2015年 大阪初級(後期) 第3回 (2015.9.1)

今に居着くのではなく、前に進んでいきたい   大阪 教諭 女性 32歳 AT

 まず始めに宇城先生がお話し下さった、私たち人間には宇宙からのメッセージとしてすでに60兆個の細胞のDNAに組み込まれていて、それらのDNAは愛、感謝、祈りといった科学では解明されていないものでこそ活性化されるということについて、実際に両手、両足をよつんばいの状態で押さえられていても、気を通して頂くと前に進む事ができることを体験し、身を以て感じさせて頂く事ができました。

 できないと心で思い込む事が、実際に体をできなくさせているということは日常のいろいろな場面でも起こっている事です。「病は気から」ということわざが医学的に解明されているということからも、気というものは古くから日本に存在しているという事がよくわかります。本来は人間誰もがそのような能力を持っているという事が自信を与えてくれます。

 また、スクラムを組んだ多人数の男性相手に、一人の男性が力で押してもびくともしないのに、あの場にいた皆さんが押す側の男性を見守るだけで、簡単に押す事ができました。見守ることで、男性の眠っている才能を引き出したということです。

 私は日頃教育に関わる人間として多くの子ども達と関わる中で、つい口を出しすぎてしまう所があります。宇城先生から見守る事の大切さを教えて頂きながらも、見守るという事を理解できていなかった事を思い知りました。真心を持って見守る事ができていなかったのだと思います。人間は生まれながらに完成形であり、年齢を重ねるにつれ頭で考える癖がつき、私欲にまみれていくなかで、本来DNAに刻み込まれているはずの潜在能力を引き出せずにいます。大人になればなるほど、本来持つべき力を無くしていっているのにも関わらず、大人は子どもをコントロールしようとしてしまいます。

 TeachingとEducationの違いの話からも、そのことを深く考えさせられました。教え育むのでは、結果ばかりを求めてしまいます。実際、日常の中でも子ども達に対して試験の結果であったり、試合の結果であったりと、結果が全てではないと言いながらもそこを追い求めている自分がいるのは否定できません。数字で結果を出す事にばかり子ども達がこだわりだすと、他人に興味を持たなくなり、自分、つまり私欲ばかりが先行してしまい、周囲への思いやりがなくなってしまうことが多いように感じています。試合に勝つ事ばかりに目がいくと、失敗を恐れ、萎縮してしまったり、相手チームへの尊重の気持ちの無いプレイをしてしまったりと、勝てたとしても何も得るものが無い状態になってしまいます。
 同じように、テストの点数も同じで、いくら点数が良くても、公の気持ちを持てずに、他人との関わりを持てない生徒が増えてきているのも事実です。でもそれらは全て関わっている私たち大人の責任です。 教育者である私がやるべきなのは、子ども達が本来持っている力を引き出す、つまりEducationであるにも関わらず、私たち教育者がEducationという形の教育を受けてきていません。

 宇城先生はまさに私の潜在能力を引き出して下さっています。気付く事でたくさんのことを知りたいと思うし、もっと先生のお側で学びたいと思うようなります。そういった心が体を動かしてくれるのだと思います。黙って自らが行動することで、私に関わる子ども達や周りの大人達が何か気付きを得て下さるような存在でありたいです。そのためにも、横に進むだけではなく、深さを追い求める事が大切です。後少しという読み違いが命取りになるという、緊張感の中でそういった心が育っていくのであれば、今の私ではまだまだ甘いということが痛い程身にしみます。 そんな私ですが、このように師と呼ばせて頂ける宇城先生に学ばせて頂ける事は本当に幸せな事です。

 宇城先生のように、ぶれない心を持てるよう、まずは今の何もできていない状態から抜け出す事がまず必要です。変化を恐れずに、深さを追求する事、そして何よりも横着を捨て、迷いを捨てることが今私のすべきことです。今に居着くのではなく、前に進んでいきたいと思います。