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学ぶということ


小説『五重塔』で知られる作家・幸田露伴が、明治時代の終わりに『努力論』という本を書いています。
その中で幸田露伴は次のように書いています。 

《他の人の力を借りて自己を変革しようと思ったときに大切なのは、それまでの自己を捨ててしまうことだ。
それまでの自分の習慣や考え方を大切に守っていたいなら、他人に頼ることもない。
そのまま自分一人でやっていけばいい。
そうでないなら、他の人に素直に従って、自分の考えだとか自分の利益だとかを捨て、
その人の一部分であるかのように行動すべきだ。
それは決して恥ずかしいことではなく、むしろ立派なことだ。》(文は『超訳努力論』より)

師に学ぶ意義、師に学ぶ者のとるべき姿勢が明快に表現されています。 

また、江戸時代の中期に書かれた剣術の極意書『天狗芸術論』の「水月」の章のなかに、
師につく姿勢について次のように記されています。 

「月は水に 映るともなく
 水は月を映そうとも思わぬ
  広沢の池」

師の技を身につけようと思うならば、心を透明にし無心となって、すなわち、
さざ波の立っていない水面のごとくとなり、師の教えを映せよ、という教えです。

身体で学ぶ修行は、身も心もオープンにして学ばなければならないということであり、
修行の本質を諭したものであると言えます。 

いま宇城道塾では、「形あるものにこだわる現代の常識」から脱却して
「形の見えないもののエネルギー」こそが人間や社会そして宇宙の根源にあることを伝えています。
「光の速さで考え、行動する」「心の発動」といった道塾で伝えている真実は、
江戸時代の剣の達人の語る境地に通じていると思います。 

言葉は役に立たない
2014年4月02日


東日本大震災で被災した方々に元気になってもらう方法は何でしょうか?
第一に、安心して住める家を確保することではないでしょうか。
仮設住宅ではだめです。仮設でなく、家を作ること。

 人は理屈ではありません。

今の日本は、言葉で励ましたり説得したり、政治においても言葉でその場をしのぐ対策が大半です。
それでは本当の元気はでません。
病気の人に希望を与えるのは、言葉ではありません。「治すこと」です。
現実に、治った、改善した、という実感があれば、表情が一瞬にして変わります。
希望が身体に湧き上がって、それまで寝たきりで動けなかった人が自分から動き出したりもします。

イジメの問題についても同じです。
いくら「イジメはやめよう」とスローガンを教室に貼ってもイジメはなくなりません。
言葉で言うより心を創る、心があれば、イジメは自然となくなります。


現在の常識の先に未来はない
2014年3月27日



3月の道塾では、「現在の常識の先に未来はない」という話をしました。
今、日本の常識は、「目に見えるもの」に支配されています。
科学的という言葉がよく使われますが、現在の「科学」は、目に見えるものは表現できますが、
「目に見えないもの」はうまく表わせません。
ニュートン力学、ダーウィンの進化論、ユークリッド幾何学など、すべてそうです。
多くの人が案外、それに気づいていません。

 「心」や「想い」といった「目に見えないもの」は、それらの科学では対象にされません。

心や想いが存在するのは、ほとんど誰もが体感的に知っています。
それなのに、科学においては「心」や「気」など、目に見えないものは、軽視されがちです。
それは、心や気が存在しないからでなく、今の科学が「目に見えないもの」をうまく把握できない、
その結果、「目に見えないものは存在しない」という立場で成り立っているからです。

科学は、宇宙や自然を含めて、わずか5パーセントしか解明できていないと言われます。
私たちは、残りの95パーセントも含めた真実の中で生きています。
わずか5パーセントしか分かっていない現在の常識の中で生きていても未来はない、というのは当然です。

最近では、アインシュタインに代表される量子論、ラマルクの進化論、フラクタル幾何学などは、
「目に見えないもの」をも対象にし、宇宙や自然を含めた真実を捉えようとする新しい科学に光が当てられています。

