
この映像で登場する「双頭の鹿」は季刊『道』最新号(No.210)の安藤さんの連載でも紹介されており、来場者の多くが目にしていましたが、その、仲間の頭蓋骨を角にからめ生き抜く姿を改めて動画で見、安藤さんの解説を聞いて、生きることの厳しさや覚悟を感じていきました。

このフォトコンテストで日本人で最多受賞をしている安藤さんは、審査員をオファーされたそうですが、即答で断ったと言います。

 

「なぜなら僕はまだまだ修業をしなければならない。

今回の作品をエントリーして決勝に2作品を残せたということは、自分の名誉のためではなく、北海道や日本、世界にためになる作品を作りたいという強い意志があるからです。

コロナ禍で先が見えず、多くの人が打ちひしがれている今、自然界がどうやって厳しい世界を生き抜いているのかを見れば、僕たちだって頑張れると思ってもらえるのではないか、そういう思いで撮影し編集しています」

 

2つ目の映像は夏の北海道を描いた「Green Season in Eastern Hokkaido」。登場する動物たちの物語を一つひとつ丁寧に紹介し、自然の壮大さ、まっすぐにたくましく生きる姿が語られていきました。

なかでも、安藤さんが捉えたクマの映像、写真を皮切りに語られた、今の日本で起きている「駆除」のお話は、人間の行ないの理不尽さを浮き彫りにし、真実を見抜くことの大切さを強烈に伝えるメッセージでした。

世界がどんなに美しいか。

自然の営みのなかで生きる一員として、私たちは何を大切にして、どのように生きていくべきか。

安藤さんの作品とお話、そして生きざまから、肌で感じ取る講演会となりました。

 

20211103安藤誠講演会(どう出版)

サプライズで、安藤さんから来場者に質問が投げかけられた。
「自分が幸せになるために必要なことは何か?」「継続とは何か?」「信頼とは何か?」 指名された3人が自分に問いかけ言葉にする、ライブ感あふれる時間となった。

(photo by Yoji Tsukagoshi)

 

 

以下に参加者の感想を、一部ご紹介いたします。

 

●東京 会社員 30代 男性
今までに無い写真やお話をきかせて頂けて非常に勉強になりました。
「継続=信頼」。全く考え方が無かったです。
また機会があれば参加、北海道へ行きたいです。

●神奈川 サービス業 50代 女性
安藤さんのお話はいつ聞いても、心の真ん中にズドンとさせる話で学びがたくさんあります。
迷っている答えを再確認できました。ありがとうございました!

●秋田 教員 50代 男性
安藤さんは今ここでもガイドをしているとおっしゃいました。
目の前の人が何を欲しているかと自分が提供できるものを合わせて展開する。
それがガイドの仕事、インタープリター(のり)となることが正に目の前で展開していると思いました。
講演はこの会場にいる人と創り上げる。その気で作られるとおっしゃいました。
打ち合わせもなく、会場に参加されている旧知の方を指名して質問に答えてもらっていました。
正解がない問いにその人しかない、みんなにも通じるすばらしい答えが引き出されていました。

まさしくライブであり、エデュケート(引き出す)であり、教員をはじめ、あらゆる仕事に通じることだと感じました。
継続とは信頼であり、裏切らないこと。
幸せに必要なことは、魂が震えるような出会い。
まさしくこの講演は私にとって魂が震えるような出会いとなりました。

●東京 主婦 60代 女性
安藤誠さんのお姿、お声、笑顔、すべてから大きなエネルギーの愛に包まれました。自然と学ぶことでしっかり生きていこう、生き抜いて生ききろうと力が湧いてきました。
『写真も料理も「魂を伝える」ということは同じ』という言葉は嬉しいプレゼントでした。

動物たちの目に命そのもの、魂を感じました。
私も生きた「目」になるように真剣に生きていこうと思いました。
都会に暮らしながらも、日常の奇跡を発見します。
生きる力をありがとうございました。

