10 2月

「自然に想定外はあり得ない」自然地理学者 平川一臣氏に取材

2012年2月3日、北海道大学に理学博士 平川一臣氏をたずねました。
平川氏は、昨年3月11日の大津波を境に、それまで北海道のみで行なっていた崖(高所)の堆積物による古津波調査を三陸で実施し、今回の津波が決して「想定外」のことではないことを示しました。また調査し得た過去6500年間の堆積物にみる巨大津波のサイクルから、今回の地震発生によって次の巨大地震・津波の危険が決して遠い未来のことではないことを訴えています。


  自然に「想定外」は絶対にあり得ないです。
   畏怖の念、自然を「畏れる」というね。
   この「畏れ」が日本人には本当になくなってしまった。
   だから「想定外」なんて言ってしまうのだと思います。
   もっと自然に対して、あるいは科学に対して畏れを持たないといけないです。 

平川氏は、震災以降行なってきた調査、そのデータ整理や解釈が恣意的かつ不十分であることは承知の上で、あらゆることを想定し警鐘を鳴らすことは研究者の責務だとお話しいただきました。

自然あふれる中で育ち、今も一日10㎞のジョギングを欠かさず、山や森を歩き回る、走り回るのが大好き、という平川氏。
堆積物調査も、スコップ1本で崖にとりつき行なっていきます。
ものを言わずとも、さまざまな形で“事件”の痕跡を雄弁に語っている自然の声を聞くには、日ごろから自然に触れ合ってこそと思いました。

インタビューは『道』172号(2012春)に掲載予定です。