これらは、目に見えない心や気、宇宙や自然を前提に真実を求めています。
こうした新しい科学、新しい常識に未来を拓く手がかりがあります。


①男性が90度に重なっている背中に女性が正座する
②女性に気を掛けると下に重さが伝わりとたんに崩される・・・ 
                              ( 常識ではありえない )
(大阪宇城道塾)

2011年 3・11から3年
2014年3月19日


3月11日、東日本大震災から3年が経ちました。
その日、テレビ、新聞など各メディアでは大震災に関連するニュースをそれぞれ取り上げていました。
しかし、翌日にはもう大震災関連の報道はほとんどなくなりました。
これが今のメディア、今の日本です。

現在もなお仮設住宅に住み、安心した暮らしに戻れない方々がたくさんおられます。
多額の復興予算は組まれても、復興は遅々として進みません。
建築業者の不足、建設に従事する技術者・作業員の不足が一因です。

そのような深刻な現実があり、今後も大きな地震が日本列島の各地で予知されているにもかかわらず、
日本は「東京五輪招致」を選択しました。
建設業者は、東北の復興より東京五輪特需に向かうのは必至です。
どう考えても、大きな矛盾があります。
残念ながら、言葉ではいろいろ言っても、心のない選択がなされるのが今の日本です。

 「真に支援が必要になってくるのは、マスコミ等が報道しなくなってから」

このことを大地震発生直後から言い続け、UK実践塾あすなろ支援の会では
被災地の方々を支援するという発想でなく、本当に支援が必要な時にファミリーの気持ちで、
元気になってもらうために、継続的に活動を続けています。

『 気で解き明かされる 心と身体の神秘 』 への思い
2013年5月7日


2013年5月末に発刊されました塾長の新刊『気で解き明かされる 心と身体の神秘』。 
本書に込める塾長の思いをお聞きしました。
一問一答という形になっていますが、すべての課題は塾生の迷い、不安に対する答えであり、
一歩前進への力強いエールでもあり、私たちが越えるべきもの、
越えなくてはならないものは何かの、明快な指針がそこにあります。



何故、人は変わらないのか。
それは変わることがそれだけ難しいという事です。

何故難しいのでしょうか。
答えは簡単です。
怖いのです。恐れているのです。

何に、誰に 恐れているのでしょうか。
答えは簡単です。
自分にです。

何故、自分に恐れる必要があるのでしょうか。
答えは簡単です。
相対の世界から抜け切れないからです。

何故、相対の世界から抜け切れないのでしょうか。
勇気がないからです。
プライド、メンツにこだわり、変化への不安、未知への不安などから現状維持を求めてしまう。
頭では変わりたいと思っても、心身が言う事を聞いてくれない。
身体の時間系列から言っても心身のほうが先にあり、頭の思い、意識では行動につながらない事は周知の通りです。

では、どうしたら変われるでしょうか。
勇気を持つ事です。
「進歩・成長とは 変化する事である
変化とは 深さを知る事である
深さを知るとは 謙虚になることである」 
すなわち深さを知り、謙虚になる事です。

では、深さを知り、謙虚になるにはどうしたらいいでしょうか。
「事理一致」の教えと実践です。

何故、事理一致にそのような力があるのでしょうか。
答えは簡単です。
事理一致は心身を通して、真理を教えてくれるからです。
生きているということは、時間が存在しているということであり、
人間の細胞に刻まれた時間が、宇宙のもつ時間に調和・融合するからだと思います。

そこに自然と畏敬の念、謙虚が生まれ
そこから恐れがなくなり、勇気が出てくるからこそ、
その行動を通して、自信が出てくる。
それが前進です。
前進とは時間が動いているという事であり、生きているという事です。
それが究極、自分の幸せを導くのです。

では究極の幸せとは何でしょうか。
自分の幸せは、さらに周りの幸せにつながっていかなくてはなりません。
「一人革命」です。
すなわち、自分が変われば周りも変わるという幸せの「絆」です


