30 10月

沖縄語り部の祈り 季刊『道』174号 山里和枝さん

「今も悲しく悔しい思いばかりです。
「笑顔でいたほうがいいよ」と言われるのですが、どうしても笑顔になることはできません。」

 
最新号の『道』174号で、そう語る沖縄戦語り部の山里和枝さん。
当時19歳だった山里さんが体験したことは、その後の人生におけるすべての“笑顔”を奪い去ってしまうほどの壮絶なものでした。

看護助手として海軍壕へ派遣されたときの体験を山里さんは語ります。

「壕には傷の治療のお手伝いと思って行きましたら、
 もう治療どころではなくて、死体の片付けばかりです。

 毎日、傷病兵が亡くなります。そのまま壕に置いておいたら腐臭でたいへんなので、
 死体を外に出さなければならない。

 台車に死体を乗せて捨てに行くのですが、衛生兵2人が台車を引っ張っていく時に
 私に「後ろから押してついて来い」というのです。
 死体が落ちないようにしっかりつかんでおけと。

 (中略)

 死人を捨てるのはまだいいんです。
 治る見込みのない人も生きたまま捨てるのです。

 まだ意識もはっきりしている人をです。

「僕はまだ生きてるよ、生きてるよー! 助けてくれ、頼む頼む、生きてるよ!」と言って
 扉にすがるのですけど、衛生兵はもう振り向きもしません。
 そのまま引き返していくんです。生きたまま捨てられる。あんな残酷な・・・。
 もう思い出したくもないです。」

生きたまま捨てられる現実、蛆(うじ)に食いつぶされて死んでいく兵隊。
その様をみて、即死することを心から願ったという山里さん。

壕の事態はその後、さらに壮絶さを増していきます。
そのなかで生き抜いてきた山里さんの言葉、
「私の思いは、沖縄戦のような戦争は絶対に二度とあってはならない、ということだけです。」
 
しっかりと受け止めなければならないと思います。
 

記事を読んだ読者から、感想をいただきました。

「”沖縄戦語り部”の山里女史のインタビューは、一度で読みきることができず、
 内容の重さに耐えられないほどでした。
 「壕に行くときは黒糖と牛乳をいつも忘れずに持っていく」とおっしゃる山里女史は
 「どうしても笑顔になれない」ほどのものを抱えていらっしゃいます。
 壕の中に数百人で住むという現実は想像を絶します。
 さらに壕内の死体捨て場や、泣き声を止めるために我が子を
 窒息死させなければならなかった母親のことを想うと、戦争だけは、
 何が何でもあってはならないのだという気持ちが沸いて来ます。
 山里女史を訪れ、教科書からでは伝わらない、戦争の重みを知る子供達のように、
 実際に辛苦を経験した方々が御存命のうちに、その思いを受け継がなければと思います。」

 
記事の全文は、『道』174号をお読みください。

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【季刊『道』最新号】
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25 10月

季刊『道』174号 植松努・宇城憲治 巻頭対談

季刊『道』174号が発売となりました。

季刊『道』では、さまざまな分野の第一線で活躍している方々に
取材させていただいていますが
一番に心がけていることは、

 なぜそのような活動をするにいたったのか
 何がその原動力となったのか
 その行動を突き動かしたものは何なのか・・・

常に、行動の原点となったことをお聞ききして
お伝えするということです。

なぜならば、その心、情熱こそ、
それを受け取った私たちをも動かす原動力となるからです。

今号の巻頭対談で宇城憲治氏と語りあってくださったのは、
北海道赤平市の町工場・植松電機専務取締役の植松努氏。

植松氏の会社は、たった20名しか社員がいない町工場でありながら
ロケット開発をしNASAにも認められている
エネルギーあふれる会社です。

なぜ、ロケット開発にいたったのか
植松氏を突き動かしたその思いとは?

以下、対談の植松語録です。

○「何とかなるだろう」ではなく誰も頼らず自分でやる

○「やったことがないものを創る」情熱と技術力こそ、
  世の中を動かす原動力となる

○〝ぶれない〟土台は、自分で確かめ判断し
  自ら行動する姿勢から

○ 子どもの希望と夢を壊す
  現状の教育に負けない取り組み

○ 子どもの知恵と能力を高める
  教育の実践を

○ 親が変わらなければ 子も変わらない!

是非、植松氏の情熱に触れてください!