●東京 学生 20代 男性
今回の講演会でクマに対するイメージが変わった。今まではメディアにとって作られたイメージを今まで持ち続けていたが、多様性のある社会に必須な存在であると気づくことが出来た。
偽りのない自然から学ぶという視点をこれからの生活で生かしていこうと思った。

●奈良 教員 50代 男性
最初のお二人も自分の言葉で語っておられました。生来のものなのかどうか判りませんが、何となく安藤誠さんのお弟子さんとして日々を生きておられる事の結果なのだろうと思いました。

さて安藤誠さん。話を始められてすぐにその中に引き込まれてしまいました。
著書『日常の奇跡』を通じて出会わせて頂きましたが、その著者から受けた印象通り、骨太なそして大らかな人となりにこちらが安心して居られました。
心に残るいろいろな言葉を頂けました。誠に有り難う御座いました。

●宮城 医師 70代 男性
安藤誠さんの講演会、昨年は拝聴できなかったので楽しみにしておりました。
安藤さんの温和で優しい雰囲気に包まれて、安藤さんの世界、北海道の自然の美しさをたっぷり堪能できました。
嘘偽りのない自然の営みと生命の息づきの一瞬の美しさ、厳しさ、力強さを映像と音楽で表現された作品の数々に魅了され感動の連続でした。特にハシボソミズナギドリの渡りと継続する生命活動、双頭のエゾシカの生命力には圧倒されました。
改めて生命とは何かの勉強になりましたし、生きる力をいっぱいいただきました。同時にヒトと自然とのかかわり方、人間関係のあり方、自然の奥にある目に見えない精霊の世界など多くのことを学ばせていただきました。
安藤さんからプレゼントしていただいた写真を見ながら、ヒッコリーウィンドで北海道の自然を味わいたいと思いました。素晴らしい講演会、ありがとうおございました。

●東京 自営業 50代 男性
前回に続いての参加でした。冒頭に「前回もらった『気』をお返しに来た」とおっしゃいましたが、充分過ぎるほど感じました。
写し出される映像の自然は美しく、登場する生き物たちは皆凛々しくて可愛らしく、神々しさまで感じました。
「自然とは、自ずと然る」「自然の中の観えていない部分が大切」とのお言葉は心に響きました。
とても素敵な時間をありがとうございました。

●東京 会社員 30代 男性
素晴らしい講演で感動でした。ありがとうございました。
参加者が何を求めているかを常に考え、大事なものを見極めて相手を喜ばせる、という安藤さんのプロの技を感じました。そこには徹底した準備、土台があってこそだということも思いました。
息を呑むような美しい映像の撮影、動画編集の音一つについても、突き詰めて突き詰めて最高のものを、とことん取り組んでいらっしゃる半端でない情熱を感じました。自然の中で気高く力強く生きている動物たちに、勇気づけられ癒されるとともに、動物たちがあれほど豊かな表情を持ち、全身で美しく生きていることに驚き感動しました。生きるということの厳しさと理屈抜きの明快さも感じ、人間はどうなのか、と考えさせられました。
講演の中で「信頼とは?」と安藤さんから問いかけてくださったこと、また「継続」とおっしゃったことは、今の自分に必要なメッセージをくださったと感じます。大切だと感じるものに対して、どこまで真摯に向き合うことができるか。自分自身の感性、心の動きに正直に向き合うこと。そして向き合い続けること。安藤さんの包み込んでくださるような温かな空気感、嘘のないお言葉にとても惹かれました。いつかウィルダネスロッジ・ヒッコリーウィンドに行きたいです! お邪魔した際には、ぜひよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

●神奈川 男性 50代
とても楽しい時間を過ごさせて頂きました。
映像、写真、音楽の調和が美しくて見入っておりました。
アナウンサーとも朗読の人とも違う、安藤さんの静かで穏やかな口調がとても印象に残りました。

行ったことがないので北海道の大地のイメージが分からないのですが、表面が波立っても海の底は穏やかなような、色々なものを包み込んでいて懐の深いエネルギーを感じるイベントでした。