気の国、日本。
そして世界に誇れる日本の「真面目、勤勉、誠実」という文化をもって、
世界と交流し、平和の絆を作っていくことこそ、人間として真の成長だと思います。

まさに、そのことが可能である事を「気」は実証してくれています。
本書の思いはそこにあります。

2013年 ニューヨーク空手セミナーを終えて
2013年4月26日


2013年4月20日、21日とニューヨークにて、宇城塾長による空手セミナー指導が行なわれました。
今回で9回目という積み重ねのなか、指導を終えての塾長の所感をお聞きしました。
ニューヨークでは雨の予報にもかかわらず、滞在した5日間、雲ひとつない快晴で、
気温も心地よいものでした。

今回のセミナーは、今まで以上に素晴らしい内容になりました。
それは、私の指導の根源にある「何のために空手をするのか」ということを、
参加者が心から理解してくれているように感じたからです。
それは、空手を通して自分の人生を見極め、そして勇気を持って変わっていくことにある。
そこから人間力と生活力は自然に生まれてくるというものです。

セミナー参加者の感想文からは、その変化、生活力を感じます。
さらに、ニューヨーク、シアトルそれぞれの創心館アメリカ支部長が、
本気で私の空手について来てくれている事を、今まで以上に理解できたからです。
私にとって彼ら支部長との縁も一生の確実なものとなりました。


「 仕事最優先 空手は一生 」
 「 稽古は自らの心身に厳しく、心豊かにして絆は広がり、
  一人革命は成長の証 」



宇城憲治
このニューヨーク空手セミナーのレポートと感想文は、
宇城憲治塾長の公式サイト(UK実践塾)でご紹介しています。
⇒ 第9回宇城空手ニューヨークセミナーレポート

塾長の「人を育てる」「変化成長に向かわせる」指導のあり方が浮き彫りとなるとともに、
学びと自分自身の成長は、回数や環境ではなく自分自身にかかっていることがわかります。 



スポーツ界に希望の一石  小久保選手の新たな道
2013年2月1日


宇城塾長が2004年より指導されていた、元ソフトバンクホークスの小久保裕紀選手が、
新刊『一瞬に生きる』を出されました。

そのなかに野球から野球道へという、今後の人生のテーマを与えてくれたのが
まさに宇城塾長である、という思いがつづられています。






宇城塾長が小久保選手に出会ったのは、小久保選手が、2003年に右ひざの大怪我をし、
その後追い討ちをかけるように巨人への『無償トレード』となり、精神的にも肉体的にも、
非常につらいときであったといいます。

その時期に指導を依頼された塾長は、そのときの指導の様子をこう語っています。
「毎回2時間の個人指導を通し、特に走る、投げる、打つ、に必要な統一体の技術的指導、
間のあり方をはじめ、時空「気」は生きているなどの指導をしてきました。

小久保選手が驚き、感動し、真剣に学ぶ姿勢に非常に感心すると同時に、
その2年間で最高の成績をあげたのもたいへん嬉しいことでした。」 (宇城塾長)

小久保選手はいつも、稽古がある時は常に時間前に会場へ行き、
入り口に立って宇城塾長を丁寧にお迎えしていたといいます。
だからこそ、そんな小久保選手に毎回塾長が言い続けたこととは、「野球バカから バカ野球」になってはならない、
ということだったと言います。

それは、いくら有名な一流選手であっても、「その世界しか知らない」という視野の狭さがあり、
そのことへの塾長の愛情ある忠告であったのだと思います。
また一方で、塾長が指導したのが、さらにその上の「スポーツから スポーツ道」への勧めでした。

小久保選手は著書のなかで、「昨年限りで選手を引退した私にとって、
『野球』というスポーツの技術だけを極める時期は終わりです。
これからは、その野球を『道』としてとらえ、人生を通して、人間形成や心の鍛錬を目指していきたい」 とつづっています。

