季刊『道』No.181 柴田秋雄

柴田秋雄

しばたあきお

プロフィール
 昭和17年岐阜県生まれ。昭和36年日本国有鉄道入社。
31歳から鉄道労働組合名古屋本部の専従役員となり、その後国鉄を退職し組合役員に専念。
平成6年、52歳の時に、ホテルアソシア名古屋ターミナルの販売促進部次長に転身。平成12年に役員となってからは「働き方は生き方だ」という信念のもと、従業員のやりがい、幸せを最優先に改革をすすめ、バブル崩壊とともに4期連続の赤字にあえいでいたホテルを7期連続黒字のホテルに再生させた。
建て替えのためにホテルが閉館した後は、一般社団法人アソシア志友館を設立、理事長として講演やイベント企画、執筆などを通して絆ややさしさ、ぬくもり溢れる社会をめざし活動を展開中。
著書に『柴田秋雄のホテル再生物語』(中日新聞刊)

181号柴田秋雄氏インタビュー紹介動画

 

<ロングインタビュー>
心に火がつけば 人はみな、熱く燃える!

 

柴田秋雄氏インタビュー画像1

人は、大事にされるからこそ、人を大事にできる。

自らも輝くことができる。仕事へのやりがい、生きていく喜び、人を幸せにする喜び。赤字続きのホテルがなぜ再生できたのか。
そこにあるのは、経営テクニックでも戦略でもなく、働く一人ひとりの、人間としての再生だった。

旧国鉄の労働組合委員長だった柴田秋雄氏が語る人間再生への思い。それは、私たちが忘れかけていた、人としてのやさしさ、思いやり、そして何より、人と人との温かなつながりだった。

~ 編集を終えて ~

柴田秋雄氏インタビュー画像2

柴田秋雄さんは、「日本一幸せな従業員をつくる」ことを目標にかかげ、赤字続きのホテル経営を黒字に転じさせた立役者です。

今年に完成し、封切りとなった 柴田さんの取り組みをとらえたドキュメンタリー映画 「日本一幸せな従業員をつくる!」と柴田さんの講演会に参加して 即、取材を申し込みました。

建物の建て替えのためにホテルが閉鎖となった現在は、柴田さんは「アソシア志友館」を立ち上げ、世の中をより良くするための活動に邁進しておられます。

名古屋の事務所を訪ねると、 テーブルの上に、見覚えのある名前が・・・
「今日のために、理事長が準備したんですよ」と 事務局の方が差し出してくださったのは、柴田さんのご著書と日めくりカレンダーでした。

取材する私たちの名前を入れたサインが 墨で書かれています。
それぞれ添えられていた文字は 「夢」「志」―― 大感激で始まった取材となりました。

映画の完成から連日のように 講演会を重ねている柴田さんは、かすれかすれの声で、「こんな声で、聞きづらくてごめんなさいね」と言いながら情熱たっぷりに、ホテル再生の時のエピソードやそこにかけた柴田さんの思い、世の中への問いかけなどを、一心に語ってくださいました。

人が好きで喜ばせることが好きであなただってできるんだ、大丈夫だと一人ひとりに言い続けた柴田さん。

人の中に自信のタネを植えつけ 心に火をつける。
編集をしていてもそのつど心揺さぶられる熱い熱いインタビューです!

季刊『道』181号 柴田秋雄氏に寄せられた感想

アソシア志友館の柴田さんのお話は非常に印象に残りました。お客様の喜ばれること、力になれることをあれこれ考える前にとにかくやる、ということが、業績の回復にも従業員のやりがいや生き甲斐につながるのだとおっしゃっていて、本当にそのとおりだし、それをやり続けておられることがすごいと思いました。 台風でたくさんの帰宅難民が出たときにホテルを解放し、皆様を助けたこと、それがきっかけで帰宅難民に対しては公共施設を解放するよう条例が変わったことは、本当にすごいと思いました。
一人一人の思いやりの心が大きな仕組みに変革をもたらしたことに感銘を受けました。
また、従業員の方々が、業績を黒字にするために給料をカットしてくれ、とおっしゃったこと、食中毒が出たときに取引先の企業などが取引をやめるのでなく、むしろホテルを助けるために立ち上がったこと、ただの経済的なつながりではなく、人間と人間の温かいつながりを感じました。 私はこれから社会人となりますが、働くならば周りの人とこのような関係性を築けるよう、頑張っていきたいと思いました。
(京都 大学生 20代 女性)

季刊『道』最新号の柴田秋雄氏「心に火がつけば人はみな、熱く燃える!」をおもしろく拝見しました。 「従業員を日本一幸せにする」という考えをもって経営する。このようなやり方もあるのかと新鮮な驚きでした。肩書も学歴もない優秀とは言えない従業員の方々との取り組みは実にすばらしいものでした。とても優秀とは言えない部下ばかりいる今の私にとって大変参考になる考え方、取り組みでした。
(兵庫 会社員 50代 男性)

今回の『道』の記事の中で印象に残った記事の1つにホテルアソシエ名古屋ターミナルの総支配人だった柴田秋雄さんの記事がありました。一緒にやる人とともに組織を築き上げるということ、人を思いやるからこそ相手もそれに応えようとする、そしてその人がまた誰かを思いやるという連鎖が起こる、そういった組織としての基本的なことを改めて教えて頂きました。また食中毒事件の話に出てきた「今こそ、名古屋ターミナルを救え」という言葉は、見た瞬間に身体中が熱くなるのを感じました。これが本当にお客様やクライアントさんとの関わり合い方、そして人と人の関わり合い方の真髄なのだと思います。
今後、仕事をする上で心に留めていきたいと思います。貴重な気付きを頂き、ありがとうございました。 アソシア志友館 理事長 柴田秋雄さんの「一人では何もできないが、一人が始めないと何もできない」という言葉がとても心に残りました。
(東京 会社員 40代 男性)

柴田秋雄氏のお話から、人間の生き方はどうあるべきかということを教わりました。
全従業員が相手の幸せを願い喜んでもらうために心を込めるという理念と実践を経て、ホテルの危機のときには逆にお客や仕入れ先が助けてくれるということが実際に起きたことに感動を覚えました。正直で心ある行動は周りにもどんどん連鎖していくのだと思いました。
(北海道 40代 男性)

元ホテルアソシアの柴田秋雄氏の、トップが従業員を大切にする気持ちについて、まさしく現在の社会に足りない部分ではないか、と感じました。
利益だけ追い求めて、人を大切にしていない現在の風潮に危機感を抱きました。世の中を作るのは物ではなく「人」です。「人」を大切にしてこそ、真の社会貢献と言えるのではないかと思います。私も人としての情を持ち、社会貢献していこうと思います。ありがとうございました。
(東京 30代 男性)

柴田秋雄氏 活動情報

アソシア志友館
http://shiyuukan.com/

ドキュメンタリー映画 「日本一幸せな従業員をつくる!~ホテルアソシア名古屋ターミナルの挑戦〜 」
http://www.heartofmiracle.net/schedule/schedule06.html
上映情報はこちらからご確認下さい

柴田秋雄氏出演 TEDx
Every vitality comes from "human" resources: Akio Shibata at TEDxMeieki
https://www.youtube.com/watch?v=-WkdFZ1WV3M

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