審査員を断ったお話や自転車、バイク、ギター、アクセサリー、歴史、熊のお話・・・。切り口が多くて、どれももっとお聞きしたかったです。

ガイドのお話で「その人が必要とするモノをお伝えする。」、「人と人をつないでいく。」というエピソードが心に残りました。
ありがとうございました。

●長野 50代 女性(オンライン参加)
安藤さんの言葉(言霊)の重みが、ご自身の体験として身体から溢れていて、心に響き受け止めています。
人間も自然の一部として、目に見えない心で繋がっていること、そこに嘘はなく心を見抜かれてしまうことを教えていただきました。
安藤さんの自然への深い配慮を感じます。
私自身の心を見つめる大切な機会をいただきました。ありがとうございました。

●奈良 40代 女性(オンライン参加)
いつも「道」で安藤さんの連載を拝読し、写真を拝見しているだけでしたので、こうして実際に安藤さんのお話を聞かせて頂くことによって、新たな発見や視野の広がり、読んでいるだけでは分からないことを感じさせて頂きました。
今までの「道」を読み返してみようと、そしてまたそこから新たな発見や気づきに繋がるのではないかと思います。

今回の「道」の「双頭」のお話や動画も見せて頂き、読んでいるだけでは感じられないことも感じさせて頂きました。
この写真を見た時、部分でしか見ていなかった。「自分が」が勝った見方をしていました。全体を見れていない部分体の自分にまた気づかせてもらいました。
360度から双頭のシカを映像で見せてもらい、覚悟だけでなく全てを受け入れている寛大な心が優しさにも繋がっているような印象を受けました。
安藤さんの「継続とは」「信頼とは」のお話にも繋がるのではないかと思います。
人間もこうした覚悟や全てを受け入れる寛大さ、肚を据えて生き抜く、これが使命ではないかと強く心に感じます。
こうして日々自分と向き合い続けられるのは、宇城先生の下学ばせて頂き、教え、導きを頂いているからです。
そしてこうして本物の学びをさせて頂き、安藤さんのお話を聞かせて頂くことにも繋がりまた学ばせて頂ける。
学びに人生に自粛はない。宇城先生に気づかせて頂き、安藤さんに自然に生きる生き物の姿を見せて頂いたら、人間の小さな考えや生き方は話にならない世界だと思います。そこに気づかせてもらったのであれば、自分が変わっていくしかない。

映像での自然と生き物の色の美しさ、生き物の「目」が大変印象に残りました。この自然の全ての色があまりにも美しく言葉には表せない感動があります。人が作り出した色にはこの美しさやエネルギーがない。そして、「目」。あの鋭さ、覚悟、厳しさ様々なものが桁違いに感じます。
同時に優しさ、お互いを何の欲もなく愛おしむ目、見守る目。

人も同じ生き物、同じような心や目があるはず。
それを忘れてしまっている。
自然の中に自分を置けば、何の言葉も要らない。心が育つのだろうと感じます。
今人間が失っているものそれを取り戻せるのだろうと思います。

生き物たちから本物とはどういうことかを見せて頂きました。
今回は映像で見せて頂きましたが、次は実際に行って自分の身体で感じたいと思いました。

●福岡 男性 40代(オンライン参加)
安藤さんをはじめ至誠塾の方々より写真や動画を交えて素敵なお話をお聞かせ頂きました。ありがとうございます。
今回ZOOMにて講演会に参加させて頂きました。
もちろん、北加伊道に行って素敵な風景や動物たちに逢ってみたいという気持ちが湧いてきましたが、私は講演会中お話を聞きながら『自分の「スキ」を大切にすること』について自問することに大半を費やしていたように感じます。