「今、スポーツ界は行き過ぎた指導(指導者側)=暴力(指導される側)で 話題になっていますが、
小久保君の著書、またこれからの彼の生き様が、 スポーツ界に希望の一石を投じることになればと願っています。」 (宇城塾長)
宇城塾長と小久保選手は、季刊『道』173号で対談しています。
対談では、人間力を高める野球道をめざす、小久保選手の思いが語られています。

カンボジアで感じたこと
2013年1月25日


宇城塾長が2013年初めに行かれたカンボジアの世界遺産・アンコールワット。



かつて栄えたクメール王国によって12世紀に建てられたアンコールワットは、
その後、多くの戦乱や盗掘に見舞われ、15世紀以降、
1860年に森の中で発見されるまでの長い期間、自然のなかで放置されていた。




写真はアンコール遺跡群のひとつ、タ・プローム。遺跡がガジュマルの木に飲み込まれようとしている。
このガジュマルの木は大人5人が手をつないでも、足りないくらいの大木だ。
「すべては自然に還っていくのです。福島原発事故のために仮設に暮らす人が、震災後の自宅に戻ったら
畳を突き上げてきのこが生えていた、と。
東京でも誰も住まなかったらタ・プロームと同じで、自然に戻り、森に覆われ川が流れ、
なにごともなかったように自然に元に還っていく。
それだけ地球、宇宙にはエネルギーがあるのです。」

「絵葉書、安くするから買って」 ――この栄華を誇ったクメール王国の遺跡の前で、
子供たちが裸足で物を売っていた。



「アジアの中国、インドに並ぶ大国であったクメール王国。  
歴史のまた別の側面を感じるとともに、日本も将来そうならないようにと、 
強い思いを抱かざるを得ません。  
国の経済的基盤が失われると、弱い所から貧困は始まり、 
元に戻ることは至難の技ではありません。 
生きることの意味を、教えられているような気がします。」

2012年9月2日(日) 講演会を終えて
2012年9月5日



母なる地球に「生かされている人間」に与えられた英知とは何か。
それは地球上のすべての共存共栄としての調和であり、
平和であり、そのための愛であり、そしてそれを司る心のはずである。

「体は私、心は公」という、まさに吉田松陰の留魂そのものである。
それなのに今の日本はリーダーとなるべき政治家たちの「心は私」という横着がまかりとおっている。

また、一方で産業界ではかつて世界のトップを誇っていたシャープ、三洋、
パナソニック(松下電器)、ソニーなど名だたる電気産業がことごとく世界のトップから脱落し、
非常に厳しい状況下に陥っている。

松下電器の創業者・松下幸之助翁、ソニーの井深大翁らは、今の日本の現状を来世で嘆き悲しんでおられることであろう。
アメリカのアップル社の故スティーブ・ジョブズ氏は、ソニーに憧れ今日に至っている。
それが今や世界のトップに躍り出ている。この差は何なのか。
まさに今の日本の現状は人間としての驕りの結果と言うしかない。歴史と世界は常に変化している。 

「 変化とは、進歩・成長することである。
 進歩・成長とは、深さを知ることである。
  深さを知るとは、謙虚になることである。 」


は持論であるが、まさに今、我々が失っているもの、それが謙虚さであると思う。


今回の実践講演会のテーマ「人間力の根源・気」で伝えたかったことは、
謙虚な心こそが、宇宙の目に見えない法則すなわち「理」であり、
実演会はその「理」を「気」によって目に見える形にするという理論と
具体的な実践を、来場して下さった皆さんに体験していただく場でありました。

感想を見てもわかるように「えー!うそー」などの声がどよめいていました。
信じられないようなことが瞬時にして現実になるので、多くの人があらためて
「気」の存在に気づいたのではないかと思います。

体験しない限り本やDVDだけではどうしても疑心暗鬼にならざるを得ません。
宇宙は95%が未知の世界だと言われていますが、まさに、
その未知の世界の一端に触れていただいたのではないかと思います。

