25 5月

「自分の『我』が成長の邪魔をする」 電子版 16名の武道家の貴重なインタビュー集

2005年から2012年までの7年間に、季刊『道』で取材してきた
剣道、弓道、なぎなたの、16名の先生方へのインタビューを一つにまとめた電子書籍。

武道から培われた言葉は、私たちの日常にすべて通じます。
先生方の印象に残った言葉をご紹介します。
今回は弓道の先生方5名のお言葉です。

【弓道編】

大沢万治 弓道範士
「的を狙うなという言葉を使う先生も多いんですが、本来の意味は、的の芯を狙え
ということなんです。『そこだ』というところを狙えということ。
『的を狙うな』という言葉を誤解しちゃならないと思います」

池田正一郎 梅路見鸞門人
「梅路先生がしょっちゅう言われたのは『本物には奇跡が起こる』と。常識じゃないことが起こる。
それが本物なんだと。それを『奇跡のようなこと』とつくって見せて、『俺はすごいぞ』と威張ってみせたんじゃ
だめなんです。それは偽物。それはよく言われました」

浦上博子 弓道範士
「ひとつのことに集中して他がわからなくなるのではなく、集中すればするほど周り全部が見えるようになる。
自分がやらなくてはいけないことがはっきりわかるような状態になる。そういう状態に自分をもっていくのです」

リアム・オブライエン 弓道教士
「私達は、『わがまま』な社会に住んでいます。とくに戦後は個人主義がいきすぎている感があります。
自分の『我』が自分の成長の邪魔をするんです。自分勝手になってしまう。いつも自己中心の生き方をしていると
幸せになりません。我をなくすほうが幸せになる。
それは人との関係においても同じです。武道は、この個々の人格を越えたところ、つまり、自己超越につながる
修行ですから。難行ですが、価値ある人生をもたらしてくれる崇高なものです」

岡﨑廣志 弓道範士
「武道というのは、わからないこと、できないことに対して果敢に取り組むのが”武”なんですよ。踏襲するだけ
では武ではないんですね。『武』とは『矛をもって足を使って前進する』という意味ですから、前に進む、技術革新
をしていかなかったら、衰退の道を辿ることになります。ダーウィンが言う、『変わらなければ』生き残れません」

電子版『人間をつくる 武の道、武の心』
https://www.dou-shuppan.com/ebook/bunomichi/

電子書籍『武の道、武の心』

24 5月

電子版 16名の武道家の貴重なインタビュー集 『人間をつくる 武の道、武の心』

本書は、2005年から2012年までの7年間に、季刊『道』で取材してきた
剣道、弓道、なぎなたの、16名の先生方へのインタビューを一つにまとめたものです。

先生方のほとんどは大正生まれ。
まさに戦前、戦中、戦後と、厳しい時代を駆け抜けてこられたからこその、
言葉の重みが際立つインタビュー集となりました。

先生方の印象に残った言葉をご紹介します。
今回は剣道の先生方8名のお言葉です。

【剣道編】

中村鶴治 剣道範士
「道場というのは、道を学ぶ場所ですから、道場で子どもが育っていけば立派な人間ができるのです」

芳根鋭蔵 剣道範士
「生きるか死ぬかのことを考えたら、姿勢が悪くなるはずがないのです」

羽賀忠利 剣道範士/居合道範士
「子どもたちの頭に焼き付くような剣道を見せてやってほしい」

石原忠美 剣道範士
「稽古とは、最高の一本を求め合うということ」

井上義彦 剣道範士
「目に見えないものを鍛えると、死ぬまで向上できるのです」

森島健男 剣道範士
「剣道家にとって大事なのは、一にも二にも稽古、そして良い師につくこと」

児嶋 克 剣道範士/居合道範士
「勘とは甚だしい力をもっているということです」

藤野圭江 剣道教士
「子どもがどれだけ変わるか、それが自分との賭けなのです」

電子版『人間をつくる 武の道、武の心』
https://www.dou-shuppan.com/ebook/bunomichi/

 

電子書籍『武の道、武の心』

18 5月

『道』208号 連載 茨城ダルク代表 岩井喜代仁さん

◆茨城ダルク代表 岩井喜代仁
連載『今日一日を生きる』

「ダルクと連携を図る 岡山家族会ぴあ」

薬物依存者本人のみでなく、依存者を支える家族とも連携し、
「家族会」という支え合う場を通して、
薬物依存者の回復の道をけん引する岩井喜代仁さん。

今回は、岡山の家族会の設立の状況から現在の様子まで、
岩井さん本人と、家族会代表の方の手記で紹介されています。

そこに綴られる様々な壁や苦労や葛藤は、
すべてのダルクや家族会に共通することと想像できるだけに、
これまで全国に多くのダルクをつくり、家族会を育ててきた
岩井さんの情熱、ゆるぎない信念、そして器の大きさが
ひしひしと伝わってくるのでした。

◎ いわい きよひろ
薬物依存回復施設 茨城ダルク「今日一日ハウス」代表 女性シェルター代表
自身が薬物依存症となり、苦しみ抜いた末にダルクと出合う。以来、救う側へと生まれ変わり、薬物依存に苦しむ子供たちを預かり、共に生きて回復を目指す。

季刊『道』208号

17 5月

『道』208号 連載 写真家・ネイチャーガイド 安藤誠さん

◆写真家・ネイチャーガイド 安藤誠
連載『日常の奇跡』

「エゾモモンガに癒される」

毎号裏表紙に写真エッセイを綴ってくださっている北海道アウトドア
マスターガイドの安藤誠さん。

安藤さんの手にかかると、写真とエッセイから
動物たちの生態はもとより、その魅力、愛らしさ、
人間とのかかわりの歴史、とりまく自然の厳しさなど、
手に取るように伝わってきます。