『自分が幸せになるために必要なことは何か?』
『あなたにとって継続とは何か?』
『あなたにとって信頼とは何か?』

講演会を聞きながら、
私は『自分の人生を幸せに生きるために何が必要であるか』、『自分は何がしたいのか』という問いに対する今の答えが自分の身体の中からポッと思いつくという心地よい感覚に身を委ねました。
安藤さんのガイドが『私』と『北の大地の自然』とを繋げてくれたことで、このような感覚が溢れてきたのだと思います。
講演会に参加させて頂き、とても良い経験ができました。
素敵な講演会をありがとうございました。

●東京 看護師 女性

「命」とは、「生きる」とは、「生かされる」とは、「生き抜く」とは。
言葉ではない応えを、強烈に受け取らせていただきました。

自然界では、一瞬で起きる、受け入れ難い死や別れ。
それを全部受け入れて、懸命に生き抜く自然界の生命。
その姿に、自分の命を生き切る、他者の命を敬い、本気で向き合う覚悟が湧きました。

一瞬一瞬を大切に、今を懸命に生きる。
その積み重ねが、継続=信頼であり、自分に、周囲に、全てに繋がる事だと痛感しました。

魂が奥底から震えるような出会い。
眼に観えないものを観る心。
生き切る強さ、覚悟。
全てを許容し受け入れる器。

生命、幸せの本質が、魂の奥底に響きました。

「宇城先生の道場をおかりしてお話しをさせてもらっている」
「宇城先生とは全く違う次元で、同じ眼に観えないものを観ている」と、
安藤さんが、講演会中も講演会後にも、感謝や敬意を自然に表されているお姿を拝見して、厳しい大自然の中で、眼に観えないものを観て、心で写している方の器の大きさを感じました。

安藤さんにしか撮る事のできない写真や映像があることの本質に、触れさせていただいた気が致しました。

感動が今も心に生きています。
誠にありがとうございました。

●宮城 60代 男性(オンライン参加)

講演会は時間がアッという間に過ぎていくほど内容に引き込まれました。感じたのは、安藤さんの語る世界には物語が在る、ということです。目に見えるだけの目の前の世界や、単に知識としての情報にかたどられた世界と違って、常に実践、実体験に裏付けられた物語であるからこそ、それは人に共感を与える、すなわち伝わる力を持っているように思いました。そして「今が一番大切ではあるけれど、過去と未来の時間軸を意識できれば、今が幸せになる」と言われていたように、過去と未来の姿を見据えるからこそ、今の中に本来ある見えない大事なものが見えてくるのだろうと思います。

北海道の自然を映像にした作品は、映像と音楽が一体となって身に迫ってくるかのような感覚を覚え、TV等で取り上げられることが多い自然の映像番組とは全く質の違う世界がそこにある、ということに感銘を受けました。これは安藤さんが、今見えている、映し出されている自然の、その中に在る見えない大事なものを感じ取って映像、写真を撮っているからだからこそだと思います。そしてその感じ取る視線が人間に向いたときに、より深い人間観そして人生観としてその人向けに演出できる力となって表れ、その力が安藤さんと繋がる人たちに大きな影響を与えている気がします。その影響を与えられる力をより具体的な形で実践すべく至誠塾という場を立ち上げられたことは、いわば安藤さんの物語の場を必要に感じ、求める人々の見えない心がそうさせた、そんな風に思えたのでした。

この講演を聴くまでは、安藤さんの人となりの姿として、こちらが勝手に見えるところしか見ていなかった自分がいました。今回その狭い観方を越えて、私が見えていなかった安藤さんの持つとても大きな魅力の物語を十分に感じ取ることができた講演会でした。見逃し配信で聴かせていただいたのですが、禅問答的な問いを聴衆の方たちとサプライズ的にやり取りするオープンな雰囲気もあって、自分にとって生配信であるかのようなライブ感を持って聴くことができました。ありがとうございました。

●長野 教員 50代 男性(オンライン参加)