私たちの課題は一つ。
「人を幸せにするか、不幸にするか」のどちらかです。
「人を幸せにする」ことこそが進歩・成長の証です。
今回の講演では、会場430名が一体となっての笑いあり、驚きありの楽しい時間であったように思います。
またサイン会でも多くの人に並んでいただき、ありがとうございました。心より感謝いたしております。
アンケートには「また絶対やってほしい」との要望がたくさんあり、大変嬉しく思っております。

残暑厳しき折、皆様のご自愛をお祈り申し上げます。 

感謝
UK実践塾・宇城道塾 塾長 宇城憲治


 

 ■リンク
⇒ 宇城憲治 講演会・実演会 開催レポート  来場者の声
⇒ 宇城道塾事務局ブログ 満員御礼 9/2講演会「疑う余地がなくなりました」


人間の真理を諭す、空手の型
2011年7月15日


(2011年4月16日 東京実践塾 セイサンの型より)

空手の型は人間の真理を諭していると言えます。
人間の真理とは、人間は宇宙の創造物であり、無限の可能性を持つ存在であるということです。
無限の可能性とは、すなわち気であり、その根源にあるのが統一体です。
統一体とは60兆個の細胞からなる働きです。

その細胞の働きは、ランダムではなく、心によって最も有効な働きをします。 

その働きを頭で感じ取り、それを脳に記憶していく。 

これこそが、生きた時間から得られた「事理一致」という高い次元の情報です。 

現在の人間学の最大の過ちは、知識という止まった時間と、二次元論という
単純な情報を優先していることにあります。
しかもその情報で身体をコントロールしていることが、人間を弱く、間違った方向に導いているのです。 

このことに、今私たちは目覚めなければなりません。 

そこに日常、人生の基盤が無意識に培われ(身体の悟り)、 そこに「守る」が芽生え、
時代に沿った経済的基盤も芽生えてくるのです。 

そんな素晴らしい可能性を秘めた人間に誇りをもち、まず今日の一日を希望をもって前進しましょう。

「わかる」ということ
2011年6月9日



(2011年4月16日 東京実践塾 サンチンの型より)

「わかる」ということは、身体でその表現ができた時だと思います。
身体での表現の度合い、正しさから、その人がどれだけ崩れているのか、
あるいはその人が正しい表現ができるまでどのくらいの時間がかかるかなど、
その人のセンス、レベルがその時点でわかります。 

裏を返せば、言葉でいくらいいことを言い、頭でいくら決意をしていても、
所詮その実践力は、その身体のレベルでしかないということです。 

先ず、今のレベルの自分を認め、謙虚になり、身体を根源にした言葉や決意にしていくことだと思います。 

武術の型はまさにそのことを諭しています。
型はその人を勝利者(自分に克つ)に導き、そして成功へ導くプロセスを内包した、
まさに最高の、生きている文化遺産です。
またそういった型の価値を諭し、導いてくれるのが「師」だと思います。 

学ぶ人はそれを素直に、謙虚に吸収し、そして積極的に実践、表現していくことだと思っています。


季刊『道』168号掲載 冒険家 風間深志氏の対談を終えて
2011年4月25日



去る3月11日、宇城塾長が冒険家・地球元気村村長 風間深志氏と
対談をしてくださいました。 以下は、塾長の『対談を終えて』です。
この対談の模様は、季刊『道』168号に掲載されています。

風間深志さんにお会いする直前まで、世界最高峰を誇るあのエベレスト(チョモランマ)に、
バイクで6005m地点まで登る、時には押し、時にはかついで、ただでさえ簡単に登れるよう
な所ではないのに、何で、何故、が頭の中にずっとかけめぐっていた。