今回掲載されたモモンガのつぶらな目。
あたかも安藤さんと会話しているかのよう。
思わず引きこまれます。

自然の中の、目に見えないものを見、声なき声を聞く
プロフェッショナルである安藤さんの、自伝エッセイ

『日常の奇跡 ――安藤誠の世界――』

は、安藤さんの写真家として、そしてプロガイドとしての歩みや
揺るがぬ信念が綴られています。

日常の奇跡
季刊『道』208号

道208号 安藤道

14 5月

『道』208号 連載 写真家 野村哲也さん

◆写真家 野村哲也
連載『地球を歩く ~知られざる絶景を求めて~』

「夢の大学開校!」

世界の秘境と絶景を求めて150ヵ国以上を旅している
写真家 野村哲也さんの連載。

常に、「自分の周りが世界で一番幸せになる!」をめざし、
活動している野村さん。

今回は、野村さんが27歳の時に出会い、以来メンターとして
ものの見方、人との接し方、人生の楽しみ方を学んできたという
『天野博物館』の創始者・天野芳太郎の孫にあたる阪根博さん
(南米ペルー在住)を学長とする、オンライン阪根大学の様子を
綴ってくださいました。
(阪根さんには175号〈2013冬〉でインタビューを掲載しています)

阪根大学では、野村さんがこれまで出会ってきた「かっこいい大人」
の中でも、それぞれの分野で突出する力を発揮して、カリスマ的に
活躍している方々を講師陣に迎えていると言います。

コロナ禍にあっても、これまでと変わらぬエネルギーで、自ら行動して
楽しく貪欲に学ぶ野村さんの姿は、それだけで、時代や環境に流されず、
自分の人生を積極的に生き抜くひとつのお手本となっていると思います。

季刊『道』208号

05 5月

『道』208号 連載 作家 山元加津子さん

ありのままの私たち
「いつも、何もかもが大丈夫にできている」

かっこちゃんこと山元加津子さんは、長く特別支援学校や養護学校で子どもたちと接し、
障がいがある子どもたちの理解を広く社会に知らせる活動をされています。

人とちがっても、障がいがあっても、誰だってみんな素晴らしい力を持っていて、
そして人間だけでなく、植物も動物も一つの命を生きている。

連載では一貫してそのメッセージを、様々なエピソードをまじえて発信くださいます。

今号は、なぜかっこちゃんが昔からすべてが大丈夫と思うのか、自ら語ってくださいました。

季刊『道』208号

04 5月

『道』208号 連載 書家 金澤泰子さん

きょうも、いい日
「翔子の幸せ方程式」

一人娘、翔子さんをダウン症児として授かった金澤泰子さんは、
苦悩の日々を乗り越えて、翔子さんを立派な書家に育て上げられました。

今号では、今は35歳となり、一人暮らしを始めて6年になる翔子さんの、
日々の成長とともに、いつも穏やかで誰もが幸せになるほうへと進む
「幸福の方程式」を持つ子さんの、魔法を使っているかのように引き起こされる不思議と、底抜けのやさしさ、寄り添う心が語られます。

季刊『道』208号

03 5月

『道』208号 連載 銀河浴写真家 佐々木隆さん

私たちは銀河のなかに生きている
「銀河の中の月」

毎回銀河を舞台に、人間の歴史、生活から、不思議な宇宙のありようまで、
そこにある生命の息吹を見事に写しとり紹介くださる連載シリーズ。

今号は、銀河の星々に囲まれた、見事な月の写真が紹介されています。

佐々木先生は、この写真とともに、
我々人間は「なぜここに存在するのか、に答えを出せる生命体であるはずだ」
と静かに問いかけます。

季刊『道』208号

02 5月

『道』208号 連載 ハニーファーム代表 船橋康貴さん

ミツバチが教えてくれること
「『好き』はかならず上手くいく」

ハニーさんこと船橋康貴さんは、ミツバチを守る活動をするなかで、自ら清里にある自然の森の中で暮らし、
そこから見つけた新しい暮らし方のヒントを発信されています。

自然と寄り添う生活は、自然に寄り添っている方々との出会いがたくさんあります。
今回は、世界とzoomでつながる「お話の会」のお話や、最近お友達になった80代のおじいさん、おばあさんのこと。
そこにいるだけで周りが整っていく魅力や、自然のことをデータベースのように何でも知っているすごさなどを語ってくださいました。

何気ないハニーさんの日々の暮らしからのメッセージは、
ミツバチが私たちに伝えたいメッセージそのものなのだと感じます。

季刊『道』208号

01 5月

『道』208号 連載 ゆめの森こども園代表 前島由美さん

愛の関わりと連携で輝きを取り戻す子どもたち

「オウム返しから言葉のコミュニケーションへ 食の大切さを教えてくれたハルヤくん」

生きづらさをかかえるお子さんに前島さんがどう向き合い、そしてお子さんのお母さんと連携して
どのように二人の笑顔を取り戻してきたか、その具体的なプロセスをお母さんの手記とともに紹介しています。

今回は、自閉症で視線が合わず会話もオウム返ししかできなかったハルヤ君が、丁寧な関わり合いとミネラルたっぷりの食事への改善で、みるみる変化してく様子をつづってくださいました。

大人の真剣な関わりでこれほどの変化がある!
連載からいつも希望をいただきます。

季刊『道』208号