 詳細はこちらです [季刊『道』174号 詳細・購入ページ]
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16 10月

2013年1月開催 《 宇城憲治 学校実践講習会 》

2013年1月、奈良県立桜井高等学校にて、宇城憲治師範の学校実践講習会を開催いたします。中学生から大学生まで、また教員、保護者、各種競技指導者、一般の方など、どなたでも御参加いただけます。

昨年度は、野球関係者のみならず各種競技指導者・選手、一般教職員、保護者など、二日間で1,000名以上が宇城師範の実践指導を受けました。
[2012年1月 学校実践講習会 レポート・感想文]

今回は12日(土)午前と午後で各500名、13日(日)は教員対象(定員120名)の実践指導が予定されています。
皆様お誘い合わせのうえ、是非ともこの機会にお越しください。

宇城憲治 学校実践講習会

[お申し込み・詳細はこちらです]

■■ 概 要 ■■
[日 時]

2013年1月12日(土)・13日(日)
   ※12日は午前または午後のどちらかのみ参加できます。
   ※13日は教員の方のみ参加できます。

  12日(土) 午前 9:00~11:00 (8:30開場)
  [参加対象] 中学生、指導者・教員、保護者、一般

  12日(土) 午後 13:00~15:00 (12:30開場)
  [参加対象] 高校・大学生、指導者・教員、保護者、一般

  13日(日) 午後 13:00~16:00 (12:30開場)
  [参加対象] 教員のみ

[場 所]
奈良県立桜井高等学校 体育館

[参加費]
中学生・・・・・・・・・500円
高校・大学生・・・1,000円
大人・・・・・・・・・・2,000円

11 10月

季刊『道』 174号(2012秋号)もうじき発売です

季刊『道』 174号(2012秋号)が2012年10月18日に入荷いたします。

テーマ 「世にないものを創る情熱が世界を変える」

 『道』は定期でご購読ください [定期購読のお申し込み]

 詳細・ご予約はこちらです [季刊『道』174号購入ページ]

【対 談】
 ロケット開発に込める思い
   ―― 世の中にないものを創る、その情熱が未来を拓く

 植松努 植松電機専務取締役 VS 宇城憲治 武道家・UK実践塾代表

 自らの可能性をつぶす「どうせ無理」という言葉をなくすために
 宇宙開発を手がける町工場・植松電機の植松努氏と、
 エレクトロニクス業界で技術者・経営者として最先端を牽引してきた宇城憲治氏が
 今後の日本の教育と社会の進むべき方向について語りあう。

【ロングインタビュー】
 沖縄の祈り 語り伝えるために生かされて

 山里和枝 沖縄戦 語り部

 第二次世界大戦末期、民間人を巻き込んでの地上戦が繰り広げられた沖縄戦。
 この残酷な戦を生き抜いた体験と、自分自身が投げかけられ命を救った
 「絶対に生きなさい」という言葉を子供たちに伝えつづける山里さんの思い。


 福井の祈り 第二の福島を繰り返さないために

 中嶌哲演 「原発設置反対小浜市民の会」元事務局長/明通寺住職

 「西の原発銀座」福井県で40年にわたって反原発を唱えつづけ、
 今も原発そのものと、原発に依存する生き方を問う中嶌さん。
 その活動の原動力となったものは何か。
 

 非行少年を家庭の愛で育て直す

 花輪英三 仏教慈徳学園 園長

 家庭裁判所から少年を受託し育て直しをする仏教慈徳学園。
 「家族」として迎え入れられた少年たちは学園で目覚しい人間的成長を遂げ、
 まっとうな道を歩み始める。父・次郎氏が始めた学園とその遺志を継いだ
 現園長が語る、少年たちの更生にかける思い。
 

【現地取材】
 寄り添う心で 被災地の今

 「忘れないでほしい」 宮城県・福島県からのレポート

【連 載】
 ■ 気づく、気づかせる
  「変化を恐れず 勇気をもって前へ」 UK実践塾 代表 宇城憲治
 ■ 日本の心を継ぐ            写真家 稲田美織
 ■ 私たちは銀河のなかに生きている 銀河浴写真家 佐々木隆
 ■ あふれる真心と愛            書家 金澤泰子
 ■ うつくし、日本                伊藤忠商事理事 木暮浩明
 ■ 今日一日を生きる           茨城ダルク代表 岩井喜代仁
 ■ 実践こそが全て            アルピニスト 野口 健
 ■ ムスタン便り               MDSAネパール・ムスタン白嶺会 有沢章太

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