過酷さでは世界一のレースといわれるパリ・ダカール・ラリーに2度参加されている。
最初の第4回のラリーで500㏄のバイクで6位、総合で18位の成績をおさめられている。
このレースは7割くらいが途中で棄権するほどの過酷さ、そんな過酷なレースに何故、
さらにバイクによる北極、南極の両点到達も成し遂げられている。

風間さんのあらゆる経歴が「何で? 何故?」である。
あまりにも過酷過ぎて逆に愉快な話に聞こえるくらいの錯覚をする。
まさに、風間さんのチャレンジは同時に、人間が持っている精神力の凄さと、
人が持つエネルギーの凄さを示している。

その一方でチャレンジの話を通して、地球の偉大さと、そのスケールの大きさがいやという程わかる。
それがまた我々に夢や勇気や希望を与えている。そこに理屈はないんだ。
我々は理屈をつけるから何もできなくなるんだということを。

大自然の偉大さに畏怖の念を抱き謙虚になる、そんな風間さんを母なる地球が優しく見守っているからこそ、
一般人からすると考えられないようなことにチャレンジできるんだろうなと思った。

「切り結ぶ、太刀の下こそ地獄なり、一歩進みゆけば極楽なり」という武術の教えがある。
刃の下はこわいから、一歩下がる、こわいという心が身体を一歩下がらせる。
しかし、それでは負けになる。武術の負けは死を意味する。

だから、まず負けないという守り、それが「一歩進みゆけば」である。
刀を腰に差した時点から、この刃の下は常に覚悟しなければならないのである。
武士には日常にその常なる厳しさがあった。

しかし今のように平和につかり過ぎた日本では、そういう心配はまったくない。
しかし風間さんはそれをあえて挑戦されてきた。

そこに言葉では表現しえない地球の偉大さ、畏怖は、まさに刃の下であり、
そこを一歩踏み込んだところに生きのびる世界があることを様々なチャレンジの中で悟られたのだと思う。
だからこそ想像を絶する過酷な話が愉快に聞こえるのかもしれない。

地球という大自然の前には、いかに我々人間の存在は微々たるものか、
そして挑戦の先にあるのは征服しての勝利ではなく、感謝であり調和であると思った。
恐らく、そういうことを身体で悟られたからこそ、そんな風間さんの第一印象は笑顔だった。
しかも初対面とは思えない包みこむ笑顔である。

だから今、人間復活の場ともいえる地域文化の交流を通しての「地球元気村」を設立されたのではないかと思った。

3月11日、この日は2度と忘れられない対談日ともなった。
対談中、突然ビルが左に右に揺れ出したのである。
さすがにソファーにじっとするわけにはいかなかった。
部屋のいろいろな棚から物が飛び出し、崩れ、倒れ出した。周りのビルの窓ガラスも波打っていた。 

収まって、また対談を続けた。数分後にくると思われた、縦揺れから始まる余震がまたきた。
今度はそのままソファーの上で揺れながら対談を続けたものの、神戸震災の記憶もあり、
さすがに風間さんの本質にせまる話を聞きたいという心を押し込みながら、区切りのいいところで外に出た。 

事の重大さは、全線交通遮断になっていた大宮駅構内のテレビのニュースで知った。東北関東大震災である。 
多くの亡くなった方々には心よりご冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された方には長い道のりになると思いますが、
気を強く持たれ、一日でも早い復興を願いつつ、支援者共々、我々もファミリーの気持ちで一緒になってやっていきたいと思っています。

今こそ未来に希望と夢をもてる日本に
2011年3月15日


この度の東日本大震災は、まさに大自然の脅威と、
大自然の前にはただただ祈ることしかないことを、 言葉でなく、身をもって我々に教えてくれたように思います。 

ここに多くの亡くなった方々には心よりご冥福をお祈り致しますとともに、
震災真っ只中にある方々には一日でも早い復興を心より願いつつ、我々、UK実践塾軍団としても
復興にいろいろな形で支援していきたいと思っております。 