狐の目の美しさと強さに心を惹かれました。双頭の鹿には、目に見えないけれど私たちが背負っているものはこれなんだと「生きる」ことの厳しさを可視化してくれていた気がします。目を背けてごまかそうとする自分の生き方の甘さに、活を入れていただいたと思います。また、ヒグマのお話には切なさを覚えました。ヒグマを山の神として暮らしていたというアイヌのみなさんは、自然との調和のなかで生きていたんだろうと思います。それに引き換え、今の私たちの料簡の狭さ、自分さえよければという傲慢さ。翌日、愛犬の散歩に出かけながらその背中を見ていて、「もしもこの子がそんなふうに追い詰められて・・・」と考えたら悲しくなってきました。

「道」やご著書などでお顔は存じ上げていました。この講演に参加させていただくまでは、安藤さんにもっといかついイメージをもっていたので、穏やかにやさしくユーモアあふれる語り口でお話しいただき、一気にファンになってしまいました。今までの「道」の写真と記事をもう一度読み返しています。傲慢な自分をふりかえって、自然からもっと学び調和できる人間をめざしていきたいと思います。今回はありがとうございました。

 

●東京 会社員 40代 男性(オンライン参加)

プロ写真家・プロガイドの安藤誠さんの講演会に参加しました。

ちょうど1年前、同じ日に安藤さんの出版記念講演会に参加。
「日常の奇跡」と題して、東北海道の大自然の中で生きる動物達の話を伺い、
とても感動しました。
いてもたってもいられず
釧路に飛んで安藤さんのツアーに参加したことを昨日のことのように思い出します。

今回、
東北海道の厳しい自然の中で真剣にたくましく生きる動物たちの
新たなドラマを映像とともに紹介いただきました。

特に衝撃だったのは、「双頭の鹿」のお話。
オス鹿の真剣さ、ひたむきさ、孤独、覚悟、…

安藤さんの解説によって、さらに深い部分を感じとらせていただけました。

やはりリアルの場で直接、お話を聞けるのは本当に良いものです。

お話を伺うことで、
昨年に釧路を訪れたときの言葉にならない感動がまた蘇ってきました。

現在、世の中は、コロナ禍の影響で厳しい状況にあります。
安藤さんの映像を通して
たくましく生きる動物たちからエールをもらい、
また、真剣に生きる、ということを考えさせられました。
まだまだ自分の甘さを感じました。

さらに、
安藤さんが人との縁について、
ご自身のエピソードを交えてお話していただきました。

今こそ人と人との本当の出会い(魂レベルでの出会い)と
つながりが大切であることを気づかせてくださいました。

コロナの影響で分断されてしまったつながり。
また改めてつながり直しをしていきたいと思います。

今年もまた素敵な講演会を開催していただきまして本当にありがとうございました。

 

■愛知 教員 男性(オンライン参加)

まず、Chapter1で最初に流れる映像に、見入りました。
自宅PCは8年前の古いものですが、その映像が流れた瞬間、PCの画面を通じての映像を一切感じず、さっと境界がなくなり、自然のクリアさが目に飛び込み、あたかもその場に立っているかのような錯覚を感じました。
すごい、本物というのはすごい。自然(本物)というのは、PC画面をを通じてでも、溶けこむ力があるのかと、その一言に尽きました。
この映像が、安藤様の講演の全てを語っているかのように、「人間も自然界の一部にしか過ぎず、嘘が全く通用しないのがこの世界である」
というメッセージを受け取ったような気がします。
ある意味、大自然の素晴らしと怖さを感じとることができました。
そして、テレビ局のエゴにより、年間850頭の熊が命を落としているとありました。これは、一部の人間の私利私欲は全部弱い立場の人のところへしわ寄せがいく昨今の社会状況によく似ていると感じました。
要は、人間の心の持ちようによって、自然を含む社会が変わることだと考えます。
この度のご講演で、厳しい大自然に畏敬の心を持つ大切さ、そして、大自然から頂くエネルギーに感謝する謙虚な心を勉強させて頂きました。
ありがとうございました。

 

 

安藤誠著『日常の奇跡』

安藤誠 連載掲載 季刊『道』