今まさに一人一人が言葉やテクニックやエゴの生き方ではなく、信念を持つことへの大きな変革の
きっかけを 大自然、地球は、平和ボケした我々日本人に与えてくれたのかも知れません。
それは同時に、この瞬間からの我々一人一人の生き様も問われていると思います。
まさに、今こそ未来に希望、夢をもてる日本に、ひとつになって動いて行きましょう。 

今の政治やメディアの見解、対応は、原発の件を見てもわかるように、
肚が据わっていない受け答えになっています。大事なことは
「最悪どうなるか → そのための具体的な指示。避難のあり方、爆発を防ぐ議論ではなく結論・行動です」
これに尽きます。 

また今、最も急ぐべきは被災者救済の生活インフラです。救済(不明の方々の)、
交通網(物資輸送などの道路の確保、緊急ヘリコプターなど)、避難所の充実(食料、毛布、トイレなど)、
電話(安否の確認)、電気(暖房、明かり)、水、医療・・・ などの優先順位を決め指示、行動あるのみです。
これまでの平和ボケした政治のあり方が、行動の遅さとして結果に出ているのではないでしょうか。 

そういう中、真に支援が必要になってくるのは、マスコミ等が報道しなくなってからです。
もちろん今も大事ですが、世間からは落ち着いたように見える頃が本当に支援が必要とされる時であるかと思います。
そういう意味で、UK実践塾では、そこまで見通した義援金や、いろいろな支援体制をとっていきたいと思っております。 

これからも大変な状況は続くと思いますが、ファミリーの気持ちで助け合っていきましょう。
仙台道塾生、また東日本在住の塾生については、日々確認が取れつつありますが、
まだ取れない人もあり、今も確認継続中です。少しでも早い無事の確認が取れることを祈っているところであります。 


(追記) 地震のあった11日は、冒険家・風間深志さんの取材・対談中でした。
ビルの最上階の10階でしたので、その揺れも中途半端ではありませんでした。
2回目の余震のときは(回りのビルの人や、このビルの人も皆外に避難しているのに)
揺れの中でそのまま続けましたが、まさに冒険対談でした。
また塾生同志、いろいろな状況下でお互いの早急な無事の確認を取り合っていただきましたこと、心より感謝申し上げます


季刊『道』167号掲載 宮大工 小川三夫棟梁の対談を終えて
2010年12月27日


*去る12月9日、宇城塾長が宮大工の小川三夫棟梁に対談をしてくださいました。
以下は、塾長の『対談を終えて』です。
この対談の模様は、季刊『道』167号に掲載いたします。


法隆寺最後の宮大工・西岡常一棟梁の跡を継ぎ、徒弟制度の大部屋で多くの弟子を
寝食を共にして育ててこられた宮大工・小川三夫棟梁を、栃木県矢板市にある鵤工舎に訪ねた。
小川棟梁の生き様を書いた数々の本には、現在の日本が最も必要とされることが、端的な言葉で記されている。 


学校では先生が教科書を使い、黒板を駆使して教えてくれます。
子供達は教わることが当たり前だと思っています。
教わればわかると思っています。
教わらないことは知らなくて当然だと思っています。
学校は一年が経てば進級し、三年経てば卒業します。学校には期限があります。
生徒はみんな同じ能力であると設定され、同じ方法で、同じ期間学びます。
進級するには最低、決められた点数を取ればいいのです。
その点数を取るためには近道があり、早道があり、要領があります。
学校ばかりではなく、塾も予備校も、家庭教師も、それを教えてくれます。

このすべてが技や感覚を師匠から受け継ぐための障害になるのです。
少なくともこの方法に慣れた子供に、技を教え、感覚を身に付けさせることは無理です。
技も感覚も大工の考え方も、本人の体が身につけるものなのです。
体に記憶させる、体で考える。」
(『棟梁』より)




まさにこのことにつきる。
やってこられている棟梁の言葉だけにこの教えは重い事実であり、真実である。
まさに今の日本に欠けている教育のあり方を示してくれている実践の教科書である。

作業場も見せていただいた。
二千年経っている巨大檜は圧巻だった。
日本の檜は最高で600年、それ以上になると腐るそうだ。
台湾やカナダでは千年、二千年以上の檜が育つそうで、今、ほとんどがその輸入檜に頼っているとのこと。
社寺の柱になる檜の削り出しは、真四角から八角形、十六角形にして、そのあと鉋でまん丸にしていくそうだ。
その削り出された木肌は、光り輝いていた。まさに一人ひとりの魂と道具の切れ味が吹き込まれているように感じた。
だから、柱は水をはじき、カビも生えないという意味がよくわかった。        
宇城憲治 




*小川棟梁と宇城塾長の対談の内容は、また、 今月発売の塾長の
『人間と気 ――人間に与えられた宇宙からのメッセージ』につながっていきます。 
『人間と気』にある、「身体先にありき」ということ、「今の先から今を見る」ということ、
「心の発動を形にする」 「部分でなく全体を見る」などは、まさに両先生のお話の 根底にあるものです。

いいと思ったら行動する 横着とは今の自分にとどまること
2010年9月3日


上の写真は、1969年、ホンダが出した当時最高の技術を集約したといわれる
大型オートバイ CB750(通称ナナハン)です。
このグリーンの国内第一号を買ったのが、20歳(1969年)のときでした。
当時の給料・大卒で3万円の時代に、38万5000円のバイクを購入――
いいと思ったら、常識では考えられないようなことでも、即行動している。
まさに当時、このバイクを見たときの感動がそうでした。


下の写真は、1971年に、日本一周の旅をしたときのものです




今からの日本は、想像以上の速さで厳しい時代を迎えることは必至です。
人生には、「上り坂、下り坂、まさか」の3つの坂があるといいますが、
これからの日本は、「下り坂」と「まさか」の連続かもしれません。 

進む円高、天候不順による食料の不足、それらに手の打てない政治・・・
国民は希望を失いエネルギーが急激に落ちていくでしょう。

だからこそ、今、
――人間には無限の可能性がある―― 
このことを、道塾、空手実践塾、スポーツ塾を通して発信しています。 

進歩成長とは変化することである。
変化とは深さを知ること。 
深さを知るとは謙虚になること。


謙虚になるには横着を捨てることです。
横着とは今の自分にとどまること。 
迷っている人は、今の自分を捨てきれていないだけ。
恐れているだけ。
・・・ そこを抜けると、捨てると自信がでてくる。


失いつつある「真心」 ― どうする日本!!
2010年8月6日


中国・南通の道場にて(中国空手セミナー)

7月、韓国視察にはじまり、中国(上海・南通)、沖縄空手セミナー指導に行ってきた。
現地の空気と人に直に接し、自分の目と肌で多くのものを感じとることができた。
もの凄いスピードで経済発展をなしつつある韓国と中国。

ますますその成長のスピードはとどまるところがない勢いである。
しかし、一方で多くの課題をかかえつつある中国、韓国。
経済発展の過程に見られる格差である。

スピードと勢いがあるだけにその格差も尋常でない。
一方、行動を伴った近隣諸国のスピードや勢いに比べ、
実践・行動が伴わない理屈先行型の日本。
元気がない、気迫が足りない。

このままでは日本は失速し大変なことになる。
しかし、日本には世界に誇る最高の文化・切り札がある。

・・・・「真心」である。
何回も日本から裏切続けられた沖縄、しかしそこでは多くの真心に接することができた。

・・・・まさに今、中国、韓国をはじめ世界に欠けているのは、真心である。
現代剣道の流祖でもある伊藤一刀斎はその伝書の中で、生と死の中から創出された
極意にあって、 その全ての究極にあるものは「真心にある」と述べている。

今、日本はその「真心」すら失いつつある。
どうする日本!!


上海のビル群を背に 韓国 勤政殿にて

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